はがき通信ホームページへもどる No.74 2002.3.25.
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も く じ
ball ごあいさつ 編集委員:瀬出井
ball 頸髄損傷者の尿路管理とsexuality質疑応答−後編− はがき通信懇親会より
ball 黄色信号なく赤信号 高知県:Mayumi
ball 郵政への疑問と、言葉あそび第7弾! 佐賀県:中島虎彦
ball 初心に返らせてくれた火傷 広島県:ハローマリ
ball 3台めの電動車いす 広報委員:麸澤孝
ball 在宅リハビリをやってみて(その2) 頸損の頑張り屋
ball 言葉が人を殺す瞬間(とき) 東京都:KS
ball 本の中で新しく生まれ変わった建二 埼玉県:HS
ball ギブ&テイク宣言 新潟県:TH
ball 新車に反省 佐賀県:KN
ball 散蓄財遺産考・玉葱の不朽愚学 広島県:玉葱おやじ
ball 35℃の快適生活 東京都:MK
ball 電子浴治療器を試してみました 編集委員:瀬出井
ball 関西リハビリ研修会のお知らせ(HPのみに掲載) せきそんリハビリ連絡会
ball 読書メモ 藤川 景(校正担当)
ball ひとくちインフォメーション


ごあいさつ

 昨年、車イス使用者を対象としたIT講習会1講座の準備を担当させていただきました。その準備を進めていくうちに、自分の社会的な経験の少なさを強く実感しました。
 四肢マヒ者の障害(ハンディキャップ)とは身体的なハンディキャップばかりと思い込んでいましたが、身体的ハンディキャップによる諸々の制限があるが故に、社会的な経験が少なくなるハンディキャップのほうが、はるかに大きなハンディキャップだと思い知らされました。
 まぁこれで凹んで嘆くだけでは進歩しないので、これからも積極的に社会との接点を持ち、さまざまな経験を積んでいかなければとの思いを強くしました。

編集委員:藤田忠

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横浜懇親会・講演(頸椎損傷者の尿路管理とsexuality) 

 横浜懇親会時の神奈川リハビリテーション病院泌尿器科部長 石堂哲郎先生のご講演の質疑応答部分を掲載します。皆さんにも参考になればと思います。
 なお、テープ起こしにつきましては、校正担当の藤川さんのお知り合いの桜井様のご好意で無償にて行っていただきました。御礼申し上げます。どうもありがとうございました。

〈質疑応答〉 −後編−

ボール残尿

F氏  以前僕は殴打排尿で、括約筋の手術を受けたうえでの殴打排尿なんですが、残尿についてなんですけれども、だいたい出しても100cc以上はたぶん残尿があると思うんですけれども、熱発とかそういうことはないんですが、感染や膀胱の尿の質ですとか、膀胱壁に対する反応ですとかいったところから殴打性排尿の効果というか、残尿についてということが一点と、それから過緊張反射が僕もすごく強くて薬を飲んだりしているんですが、毎回24時間尿がたまるたび、あるいは排便の時は排便の過緊張反射があるんですが、さっき代償性の尿意とか便意というお話があって、そういう側面で利用している部分もあるんですが、毎回毎回かなりの不快感と血圧上昇が160ちょっと上がる時はそのくらいになると思うんですが、そのへんで若い時は大丈夫と言われていたんですが、かなり危険だというお話もあったんですが、そのへんのリスクについてどうなのかというところを少し詳しくお願いします。
先生  残尿は先ほどちょっとお話しましたけれど、いろんなことで残尿がゼロになるというのはなかなか難しいことで、神経に障害がない人だって残尿があっても普通に生活している人がいるわけで、特に神経障害があった場合残尿が多くなるということですね。でも、悪さをしなければやはりそんなに気にしなくてもよいと思うんです。ただ、感染を起こす危険がいつもあるよということで、逆に(残尿が)少ないほうがいいよというわけで。100ccあったから絶対いけないというわけではなくて、それが悪さをしなければあまり気にすることはないと思います。
F氏  上向性の感染がなければという?
先生  尿路感染がです。
F氏  膀胱炎という形ではあってもそれほど(気にしなくてよいか)?
先生  膀胱炎を頻回に繰り返すようだったら、やはり考えたほうがよいかもしれません。
過反射については、その原因を自分ではっきりわかっていればいいだろうと思うんです。たとえば排便する時こうなるとわかっていればよいし、こうなってきたから排便するんだというふうに。一過性のものであればそれほどリスクは、そうだったらそれの原因を取り除くことによって、早めに取り除けるんでしたら持続しなければよいということですね。

