height="35" [使用済みストーマ用装具の処分方法]
@ パウチ内の汚物は残さず必ずトイレへ流す
A パウチは洗ってポリ袋などに入れて封をする
B ごみ収集袋にいれて、ごみ分別に従い収集場所に出す
   または備付の汚物入れにいれる
* 分別収集の区分は『燃やすごみ』です
(横浜市オストミー協会)
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オストメイト Q&A集


人工肛門・人工膀胱造設者のための Q&A集

 このページは、横浜市オストミー協会が横浜市より委託を受けて、実施しているオストメイト健康教室での医療講演において行われた質疑応答をとりまとめたものです。

質問には、主として顧問医の先生方が回答されています。いずれも会誌「横浜だより」にも掲載されています。
      
   次の項目はQ&Aを内容を分類したものです。クリックしてアクセスして下さい。
A 日常生活
B ストーマ用補装具
C ストーマについて
D 肌荒れについて
E 人工肛門(コロストミー)
F 人工膀胱(ウロストミー)
G  がん 転移 
H オストメイト福祉制度


A 日常生活について

A1;
Q; 術後5か月ですが、現在4日毎にパウチ交換をし、交換日だけ入浴をしています。他の日はフランジの接着剤が溶けて洩れるのではと心配で入浴をしておりません。 何か良い方法はないでしょうか。(ウロ 68才 男性)
A; パウチを付けたまま入浴しても、接着が溶け出すことは無い。どうしても気になるのであれば、耐水性のテープでフランジの周囲をシールすると良い。

A2;
Q; スポーツは術後どの程度経過すればできるのでしょうか。(ウロ、男性)
A; 先に述べたように、主治医と相談してからはじめるようにして頂きたいが、半年ぐいで軽度な運動からはじめることができる。 個人差があるが、すぐにスキーやダイビングをする人もいる。

A3;
Q; 術後7ヶ月ですが、ウロストミーの性機能障害の対策を伺いたい。(63歳男性)
A; 術式により多少異なるが、膀胱の手術で骨盤内神経叢の左右が損傷されると勃起はできない。少しでも神経が残っていればバイアグラなどで勃起が可能になることもある。
陰茎の中にプロステーシスという器具を手術により挿入する方法や吸引式で勃起を補助する器具がある。主治医に相談してどの方法が可能か検討してもらうのが良い。すべての方がうまく行くかどうかわからない。

A4;
Q; 癒着がひどく、1ヶ月に1度は腹が痛む。絶食すると治るのですが何故でしょう。
A; 腸閉塞は癒着が原因。完全に詰まった場合は、即手術、これは全体の1割程度。残りは少し狭くなったり、流れが悪くなったもので、これは腸が動いた時にいたくなる。腸の動きを良くする薬を使うと腸閉塞が ひどくなる。加齢で酷くなることはない。暴飲暴食を避けて、よく噛むことが肝要。普段でも生じるのであれば、腸の動きを少し弱くする薬があるので、これを利用すれば良い。

A5;
Q; 術後5年、1年目に腹痛、めまい、吐き気があり、救急車で病院へ行った。レントゲンを撮り、1日入院し退院した。今でも時々あるが、薬を飲むと治る。
A; 腸が流れにくくなっているので、腸の動きを止める薬で対応しており症状とあっている。



B ストーマ用補装具について
B1;
Q; パウチ孔をストーマより2〜3mm大きくしているが、看護師よりギリギリにした方が良いと言われたがどうでしょうか。
A; 10年ほど前はアルカリ性の便が肌につかないようにという事でピッタリと切る様に指導した。現在は3〜5mmほど余裕を持たせる様になっている。 ストーマは腸の動きによって大きくなったり、小さくなったりするので、ピッタリだと傷がつく事がある。便の固い人は隙間を空けても問題ない。 かぶれ易い人はペースト(アルコール性と非アルコール性がある)やパウダーを使用する。




 
C ストーマについて

C1;
Q; 術後5年で日常生活は順調ですが、4年目頃から臍の上辺りが膨らんできました。排便時など力む時にはピクピク動きますので、手で押さえるようにしています。 ヘルニアだと思いますが、アドバイスをお願い致します。(男性)
A; 腹壁ヘルニアで、筋膜のところが少し弱くなってきて腸が張り出してきたのだと思われる。対処としては、
   @腹圧などをかけない生活をする
   A脱腸ベルト、あるいはタオルを当て、さらしを巻くなどして圧迫する
などです。 時間が経つと膨らみが大きくなることが多く、あまり大きくなるようであれば、手術をして筋膜の欠損部を充填することも出来る。 小さい内は圧力をかけるようにし、重い荷物を持たないように心がけると良い。

