<スライド1> 2018年1月20日JDF全国フォーラム やさしい社会を明石からやさしい社会を明石から 〜障害者権利条約の実践として〜 明石市長 泉房穂 弁護士・社会福祉士 <スライド2> 自己紹介 明石市長 泉 房穂(いずみふさほ) -1963年明石市生まれ -弁護士 -社会福祉士 -元衆議院議員 -元NHKディレクター -2011年より明石市長(現在2期目) -柔道3段、手話検定2級、明石タコ検定初代達人 <スライド3> 明石市のご紹介 東経135度 日本標準時子午線 神戸市 姫路市 明石市 大阪市 人口約30万人 面積約49ku 時のまち 子午線上に建つ明石市立天文科学館 歴史のまち 明石城はさくらの名所 海のまち 世界最長 明石海峡大橋 愛されるブランド 明石鯛 明石たこ大使さかなクン <スライド4> こどもの頃からの思い 『支援が必要なすべての人に、 その人が必要とする支援をみんなで』 <スライド5> 市長としての思い 1.社会の責任 2.本人が主人公 3.思いをカタチに 4.福祉を世の光に 1.社会の責任 <スライド6> 1.社会の責任 障害者が暮らしやすい社会を作るのは 社会(行政)の責任 ×障害者、家族、支援者の責任ではない 社会(行政)とは? 国、県のみならず市=市長の責任 <スライド7> 2.本人が主人公 〜Nothing About Us Without Us〜 責任は社会でも、目線は「本人」 ○当事者が政策立案 ・条例制定を担当 ・支援者・専門職も積極採用 ○障害者採用 ・すべての障害が対象(知的、精神、発達、難病も) ○ソーシャルアクション ・あすく(明石市障害当事者等団体連絡協議会)の活動拠点を提供 →障害当事者団体の横のつながりを強化 →ホームドア設置を求める署名活動へ <スライド8> 3.思いをカタチに できることを見つけてまずは実践 できない言い訳を探すのではなく、 できることを見つけて始める ・条例制定→施策展開 ・合理的配慮についての公的助成制度 <スライド9> 誰もが暮らしやすいまちの実現に向けた 5つのSTEP STEP1 手話言語の確立 STEP2 多様なコミュニケーションの促進 STEP3 障害者差別解消条例の制定 STEP4 合理的配慮への公的助成 STEP5 誰もが暮らしやすいまちへ <スライド10> STEP1 STEP2 「明石市手話言語・障害者コミュニケーション条例」 手話言語条例+情報コミュニケーション条例=明石市の手話言語・障害者コミュニケーション条例 ・手話を音声言語と同様に「言語」として認めた上で、 手話通訳、要約筆記、点字、音訳、わかりやすい表記などの 情報・コミュニケーション支援を行うことを定めた条例を制定 ・平成27年4月1日施行 <スライド11> STEP3 STEP4 明石市障害者配慮条例を予算とセットで制定 障害者に対する配慮を促進し 誰もが安心して暮らせる共生のまちづくり条例 ◎障害者差別解消法に合わせて平成28年4月1日施行 ◎特徴は「合理的配慮の促進」 ◎条例名に「差別」を使わず「配慮」「共生のまちづくり」を使用 ◎障害者差別に関する相談体制の整備 ◎障害者差別の解消を支援する地域協議会の設置 <スライド12> 合理的配慮の提供を支援する助成制度について 明石市では、障害のある人もない人もともに安心して暮らせる共生の まちづくりを推進していくために、商業者や地域の団体が障害のある 人に必要な合理的配慮を提供するためにかかる費用をする。 1制度を利用できる団体 @ 商業者など民間の事業者 A 自治会など地域の団体 B サークルなどの民間団体 コミュニケーションツールの作成 点字メニュー チラシの音訳 コミュニケーションボードなど 上限額→5万円 2助成の対象になるもの 合理的配慮が簡単に提供できるよう にするためのもので、以下にあたるもの →物品の購入 折りたたみ式スロープ 筆談ボードなど 上限額→10万円 工事の施工 簡易スロープや手すりなどの 工事の施工にかかる費用 上限額→20万円 <スライド13> STEP4 合理的配慮への公的助成 株式会社林喜商店代表取締役社長林祝雄さん (筆談ボードと点字メニューを導入) 去年参加した条例検討会で、 視覚障害のある人の声を直接聞くことができました。 「障害者への配慮」と聞くと難しいことと考えてしまいがちですが、 例えば点字が読める人に点字メニューを用意するなど、 できることをやればいいと気づきました。 これからは、他の障害をお持ちの方に対しても、 できる配慮から始めていきたいと思います。 <スライド14> STEP4 合理的配慮への公的助成 くるみや本店 入口に折りたたみ式スロープを設置して 車イスもベビーカーも入りやすくなりました。 (筆談ボード・点字メニュー・ 折りたたみ式スロープを導入) <スライド15> STEP4 合理的配慮への公的助成 お好み焼き屋で点字メニューを読む 視覚障害者 <スライド16> STEP4 合理的配慮への公的助成 マクドナルドのカウンター 筆談ボードを使って注文をする女性 <スライド17> STEP4 合理的配慮への公的助成 スターバックス 筆談ボードを使ってお客さんの注文をとる店員 <スライド18> STEP4 合理的配慮への公的助成 イタリアンレストランで 筆談ボードを利用して 料理の説明を受ける聴覚障害者 <スライド19> STEP4 合理的配慮への公的助成 明石駅の観光案内所 タブレットで市役所とつないで遠隔手話通訳 <スライド20> STEP4 合理的配慮への公的助成 大型書店のレジでも筆談対応OK 駅前再開発ビルと、 明石駅構内のショッピングセンターは ほぼ全店に筆談ボードを設置。 文房具店のレジには障害者配慮条例のパンフレットも。 <スライド21> STEP4 合理的配慮への公的助成 誰もが暮らしやすいまちへ 後見支援 <スライド22> STEP5 誰もが暮らしやすいまちへ ・やさしいB-1グランプリin明石を開催 「やさしいB-1 つくり隊」発足 ・障害のある人もない人も、 子どもからお年寄りまで、すべての人が楽しめる B-1グランプリを開催(2017年11月25日26日) ・障害者団体もボランティアとして担い手に <スライド23> STEP5 誰もが暮らしやすいまちへ ホームドアの取り組み〜まちが一丸となって〜 平成28年9月明石市視覚障害者福祉協会の請願を 市議会全会一致で採択 10月市と市議会が国土交通大臣に要望書を提出 11月全ての障害者団体が明石駅周辺で 署名活動スタート 12月障害者団体が集めた署名を、市、市議会、 商工会議所と共にJR西日本に提出 平成29年6月JR明石駅へのホームドア設置決定! <スライド24> STEP5 誰もが暮らしやすいまちへ ホームドアの取り組み〜まちが一丸となって〜 <スライド25> 4.福祉を世の光に 福祉の充実をまちの発展につなげる 福祉・こども施策の充実 人口増加 地価上昇 税収増加 基金残高回復 <スライド26> 4.福祉を世の光に 福祉の充実をまちの発展につなげる 人口のV字回復 296,565人 H30年1月1日現在 <スライド27> 4.福祉を世の光に 福祉の充実をまちの発展につなげる <スライド28> 4.福祉を世の光に 日本一やさしいまち明石をめざして 国はオリンピック・パラリンピック東京大会に向けて、 誰もが暮らしやすいまちづくりを推進する 「共生社会ホストタウン」を新設 → 2017年12月、明石市が関西で唯一、 第一次ホストタウンに選ばれた → 「日本標準時のまち」を「国際標準ベストタウン」へ <スライド29> 4.福祉を世の光に 電話リレーサービスが登録なしで使える「手話フォン」 羽田空港に続いて、自治体初の設置へ <スライド30> 電話リレーサービスのしくみ テレビ電話 利用者(聴覚障害者) ⇔ 手話 音声 オペレーター(手話通訳) 電話回線 ホテル・会社・お店など <スライド31> 4.福祉を世の光に 職員を対象に知的障害者について理解する研修を開催 平成29年10月 支援団体の方を講師に、市の職員が知的障害の疑似体験を通じて 知的障害者への対応の仕方を学び、 市役所内の作業所に通所する当事者のお話を聞かせていただいた <スライド32> 4.福祉を世の光に ・飲食店バリアフリーの実現に向けて 「どの店なら入れる?」から 「明石で何食べる?」へ <スライド33> 社会の「あたりまえ」を変える 〜ハードも大事、ハートも大事〜 障害者も暮らしやすくなるように、 社会全体の「あたりまえ」を 変えていきましょう! <スライド34> 「福祉を世の光に」 ともに頑張りましょう! 障害のある人 支援者 行政 障害のない人 事業者 <スライド35> やさしい社会を明石から 〜ハートも大事、ハードも大事〜 ●手話言語・障害者コミュニケーション 条例の制定・施行(平成27年4月)全国初 ●障害者配慮条例の制定・施行 (平成28年4月) ●合理的配慮の提供を支援する公的 助成制度をスタート 全国初 ●やさしいB-1 グランプリ開催 ●やさしいまちづくりを推進する 共生社会ホストタウン第1 号に決定 (平成29年12月) ●東京オリンピック・パラリンピック大会 2020 年、そしてその先へ beyond 2020 やさしいまち