ボール私の工夫

G氏  私はとてものんきな性格なのでおおざっぱなものですから、私も膀胱瘻にしているんですが、たとえばちょっと漏れがあるかなと思ったら緊張が高いのかなと思って勝手に薬を増やしたり、今ポラキスを使用しているんですが、少し増やしてみたり、あと急に寒くなったから緊張がきてるのかなと思って、勝手に貼るカイロを貼ってみたりとか、水分量とか適当な工夫でやっているんですが、そういった感じで改善されればいいんですか? 
先生  よいと思います。
G氏  それで検査を何もしないのんきな私ですが、よろしいですかね?
先生  膀胱瘻の場合はやはり結石が大きい、頻度が高いと思うので、しかも結石を大きくしてしまうと取るの大変ですから、やはり時々検査をして小さいうちに見つけて、もしできたら小さいうちに取ったほうが楽ですから。

ボール妊娠の時の薬服用

G氏  もう一つはさっきの妊娠、出産の話なんですが、それを伺ってよろしいですか? 私はもうどちらかというと孫を待っている年なんですが、妊娠の時にはけっこう薬とか飲んではいけないということがたくさんありますよね。多分皆さん何らかの薬を飲まれていると思うんですが、妊娠の時に薬はどのようになるんでしょうか? 何か今私が想像すると、薬を止めてしまうとたいへんつらいとかしんどいとかあるんではないかなと思ったんですが。
先生  先生 確かに皆さん心配されますね。薬については脊損だとか関係なく、普通の人も皆そういう心配はしますよね。それが嫌なら、やはり1年間我慢してもらうしかないですから。どっちをとるかという、ただ、だいたいある程度は分類されていると思うんです、危険な薬、大丈夫な薬とかありますから。
 それと妊娠の時期にもよりますので、5ヶ月までは危ない、そのあとはもう大丈夫だというふうに。そういうのはよく婦人科の先生と相談されていけば、気にしないというのはへんですけれども、やはり相談されて決めていかれればいいんじゃないですかね。

ボール留置カテーテルの詰まり予防

H氏  私、留置カテーテルなんですけれども、膀胱洗浄しないと時々カテーテルが詰まるというか、そういうことがあって困るんですけれども、詰まる原因というのは何かヘドロみたいなものというか、小さな穴に詰まったりしているんじゃないかと思うんですが、あれを防ぐのは薬以外では何かないですか?
 しっかり水分は取っているんですけれども、ときどき詰まったりする。最近は毎日、1日1回は膀胱洗浄するようにしているんですけれども、何かの拍子に詰まったりして、管とそれからペニスの隙間から漏れたりして水浸しになって困ったりするんですけれども、何かよい方法はありますかね。
先生  難しいんですけれども、やはりカテーテルを入れていると、尿というのはもうこれ以上溶けないというくらい身体の老廃物だとか、そういうのを溶かして出てきていますから。ちょっと環境が変わったり、異物が接触したりするとすぐにいろいろなものを析出しちゃうんですよね、結晶になったりして。
 あとは異物と対等というか、接している粘膜は必ず反応していますから、そこからいろいろなまた分泌されているものがあるし、異物がある以上はやはりそういうのになる可能性は非常に高いんだと思うので、やはり防ぐ方法として結石でしたら結晶類はですね、アルカリ性にすると出やすいですから、体というか、尿をなるべく酸性にもっていく、それが一つやることではあるかもしれません。
 あとはいま言われたように膀胱洗浄したり、尿量を多くしたり、そういうことぐらいかもしれませんね。あとは頻回に取り替えるとか。先ほど出ましたけど、反応の少ない素材、材質でするとか、そのぐらいじゃないかと思います。