C2;
Q; 術後6ヶ月を順調に経過しましたが、手術の傷跡の部分がちくちく痛みます。痛みは表層に部分ではなく傷の中の部分で、痛む回数は少なくなってきました。このような痛みは、いつまであるものなのか、原因などお聞きしたい。(ウロ、術後6ヶ月、男性)
A; 痛みは手術による傷、傷の影響、腸を縫合したところの影響、腸管の位置が変動する影響などがあり、原因は分かりにくい。 どれくらい長く続くかは個人差があるが、半年から1年程度は続くと思われる。

C3;
Q; 胃の検診でバリウムを飲みますが、そのバリウムはストーマから普通に出るのでしょうか。(コロ、術後2年半、男性) A; ストーマからだといって特別なことはありません。大腸を通ってストーマから普通に排出されます。下剤を飲み、水分を多くとって早く出さないと固まって石のようになるので、術前の時と同じように気をつけてください。

C4;
Q; 術後6ヶ月で試行錯誤でストーマ管理をしています。パウチ交換してきれいにして就寝すると、すぐに排泄物が出てパウチの上の方にてんこ盛りに溜まります。パウチの下の方に落とす良い方法はないでしょうか。 (コロ、術後6ヶ月、女性) A; パウチの中にサニーナやゴマ油などをいれて滑りやすくすると良い。サニーナは装具を貼り付けた後で、パウチの下部から少量入れて万遍なくいきわたるようにします。



D 肌荒れについて

D1;
Q; 皮膚がただれ,その上にパウチを貼り付けているので痛みでひりひりする。元来皮膚が弱く、接着剤が合わないのか周りから肌荒れしている。 皮膚が湿疹のように赤くぶちぶちしている。どうすれば良いでしょうか。(コロ、女性)
A; 皮膚保護剤自体でアレルギーを生じることがあり、急性のものとしばらくして生じる遅発的なものがある。フランジ(面板)の貼り付け面に全体的に生じるもの、周りから拡大してくるものがある。このような場合は、装具が合っていない可能性があるので、メーカーの異なる装具を試してみると良い。メーカーによって皮膚保護剤の成分が異なっているので、相性が良くない可能性がある。 痛みに関しては、痛み止めを処方してもらって飲むと良い。(会場からも、メーカーを替えて良くなったとの経験談があった。)

D2;
D; 入浴時に皮膚保護剤がゆるみ外れそうになります。2ピースタイプで4〜5日もつタイプを使用し、シャワーであれば中4日持ちます。入浴で長く持たせるにはどうすれば良いでしょうか。(ウロ、術後2ヶ月、男性)
A; 最近装具の種類が増え、長期交換型のものがある。このようなタイプを使用するか、入浴前にフランジの周囲にテープを貼って防水すると良いでしょう。

D3;
Q; パウチを外して入浴する場合、どの程度長く空気に曝しておいて良いでしょうか。(コロ、女性)
A; 可能な限り長く曝して、皮膚呼吸をさせてください。皮膚保護剤を貼り付けている環境は想像以上に苛酷な環境です。 ただし、温風、ドライヤー、紫外線などをあてることは避けて頂きたい。

D4;
Q; 弱酸性の石鹸・洗剤を使用したほうが、アルカリ性の石鹸・洗剤を使用するより洗ったあと皮膚が酸性に戻る時間が短いでしょうか。(ウロ、術後5年、男性)
A; アルカリ性の強い石鹸は、皮脂を取除き皮膚が突っ張るようになりますが、弱酸性の石鹸は、皮脂もあまり落とすことなく洗いあがりもしっとりとするので、弱酸性の石鹸を良く泡立てて使用してください。液状石鹸より固形石鹸を薦めています。液状石鹸は添加物が多く含まれ皮膚がぬるぬるしますが、固形石鹸は良く泡立てればさっぱりした感じが得られます。石鹸のpH値は、かぶれやびらんをおこしている場合は弱酸性のものを薦めています。そうでない場合はpH値にこだわることはありません。

