安の滝「仏の薄衣」
青森県  對馬 健  73歳  肢体不自由

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猛暑時、滝の涼を求めて秋田の深山に踏み入った。瀑布の飛沫は谷風に乗って肌に心地良い清涼感を与えてくれた。滝の落下途中にある2つの岩棚にかかる水は、み仏のの膝にかかる衣に似てとてもやさしい雰囲気を醸し出していた。荒々しい滝の中に心を癒してくれる一面を見ることができました。

【寸評】
ともすると自然を写す時「綺麗」だけを狙うことがあります。貴方のように自然が語りかけてくる言葉を読み取って絵にして行く事こそが「風景写真」の原点だと思います。
カエルの道くさ

福島県  村上 美好  55歳  肢体不自由

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庭に咲く数本のヒマワリによく見るとカエルが乗っていたので、急いでカメラと三脚を取って、数枚シャッターを切りました。

【寸評】
雨蛙を見つけて、素早い対応、的確な技術.蛙君、可愛いですね、手のひらに乗っけてみたくなります。貴方の心の優しさが画面いっぱいに満ちています。
残映(ゆうばえ)
福島県  湯田 政弘  58歳  肢体不自由

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山に沈む夕日とススキを重ねて、何枚もシャッターを切りました(三脚使用)。

【寸評】
大胆な試みですね。成功です。太陽に重なった薄の穂の輝きがとても面白い。上手に出来た絵ではないのですが、貴方の好奇心に拍手。
冬へ
長野県  谷口 諒一  81歳  聴覚障害

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冷たい北風に熟した柿がさらされています。雲と浅間山の煙も東方へ急ぎます。寒い冬近し。

【寸評】
柿、枯れた薄、雲、そして雪を被った浅間山。必要なものが全部そろった「晩秋の信濃」それを素直に受け入れることが出来るのは、そこに住む貴方の郷土愛のせいなのでしょう。
水滴の華
岐阜県  村川 司  73歳  内部障害

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喉頭摘出で声を失し、気持ちが落ち込んでいる時期に、窓に水滴が付き何となく見ると花が映りこんでいる。カメラを通して見るとすばらしい彩に落ち込んだ気持ちも忘れ、夢中になってシャッターを切り、早速パソコンに取り込み写真を見ると水滴の彩に感動。暗い気持ちが晴れに変わり今は写真と共に楽しく過ごしています。

【寸評】
窓ガラスの向こうの花が水滴の中に凝縮され一面に散りばめられて、不思議な美しさを創り出しています。どうやって写したのか判りませんが、素敵な発想です。もっと色々試みては如何ですか。
ネー(おねだり)
三重県  柳瀬 肇  82歳  肢体不自由

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子供が大好きです。この年で小学校の放課後学童保育(ボランティア)をやり、子供等と楽しくやっています。

【寸評】
大変素直に貴方を見ていますね。子供が心を開いているのは貴方との付き合いの中で作られた信頼のお蔭なのでしょう。子供の写真の原点を見る思いです。
舞舞蝶々
三重県  河盛 進一  47歳  内部障害

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望遠レンズの画角はとても狭く、ファインダーに動く被写体を入れるのは大変です。飛んでいる蝶をファインダーに収めても一度見失うともう追いきれません。今回はズームレンズの広角側を使って連射で撮影しました。その中から奇跡的に3匹が綺麗に並んだワンショットです(写真加工はしていませんよ!)

【寸評】
奇跡的な偶然、でも、それを捉えたのは、貴方の技術と努力ですね。自然はこんないたずらをするんですね.でも、豊かな自然だからこそ蝶が沢山居るのですね。恵みに感謝。
凛凛しい子役
滋賀県  安田 稔  66歳  聴覚障害

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毎年5月に地域で行われているお祭りでの1枚。古くからの衣装を着て大役を果たそうとする姿でいざ出陣!

【寸評】
本番出陣前の緊張感がみなぎっています。いい表情をキャッチしましたね。子供にとっても一生の記念になる貴重な一枚です。
希望の女神と光の妖精の舞
仙台市  藤 達也  37歳  

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SENDAI光のページェント。イルミネーションと雪のコラボで撮影しました。予想外にキレイでした。

【寸評】
杜の都仙台の冬、並木いっぱいのイルミネーション。その暖かい光を生かして淡いセピアのモノトーンに仕上げたのが成功の鍵ですね.こんな街に住めるのは幸せです。
秋雲
さいたま市  加藤 正良  64歳  

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一般的な風景ではなく、湖面に映った空の光で水の美しさを表しました。

【寸評】
風がびたりと停まり、漣ひとつない湖面,そこに映る秋の空と、訪れた人々のくつろいだ姿、対岸の深い森。それを俯瞰することで一つにまとめた視点は流石。