ボール水分量

H氏  私、今立派な糖尿マンなんですけれども、糖尿と尿の汚れとの関係はあるんですか?
先生  糖尿病、もちろん汚れは感染しやすいですから、ただ異物だけよりももう一つ感染しやすい条件がのっていますので、ますますそういうのが出やすいかもしれませんね。
I氏  僕も膀胱瘻にしているんですけれども、尿がだいたい夏場ですと5000〜6000ほど出るんですけれど、あまり飲み過ぎると心臓に悪い影響を及ぼすというのを聞いたことがあるんですが、いかがでしょうか?
先生  5000〜6000は、やはり多いんじゃないですかね。そんなに飲む必要は……ただ、管が入っているというんであれば、普通の人の尿量が一応成人で1500といわれておりますので、ですから私は最近では管が入っている人に2000超えるくらいにすればいいんじゃないかとお話するんですけれど。
I氏  多分その量であればフワフワが出たり、膀胱炎起こしやすいんですよね。普段でも喉がすごく乾いて、常時水を飲みたいということで身体が要求するんですよ。 
先生  薬を飲んでるために喉が乾くんですか?
I氏  いや、それはちょっとよくわからないです。
先生  ポラキスとか、そういう薬は飲んでいますか?
I氏  いや、飲んでないです。
先生  そうすると喉が乾いて、5000、6000尿量が必要なくらい喉が乾くというと、他の病気があるんじゃないかという気もしますけど。
I氏  そうですか……では、心臓に対する影響はどうでしょう?
先生  心臓? 尿量が増えるというのはそれだけ水を飲んで、尿管血液がそれだけ増えるかどうかですが、どうですかね。心臓より腎臓に負担はかかりますよね。
I氏  もう少し下がよいということですね。
先生  と思いますよ。それだけ必要な条件が何かあるのでしたら、調べられたほうがよいのかなと思います。普通であれば、3000もあれば十分じゃないかと思います。
C氏  透析をしている人だったら、水分の制限はすごく少なくなりますよね。そういう場合の、頸損との関係で飲まなければいけないものとの関係というのはどういう形になるんですか?
先生  だからそれはしょうがないことで、透析を維持するためには水分量を制限することは絶対必要でしょうから、そちらに合わせるしかないと思います。
C氏  もし、透析までいかなくても頸損あたりで腎臓がだいぶ衰えてきた時の、水分量との関係はどういうふうになりますか?
先生  腎臓が衰えないようにしなければいけないので、衰えてくるというのはどういうことですか? 透析までいかないけれど、腎機能が悪くなってくるという?
C氏  そういう時というのは、やっぱり水分量は少なくするんでしょうか?
先生  いや、ある程度取らないとだめだと思います。
C氏  あと貧血だと内科に行くと、すごく塩分を取るということを言われたりする方もいらっしゃいますよね。
先生  血圧の低い人とかね。
C氏  そのへんとの兼ね合いというのは?
先生  長い目で見たら、少なめのほうがよいと思うんですけど。だから、それはそれを指導された先生とお付き合いをして、ときどきチェックをしていくことだと思います。



黄色信号なく赤信号

 体の変化や病気に不安になったり、年齢を重ねていくうちに確かにいろんなことが巡ってきますね。
 私は2月3日の節分の日で、丸13年が過ぎたことになります。まだまだ〜と言われるかもしれませんが。感覚が鈍いし、わからないことが多いから病気が発見された時は“黄信号”ではなく、“赤信号”だと普段から思っていた私でした。
 まさに、その通りでした。昨年10月1日、熱が出て、体に小刻みの痙性が出て、背中のあたりに痛みを感じ、風邪かと思い、その夜は安静にして早くから寝て、10月2日の午前中は働き、午後からは家で寝ていましたが、その夜には救急外来へ行き、CRP(炎症反応)がとにかく高いからとそのまま入院。結局、10月3日午前中には全ての検査が終了し、その結果、産婦人科への転院、到着後30分後には左卵巣の摘出オペをしました。
 私の左卵巣には15cmもの腫瘍ができていて、それが2回転半しており、腹膜炎もおこしていたようでした。腫瘍だけの摘出は困難で、左卵巣を摘出することになったのでした。普通の人ならお腹が痛くなってわかるようですが、よ〜く考えてみると便が出にくくなっていたり、お腹が張っていたり……。その兆候だったのですね。
 病院で働いていながら私の気持ちの中では病院はとても遠く、お医者さんたちと日々あれだけ顔を合わしているし、話もしているのに、どうも……。体の不安を言っていかない私でした。「大したことないから」って甘く考えていました。
 10日間の入院、1ヶ月間の自宅療養でしたが、垂直トランスファーをしている私なのですが、おへそから10cmほどお腹を切ったこともあり、なかなか自力で脚が持ち上げられなくなっていました。もし、上げられないままとなったら、私の夜間の自由時間にも制限がかけられてしまう……と、必死に脚上げを練習したのでした。何とか元に戻れたのですが。
 やはり、早期発見のためにももう少し、自分自身で体を大切にしてあげなきゃならないなぁ……と、半身麻酔でオペをしてもらいながら泣いていた私でした。
 そういえば、30歳になったら婦人科健診の通知もきたし……。なのに、あれから一度も行ったことがなかったのでした。大きな大きな反省でした。
 左卵巣の分も頑張ってくれている右卵巣が元気なうちに、早く赤ちゃん産まなきゃ〜!