D5;
Q; 皮膚をできるだけ乾かした方が良いと聞いていますので、入浴後パウチを外してそのままガーゼを当てる程度で就寝します。私の場合、夜間は絶対に排出物は出ないのでこのようにしていますが、よろしいでしょうか。(コロ、女性)
A; 排泄物が出ない限り、装具を外しておくことには何等問題はありません。排出物が出ると肌荒れしますので注意してください。

D6;
Q; 皮膚がただれて困って、事務局に相談しアドバイスを頂きました。お話では皮膚保護剤を替えると良いとのことですが、公費補助で購入している場合メーカを変えることは問題ないのでしょうか。(ウロ、術後4ヶ月、男性)
A; 公費補助は自分にあったものを購入できるようになっており、メーカを変えることは問題ありません。販売代理店は多くのメーカのものを取り扱っています。



E 人工肛門について

E1;
Q; 洗腸の方法を教えて頂きたい。(コロ、術後1年半、家族)
A; 県立がんセンターでも希望する人が多いが、体力のある人、意欲のある人でないと できない。S状結腸や、下行結腸にストーマがある人が対象で、500mlのお湯をストーマから腸に入れた後、すぐに排便を促す方法です。 (事務局に、洗腸の方法を解説したビデオがあるので希望者には貸出しを行っている)

E2;
Q; ストーマとは異なり二分脊症です。肛門からの洗腸について、ご意見をお伺いしたいのですが。(男性)
A; 大腸内視鏡検査や腸の手術をする時に、洗腸するケースもありますが、500〜1000mlとかなり多量のお湯を肛門から入れ、一度に排泄させる方法です。多量のお湯を入れるので、ショック状態といって気分が悪くなったり、腸穿孔を起こすことがありますが、 洗腸方法をマスターして行えば大丈夫です。

E3;
Q; 最近新聞に手術や検査前に使用する下剤で、ニフレックが腸に弊害を与え、副作用があると、記載されていましたがどうなのでしょうか。(コロ、男性)
A; マグコロールというのが使われています。これは、飲む量がやや少なく(1800ml)、味や臭いも改善され飲みやすくなっています。

E4;
Q; 1年ほど洗腸を続けていますが、先生からお休みを入れたらどうかといわれました。休まなければいけないでしょうか。
A; そのようなことは聞いたことがありません。体力に問題がなければ、休む必要はないと思います。先生の意図されていることを良く聞いてください。

E5;
Q; 術後4か月、長期間洗腸を続けても問題はないでしょうか。
A; 洗腸は皮膚のためには良いが、時間がかかり寒いと言う欠点がある。全く害はないので、自分にとってどちらが良いかで決めれば良い。

E6;
Q; 洗腸をしているが便が出にくい。その理由と対策は。
A; 糖尿病予備軍の人が増え、散歩などの運動をする人が増えている。少ない食事で運動をする人は便が固くなりやすい。固くなると 便も出にくい。マグネシュウム等の下剤系の薬を飲んでも体に害は全くないので使用してみては。 

E7;
Q; 洗腸で11年になるが、最近終わった後に疲れが酷い。1日おきに朝食後1時間程度かけて行う。洋式トイレ,45℃、700ccです。 最近病院では洗腸をあまり薦めていないと聞いていますが。
A; 最近は装具が良くなったので自然排便を薦めている。舞台俳優やスポーツ選手など洗腸をしている人も大勢います。手術をして5年経つと他の病気にかかる確率は 普通の人と変わりません。歯、眼、耳、内科などそれぞれになじみの先生をつくっておくと良い。(男性)

E8;
Q; 1年前に直腸がんで手術をした。肛門は残してあり医者は繋ぐつもりで、締める練習をするように言われている。放射線治療を 1ヶ月やり小さくしてから取ったので肛門を残してあるが、肛門から腸液が出る。肛門の閉める力は医者が指を入れてまだ弱いといている。 寝ると良いが立つと脱腸のように出てくる。(術後1年)
A; 繋いでも締まらなかったら便が垂れ流しになる。繋ぐ手術の時間は2〜3時間位かかる。肛門の締めが良く効くようになってからにしてはどうか。

  E9;
Q; 二日に1回洗腸をしています。洗腸をしないとお腹がもやもやして気分が悪い。旧肛門には残便感がある。ここ1年ぐらい食も少なく出が少なくなった。 そろそろ自然排便にしようかと考えていますがどうでしょう。(術後15年) A; 洗腸はお腹がすっきりし、皮膚炎なし、臭いなしで良いのですが、専用の場所が必要です。洗腸の方が良いと考える人は、無理に自然排便にすることは無いと 思います。

