(横浜市オストミー協会)
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資  料  集

会誌横浜だよりに掲載した記事の中から、人工肛門・人工膀胱造設者が
参考になる資料を公開しています。



    横浜だより 100号記念誌
         オストメイトのQOL向上をめざして(A4版 240頁)

           
         
  医療講演録  40 編

  漫画 内山安ニ著        3 編

  体験記事 渡 哲也著      1 編

  オストメイト体験記事      22 編

  会員だより            35 通

  体験旅行記             3 編

  活動アルバム(カラー)      8 頁


  編集 発行責任者     寺澤松道


100号記念記念出版



内山安ニマンガ集
       『ストーマ人生を歩き出して』
        B5版 100頁

  (社)日本オストミー協会
    第15回全国大会・神奈川大会記念出版
     漫画  内山安ニ
     編集・発行責任者  寺澤松道
     発行  JOA・横浜市オストミー協会

  頒布ご希望者連絡先
    横浜市オストミー協会
    〒222-0035 横浜市港北区鳥山町1752
    電話 045-475-2061  FAX 045-475-2064

ストマー人生を歩きだして  内山安ニ作

No.8702 身体障害認定基準改訂(平成15年4月1日)  横浜だより2003.3(横浜市オストミー協会) 
No.9302 皮膚保護剤                横浜だより2004.4(横浜市オストミー協会)
No.9302 【用語解説】 皮膚保護剤 1.皮膚保護剤の歴史 皮膚保護剤は、過去40年間に開発された医療用衛生材の中で最大のヒット製品のひとつとされている。
1952にTurnbull博士がストーマ管理にカラヤガムを応用したのが始まりで、1963年にホリスター社がカラヤガムに
多価アルコールを添加した板状のカラヤシーリング(最初の皮膚保護剤)を、また翌年カラヤシールストーマバックを
開発し、1974年東京衛材研究所(現アルケア社)がカラヤリングを製品化した。
 カラヤガムの過度の吸水性、温度不安定性、低い粘着性を改善した皮膚保護剤を1967年にスクイブ社が開発した。
これはペクチン、ゼラチン、CMC、ポリイソブチレンを配合した複合ポリマー剤で、ストーマ装具への有効性が認められ、
1970年に製品化された。 1978年にはスクイブ社が日本でバリケア製品を上市した。低い吸湿性、温度安定性、高粘着性
使用期間の延長(1日から数日へ)、皮膚損傷の防止性を併せ持っているものとして注目された。
最近では、カラヤガムを配合した皮膚に優しい複合ポリマー剤や渦巻き型(垂直ラミネート型)のもが出現している。

2.皮膚保護剤の種類
皮膚保護剤は、親水性ポリマーと水になじみにくい疎水性ポリマーを混合配合し、表1、表2に示すような組み合わせによって
特徴ある製品が製造されている。また、形状によって次の3種類の製品がある。

2.1 板状皮膚保護剤(シート、リング)
 支持体に皮膚保護剤を貼り付けたもの。
2.2 練上皮膚保護剤(ペースト)
 皮膚保護剤にアルコール、アルコール可溶性ポリマー、ワセリンを加えペースト状にしたもの。

2.3 粉状皮膚保護剤
 皮膚保護剤の粉末状のもの。

3.皮膚保護剤の成分
3.1 親水性ポリマー
皮膚保護剤に配合される親水性ポリマーには次のようなものがあり、天然物質を主体としている。
a. カラヤガム 
  インド産アオギリ科カラヤより採れる複合多糖体樹脂で、水を急速に吸収し、pH=4.5〜4.7。 緩衝作用、静菌作用がある。
  食品風味改良剤、入れ歯接着剤にも使用。
b. ペクチン
  柑橘類やりんごなどの果実、果皮に含まれるコロイド状の酸性多糖類。ジャム、ゼリー、増粘剤、ゲル化剤にも使用。
c. CMC
    亜硫酸パルプを苛性ソーダ水溶液に浸し、アルカリセルロースとし、中和したもの。親水性、高粘性水溶液形成、皮膜形成、接着性を有する。
d. ゼラチン
  コラーゲンを含む動物質から温水で抽出し得られる水溶性蛋白質の混合物。冷水で膨潤し、加温するとゾル化、冷やすとゲル化する。フィルム
  医療カプセル、ハム・ソーセージ、アイスクリームにも使用。
e. グアーガム
    マメ科植物グアの種子胚乳部分に含まれる粘液質物質。増粘剤、乳化安定剤で、食料品、医薬品、化粧品に使用される。

3.2 疎水性ポリマー
  皮膚保護剤に配合される疎水性ポリマーは石油化学製品で、次のようなものが用いられる。
                     a. リポイソブチレン(PIB)   分子量に応じて粘着特性、物理的性質を調整できる。耐薬品性、水蒸気性、ガス不透過性を有す。チューインガム基材、接着剤,シーラント
  絶縁材にも使用される。常温で型崩れする傾向があるが、排泄物や汗を吸収しやすく剥がし易い
b. スチレン・イソプレン共重合体(SIS)   常温で弾力性と物理的強度を有し、高可 塑性を有す。接着性、粘着性、シーラント、コーキング材にも使用される。型崩れしにくく、長持ちし易い。
  汗や排泄物により膨潤して、ストーマ周辺で皮膚からはがれやすい。

 表1 皮膚保 護剤の分類記号
 親水性ポリマー       
 記号 
 疎水性ポリマー  
 記号 
 カラヤガム	     
 K  
 PIB	      
 B 
  CMC          
 C  
 SIS       
 S 
 ペクチン	     
 P  
 PIB/SIS併用	  
 BS 
 CMC/ペクチン併用     
 CP 


 CMC/カラヤガム併用    
 CK 


 カラヤガム/ペクチン併用 
 KP 


            
表2 皮膚保護剤の分類(ポリマーの組み合わせ)
     分  類   
    親水性ポリマー   

 疎水性ポリマー 



    PIB	 
   PIB/SIS   
   SIS   
T カラヤ系    
	カラヤガム (K)
KB系
 バイオブラスト


U 混合系	 
カラヤガム/ペクチン(K/P)
CMC/カラヤガム (C/K)
CKB系
 シールアピール

KPBS系
 Kリング


 
V ペクチン
   ・CMC系
CMC/ペクチン
  (C/P)
CPB系
 バリケア
 デュラヘーシブ
 プレミウム
 ホリヘッシブ
 ソフガード
CPBS系 
 スーパースクエア
 スキンプレート




W CMC系	 
CMC (C)

	CB系
 プレフィール
 リリアヘッシブ

CS系
 キュラガード
         (引用文献:山本由利子著 ストーマ装具選択のポイント MCメディカ出版)
height="35" [当協会は、全てのオストメイトの幸せを求めて、活動を続けています。]