高知県:Mayumimayumi@cello.ocn.ne.jp




郵政への疑問と、言葉あそび第7弾!

 小泉首相の施政方針演説では、お得意の「郵政三事業の民営化」もすっかりトーンダウンしていた。これで化けの皮も剥がれるのだろうか。もともと過大な期待などしていないから、失望も少ない。せめてもう少し長い目で見てあげましょう。 
 ところで「郵政」といえば、日頃から疑問に思っていることがある。国政に比べればあまりにセコイ話で気が引けるのだが、封筒に貼った切手が料金不足のときはちゃんと戻ってくるのに、多めに貼りすぎたときは何故戻ってこないのか? ということだ。民間の企業や店舗ならそんな殿様商売はできまい。
 戻す手間のほうが高くつくというのなら、不足のときも事情は同じだし、後日うちの郵便受けに余分の切手を貼り付けた葉書でも、配達のついでに投げ入れておいてもらえばいいのではないだろうか。
 こんなことを言うのも、私はよく多めに貼りすぎるからだ。同人雑誌などをやりとりすることが多いから、料金が複雑になる。もちろん郵便局に持参すれば簡単なのだが、電動車いすでは遠い。料金表にしたがっていちいち重さを量るのが面倒だから、だいたいの目安をつけて切手をそれよりちょっと多めに貼ればまずまちがいはない。そんなことを何十年もやってきた。その間にふり積もった切手の余分はいくらになることか、考えるだにそら恐ろしい。
 この件に関して町の郵便局に手紙を出したことがあるが、返答はいただけなかった。民間の企業ならそんなことはない。はてさてどうしたものでしょうか。
 