E10;
Q; 左側にしこりがあり、だんだん大きくなりピンポン玉位になった。押すとへこむがまた出てくる。硬く便のでも悪い。
A; ヘルニアかもしれない。診察の必要があります。



F 人工膀胱について

F1;
Q; 術後2年8ケ月です。 尿管皮膚瘻ですが、カテーテルは一生とれないのでしょうか。   ストーマのまわりの皮膚が爛れ、毎日痛くて辛いのですが、何か良い方法はありませんか。(55歳男性)
A; 術式にもよるが、尿管は細く時間が経つと狭くなることもあるので、これを防ぐためにも管を入れておくほうが良い。   腎盂まで管を入れる必要もないので、筋肉層だけを貫入する短い長さのボタン式カテーテル(先端部にバルブ(球)が着い   ているもの)使用することもできる。

F2;
Q; 術後2年6ヶ月ですが、一側合流式の尿管皮膚瘻で、最初は尿管にカテーテルを挿入しない前提でした。術後2ケ月ほどで   尿管がつまったので、以後カテーテルを入れ1ケ月毎に交換しています。交換時に熱を出し入退院を繰返しています。   今後どのように対処すれば良いか悩んでいます。尿管は萎縮したり、塞がることが多いのでしょうか。(79歳男性)
A; 一側合流式は尿管が狭くなり難い術式ですが、それでも狭くなることがある。   多分筋肉を通過するところで狭くなっていると思われる。ボタン式の短いカテーテルを検討するのも良い。   尿の流れや量で管が正しく固定されているかを判断し、流れが悪いようであれば固定を修正しなければならない。

F3;
Q; 他支部の術後4年の男性(コロ)から質問を依頼されました。術後7回の入退院と3回の手術を繰返し、前立腺の放射線   治療の影響もあり、排尿困難になってきました。    主治医から膀胱を切除してはと、勧められましたが断ってきました。   3ケ月前に微熱と失禁、背中の異常な痛みなど症状があり入院し、三日間意識不明になりました。   排尿が出来ないことが原因の急性腎不全で、尿道からカテーテルを挿入し、強制排尿と点滴で治るかと思われましたが、   人工肛門の手術の時取り残されたガン細胞が前立腺、膀胱まで進んでいる関係から膀胱瘻を造設しました。   膀胱瘻のケアー情報や参考になる文献などをご教示頂きたい。
A; 膀胱瘻の情報提供を何処でやっているか知らない。むしろオストメートの会やそのHPなどにあるのかもしれない。       膀胱は全身状態が良ければ除去した方が良く、体力や時間的な条件が満たさない場合は尿管皮膚瘻や膀胱瘻を造設する。   尿管皮膚瘻の方が良いとも思われるが、急性腎不全という緊急時で膀胱瘻になったのだと思われる。   尿管がつまるようなことがあると尿管皮膚瘻か腎瘻になる。   膀胱瘻を置かないで、内視鏡を使って尿管にステントを腎臓までいれる尿管ステント法がある。外見上ストーマはないが、   2か月毎にステントを交換する。   最近では、かなり行われるようになったが、男性には辛い方法である。排尿時の痛み、尿意が近い、刺激感などの症状もある。

F4;
Q; 膀胱ガンは他の場所に転移し易いと聞きますが医学的に確かなのでしょうか。(女性)
A; 膀胱ガンに限らず、ガンは何処へでも転移する可能性があります。膀胱ガンは尿の通り道、すなわち尿道、腎盂、リンパ節、   肺、肝臓などに、また骨、脳にも転移する可能性がある。   したがって、月に一度は診察を受け、尿検査、血液検査、CT、超音波検査などでチェックを受ける必要がある。