<言葉遊び>

あにはからんや弟が謀る、子は貸すがいい、ファッションの秋にかっこつけて飲む、佐賀インターナショナル・バルーン・カテーテル、激安の激痩せツアー、招待されずエーン言うかい、武藤派から無党派と武闘派に分裂、松谷みよ子の童話「二人の飯田」と歌劇「あ、飯田」、腹の虫がオサマビンラディン、レストランをリストラなんて、梅干しはクエン酸、豚でもない話、演奏中はタバコすわない晶子、フランスの美術展は鼻炎になーれ、あの美人モデルは?長谷川かよ!、秋葉原のはなしは秋薔薇について、SAYAKAなどにせタレントが続々、肩はばったい言い方ですが、二束三文小説安い、濡れ手で泡踊り、粘菌生活者、銀紙知恵つく、哲学者は去る取る、ご子息のご利息、イタリヤでやりたい、人出不足、五四つけがたいほどのおでき、水面下の話し合いで村はダムの水面下になる、時は成金、ター坊エンジンつきのユン坊、日本には国籍不明の「白地に緑十字」の旗ばかり、麻雀仲間のチョン坊とチャン太とイーペー子、われは虎われの身、ワンマン戦争のとき布施定は迷惑した、核の冬より恐ろしい書かざる冬、はきだめに鶴のひどい声、わな暖簾(のれん)をくぐる、暖簾にうで卵おいしい、立て看に「ミズ」、
またにてーブルー、こんにゃく今昔、ねくらのアカネ、過度に笑うと腹膜炎きたす、畠山きみどりさん、タガログマニア、売買マイラブ、そんな問題は序二段さ、新増補改訂版、難局を越冬する、援軍を横須賀?、待ったか子、今夜の鍋はキムチにちげーねえ、古い絵本「山ちかちか」、迂路迂路するな、殺気まであったんだけど……、虫食ったで、天下り坂を松坂(肉)様にころげ落ちる、ジュースを吸っとろう?、アフガンで聞いたことのある会だ、アナウンサーも噛んだはる、福井健治は石川県人、バビロンは亡んでも荼毘(だび)で揃うもん、冥途どうもっ!、ボウリング場のストライキ、ゲーテもの好き、遅レターが破レター、黒臼三太はプレゼントの三択に苦労する、非の打ち所が悪い、名古屋の年越しはおー味噌カツと煮込みうどん、冥途 in Japan、正月には正月の餅味がある、新民謡「お正月節」のはやし言葉は「くっちゃねー、くっちゃねー」、「あ、じゃ、こんぐらいのプロレスラー」、冬の助っ人リンクを張る、銀銀河新年でいこう、環境保護活動家をエコひいきする、ミニモ二知らないなんてもうムスっとしちゃう、国族議員たち、四方末雄さんだ、重たいへびーは脛(すね)行く、ワンパック坊主、おにぎり山に一番ノリ、ブロイラー室を見まわる、おマヒなら来てよね、こまめに大豆を洗う、水かけ論はよさんでいいんかい、水密月、ぺしゃ割る、税金の話は陳腐還付、万策尽きてマンサクを見る、買春の情をあらわすな、野村監督夫人は察知されている、スイス五百年の平和は鳩時計だけでなくヒンギスをも生んだ、ヒンギスの(背後霊の)ハイボレー、ハリー・ポッターの張りぼて、陰謀に真紀子まれましたか、マヤカ氏のことば、まやかしの鹿山、南天の実は食えんのが難点、柳美里はセンチな気分でメートルをあげ岐路に迷う、やぶ大統領、ひどい秘湯とにくらしい秘湯、武田信玄風鈴貸さん

佐賀県:中島虎彦nakaji@po.saganet.ne.jp




初心に返らせてくれた火傷 

レベル C5

  皆様いかがお過ごしでしょうか。私は新年早々不注意でお湯をこぼしてしまい、両手、おなかに火傷をしてしまいました。情けない自己管理不足です。
 体温が下がりやすいため、水分補給のお水は熱めのお湯(70度くらい?)にして、倒れてもこぼれないようにフタがついた耐熱容器にいれ、机の上に置いています。いつでも飲めるようにフタにチューブ(水槽の酸素用)が入る穴を開け、チューブの支えにビニールコーティングの針金をチューブの太さに合わせ、らせん状にクルクルとさせたものを取り付け、そこにチューブを差し込んでいます。針金なので角度や高さが調節でき便利。
 飲んだ後、そのチューブが服にあたっているのに気付かず、たまたま針金もグニャっとなっていて水量よりストローの先が下になったため、サイフォンの原理でぼとぼと流れ出したのです。感覚がないのって本当に怖い、と再認識です。数分後、おなかから突然変な痙性がきて気付きました。以前アロエをつけて大失敗したので、冷やして何もつけずガーゼで包んで病院へ。
 右手が特にひどく、ぶら下がるくらいの水泡。ガーゼを換えてもすぐ浸出液でびっちょり。当初は「移植が必要かも」と言われ、ヒヤリ……。でも、機敏に対応してくださった安佐市民病院、訪問看護婦さん、ヘルパーさんのおかげで先生が驚かれるくらいの回復力です。
 だけど、火傷の範囲より薬かぶれのほうが広く、困りものです。体質が変わったのか以前使っていた「バラマイシン軟膏」と消毒液(ヒビテン)が合わず、ポツポツとできた赤い湿疹があっという間に広範囲に水泡が……。消毒はやめ生食で洗い流し、EC軟膏(エレース)にかえました。EC軟膏は壊死部分を溶かして治し、抗菌剤も入っているそうです。
 去年より安佐市民病院には、土・日・祝日、常に皮膚科の先生がおられ、このたび診察、ガーゼ交換ととても力強く安心感を覚えました。毎日のガーゼ交換をしてくださった訪問看護婦さんにも感謝です。という素晴らしい病院との連結で、入院から逃れることができました。
 しかし、最近の医療には驚かされます。火傷をして10日目にはシャワーもOKとなり、「傷もシャワーで洗い流してください」とのこと。最初はドキドキしましたが、シャワーが良かったようで日に日に目覚しい回復。「すごい!」と思いませんか? このときだけは痛みがわからないことに感謝しました。
 そんな中、今年も年明けドリカムのコンサートに行きました。火傷をしたのが1月18日。コンサートは23日。珍しく渋滞がなく、タクシーが1時間も早く会場に到着。雪が降る寒い日、暖房の効いていないロビーで待ちました。パンパンに腫れた手、熱、痛みから来る震えでがたがた……。自業自得です(^^;。
 しかし、去年美和さんに抱きしめられ、何でも頑張れたしハッピーだった1年。今年もエネルギーを充電したい。いつも勇気をくれるドリカムから……。待ち合わせた梓と合流してカイロを貼り、温かいお茶を飲み、いよいよコンサート! 今年は、去年より少し見えやすい席に案内されました。
 皆さんは手話での「I Love You」、知ってますか? 吉田美和さんが途中でみんなにこのことを説明。そして、この「I Love You」が今日のコンサートのキーワードであると……。メンバーのみんなが間で腰をかがめ、私にサインを送ってくれます。そして、ラストステージのとき、吉田美和さんが私を指差し大きく手を振り「I Love You!You!!」って。火傷事件でめずらしく落ち込み気味だった私の心に、今年もガソリン満タンとなりました。今年もみんなさんにハッピーのおすそ分けです。いい年でありますように……。

広島県:ハローマリhello-mari@enjoy.ne.jp




3台めの電動車いす 


昨年秋に基準外交付が決定し、電動車いすを作りはじめてから4ヶ月、やっと乗り始めることができました。今回はいろいろ考え「本当に自分の足になり、今の生活体系に合うような電動車いすを作りたい」というユーザー側の意見を聞いてくれる「エルピダ」という横浜の業者にお願いしました。
 毎回5回、電車・ノンステップバスを乗り換えながら横浜に通うこと十数回、2月後半より乗りながら身体を慣らし、電動車いすの問題点を洗い出しています。
 2週間ほど乗って修正・塗装後、完成となります。完成後は「ふざわたかし・ホームページ」で公開したいと思います。
 インバーケア社・3GレンジャーX(GBモーター仕様)
 ※電動車いす後部の牽引部は荷物用です。
 (有)エルピダ http://www.interq.or.jp/sun/elpida/
 

麸澤 孝(広報委員)



  在宅リハビリをやってみて(その2)


 前回までは、主に腰の周りの筋トレでした。年が明け、今年からは複合的なトレーニングを少し加えてみました。椅子座位で、手首をひもでくくり手の力と腹筋で、身体を前屈したり、前屈の状態から起きあがったりする訓練を新たに取り入れました。それと、中腰で立ち、足の筋肉強化も取り入れました。この訓練の結果は今後に期待して下さい。
 前回の報告からの変化は、端座がお腹でもある程度バランスを取れるようになりました。すわる時間は平均して5分以上、時には10分を超す日もあります。全然動かなかった左手が、手の訓練としては何もしてないのですが、最近10センチくらい挙がるようになりました。これも訓練の副産物です。
 それ以外の変化は、身体に筋肉が付いてきたのか、手足が重く感じるようになりました。足が痺れて棒のように感じるときもあります。痛覚が戻って来ている感じがします。痙性も一時期強くなりましたが、最近だいぶ収まり今では前よりも少なくなってきています。しかし、全体に筋肉が付いてきているのか、筋肉の硬縮が寒さの加減でひどくなったように思います。
 もう一つの変化は、両足にわずかですが、指令が伝わるようになったことです。自分の意志でわずかですが、左足が動くようになりました。右足のほうも、曲げるという意志を送ると筋肉がわずかですが反応するようになりました。これも、これからのリハビリでどのように変化するかはまた報告します。 

頸損の頑張り屋


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