F5;
Q; ステントカテーテルを入れていますが、将来外す事ができるでしょうか。また、カテーテルの交換間隔は、最初4ヶ月でしたが、右側だけに結石が付き、3ヶ月、2ヶ月と短くなってきました。どう対処すれば良いでしょうか。  入浴する時には、装具つけておりますが、シャワーであれば、装具を外してもよろしいでしょうか。(ウロ、術後1年2ヶ月)
A; ステントカテーテルは、尿管の狭窄を防ぐために挿入しています。狭窄の心配がなくなれば外すことができ、そのようにしている方もいます。手術の術法にもよりますので主治医に相談してください。交換間隔は、もっと短く、通常2週間〜1ヶ月です。感染症や結石を防ぐためにも短くします。十分に水分を摂り、グランベリージュースを飲んで尿を弱酸性にすると良いでしょう。 内蔵は100%フル活動しているのではなく、腎臓も右と左で活動状態が異なり、尿の排出量も異なるので、片側だけに結石が生じるのかもしれない。  シャワーを浴びる時は、装具を外しても差し支えありません。

F6;
Q; 尿管皮膚瘻で狭窄で腎盂まで2本両側にステントを入れています。その為か、腰痛がひどく痛み止めを飲み、抗生剤も飲み続けています。交換も3ヶ月毎で材料費も高く、痛くて大変。
 できれば入れなくても良い方法はありませんか。交換時期ももっと延ばせる材料は? ステントの交換は病院により違いはあるのでしょうか。
A; 尿管は蠕動運動で尿を運ぶ器官です。手術後の癒着で、蠕動運動が障害されます。手術により血流も低下し、皮膚に出てくる所で蠕動ができなくなり狭窄になりますし、感染症の問題もありますので、 尿管皮膚瘻の手術はできるだけ避けるようにしています。
 ステントを入れた場合、皮膚に優しい管を入れるようにしています。できるだけやさしく診ていって、病気が落ち着いたところで再手術し、狭窄部位を解除できそうか検討します。尿管が短くて無理な場合も多くあります。 普通は毎月交換します。保険の適用がありますので、料金は患者さんにもよりますが2割か3割負担になります。
 片側だけ抜くというのは無理と思います。抜ける時は両側一緒に抜けると思います。抜けない理由があるから入っているのでしょう。長く入れておくとダメになるかというと、上手に管理していけばかなりの年月、腎臓機能を 普通の人より少し悪い程度に保つことができます。
無理にチューブレスにするのはよくないかもしれません。現状を理解し、安定な状態でこれ以上の合併をおこさないようにやってほしいと思います。

F7;
Q; 昨年7月に手術したが、腰痛がひどい。下のほう全体に、朝10分さすらないと起き上がれない。お小水は出ておりもともとの病気には問題がない。、両側にステントを入れているが、ステント交換の時、右側のステントだけ石がついてきて苦労している。左の腎臓は機能が低下している。
A; 泌尿器科で腰痛を考える場合は、腎臓からくる痛みをまず考える。腎臓の痛みは、腰といっても上の後ろの方で、両方同時に痛くなることは少なく、左右差があれば腎臓と考える。
検査としては、通過障害を疑って、レントゲン写真を撮って尿管の位置がいいかどうか、おしっこが流れているかどうか、溜まっていて痛みが起きていないかを調べる。寝ている時は、腰の状態がどうなのでしょうか? 寝ている時、体位、布団など変化させて傷みが変わるでしょうか。
尿路の結石と言うのは良性疾患ですが、再発してくるということからすると悪性といえます。管を留置している限り石はなくなりません。これからも苦労すると思います。
左の腎機能が低下してきているようですし、辛い厳しい状態ですが、これ以上悪くしないように努力してください。水分を多くとって、重篤な病気おこさないように心がけ、交換もスムースにいくように工夫してください。

F8;
Q; 結石が右だけできて、左はできないということがありますか。
A; 両方できてもおかしくありません。お小水の中は、石の成分が結晶になり易い過飽和の状態で、管の留置や感染で更にできやすくなります。

F9;
Q; 自排型膀胱について教えてください。
A; 自排型膀胱は、女性の場合尿失禁の問題がまだ解決していませんので行っていません。
男性の場合で括約筋と尿道が残せる場合は行います。ただし、膀胱は筋肉が収縮しますが、腸管は収縮する筋肉がありませんので腹圧で排尿することになります。 10分から15分かかり、どうしても残尿がありますので自己導尿を併用することもあります。
 また、尿管吻合部の狭窄等合併症があり、まだ完成された手術ではありません。


F10;
Q; 術後の検査方法と腸液について教えてください。
A; RIをもちいる骨シンチは骨への転移を、CTは肺と肝臓への転移を見ています。両方の検査をやれば大丈夫でしょう。
腸の粘液はだんだん減ってくることが多いようです。パウチの逆流防止の穴をふさぐほど多い時はパウチを換えるしかありません。 粘液が多いということは、腸の再生が活発なのだろうと思います。食事との関係は分かっていません。



G がん 転移について
G1;
Q; 術後3年、内視鏡で2ヶ所のガンが見つかり手術をした。さらにポリープが5〜6ケあり、悪性ではないといわれた。どうしたら良いか。 また、一度でとれるのか。腸閉塞になって便秘薬を使用しているが便が軟らかくなるが心配はないでしょうか。
A; ポリープがたくさんできる人がいる。ポリープにはガンにならないものとガン性のものがある。体の表面にできる老人性のイボと同じものが 体内に出きることがある。これまでとる事はないが、ガン性のものはとる必要がある。カメラで区別できるが、一部とらないと判らないものもある。 1〜2年でガンになることはない。 体調に合わせて少しづつとっても、一度にとっても良い。私は一回に2〜3個とるようにしている。 腸閉塞の薬は微妙なので、自分に合ったものを使用して下さい。一日2回程度の便通なら心配することはない。

  G2;
Q; 術後6か月、術前のマーカーは1以下でしたが、再発の留意点は。
A; 比較的良性で、軽いと考えて良い。再発した場合CEAが上がらないことが多いが、上がることもある。血液検査は年2回程度必要でCT検査もした方が良い。

G3;
Q; ガン成長スピードはゆっくりだが、転移した部位に合わせてスピードは早まるのか。脳に転移した場合、脳細胞は増殖しないのでどうなるのか。治療法はどよか。
A; 肝臓は栄養源のため大腸がんの二倍の早さである。見つかって3か月以内に手術した方が良い。
脳は手術でとるか、外から放射線を当てるガンマーナイフ(市大にはないが労災病院にある)の二つの方法がある。病変の場所にもよるがほとんど良くなる。

G4;
Q; 術後5年で、リンパに転移したので手術を受け化学療法中です。昨年肝臓に1cmの血管腫が2ケ見つかったが手術ができない。インターネットで情報を集め、 市大でPET、CTAP、MRIなどの検査を受けた結果、がんではなく血管腫と診断されたがまだ不安が残る。また、二つの病院の関係をどうしたら良いでしょうか。
A; PETでは、がんは赤く写る機械で昨年市大に入ったばかりです。CTAPは場所は判るが、がんかどうかは判らない。5〜10mmでは、どの検査をしても はっきり判らない。写真を見ていないので何とも言えないが、がんでない可能性の方が多い。後日再検査をすることになる。 病院との関係は前者にも報告し、1〜2年に1回程度行ったらどうか。

G5;
Q; 各々のがん検査法と特色は。
A; 食道〜大腸の管の中はカメラ、注腸レントゲンが良い。CTは肝、リンパ、大動脈、骨等の管でない臓器に有利。CT、カメラをやっても怪しい場合はMRI、 CTAP、PETを行う。ここまでできる病院はあまり多くない。(高度機能病院である大学病院やガンセンター)

G6;
Q; CEAが11、9、4.4、7.5と落ち着かない。5以下が正常と聞いていますがどうでしょう。(術後2年半、男性)
A; このように数値が上下にふれる時は問題が少ない。数値が右肩上がりで増加していくと心配である。ただし、胃カメラで胃の検査はしたほうが良い。

G7;
Q; 骨盤に転移後遺症で手術が必要と主治医に云われた。CEAは1以下でCT検査で2月に2mm、8月に8mm、12月に12mmです。痛みはありません。(術後1.5年)
A; 写真の誤差もあり本当にがんかどうか断定できないのではないか。間違いなくがんと決まれば手術になる。PETをやっても出ないかもしれないが、 検査した方が良い。2cm以上の大きさならがんと判定できるが1cm前後では難しい。




H オストメイトの福祉制度について

H1;
Q; 公費補助では不足で、かなりの金額を自己負担しています。装具類の自己負担購入は医療費控除の対象になりますか。(女性)
A; 自己負担分(1月〜12月)は医療費控除の対象になります。前年所得の5%又は10万円を超える医療費は控除を受けることができます。  装具に関する自己負担分は、主治医からストーマ用装具使用証明書を貰い確定申告時に添付してください。高額医療費控除には対象になりません。(事務局)




height="35" [当協会は、全てのオストメイトの幸せを求めて、活動を続けています。]