巣立つ頃(蝦夷フクロウの幼鳥)
北海道  辰口 洋司  61歳  

【作品PR】
6月から7月にかけて朝一のバスで赤平市で乗り換え芦別まで。おにぎりを食べながらの撮影。1ヶ月間とても楽しく撮影ができました。

【寸評】
「可愛いー」と思わず言いたくなる写真です。一番いい気候の時山に篭り、心も体もリフレッシュしたからこそ、素直に人の心を惹きつける写真になったのですね。
お手伝い
岩手県  松好 芳美  67歳  肢体不自由

【作品PR】
稲刈風景の写真を撮りたいと車を走らせていたところ、思いがけず子供達が本如に棒延べしているところに出会い、親子の呼吸に感動し、温かい家族を感じました。雨で稲が倒れ、機械を使えなかったのか、こんな小さな子供達がお手伝いしていて本当に感動のし通しでした。

【寸評】
収穫、忙しいけど嬉しい時。手伝う子供も活き活きとして、素敵な実りの秋をいいシャツターチャンスで捉えています、人々の夫々の動きが素敵です。
棚田の収穫風景
山形県  井苅 武司  68歳  肢体不自由

【作品PR】
2年前より写真撮りに出かけたが、なかなかこの機会が得られず、ようやくこの機会を得ることができ、写真バカの私にここまで来て(自宅より2時間半)苦労が吹っ飛びました。ここ山形県山辺町大蕨地区の棚田は「日本の棚田百選」のひとつです。

【寸評】
逆光に映える干した稲の列、遠くまで続く棚田、素敵ですが何故「銅」なのでしょう。それは手前の道路が大きく入って絵を壊しているからです。「不要なものは一切絵に入れない」と戒めて今後に挑戦してください。
順風満帆
茨城県  石塚 富雄  78歳  

【作品PR】
私は右手切断の障害です。帆引船の撮影は、撮影舟に乗り湖上に出て写すので手持ちです。カメラのシャッターが右についていますので、私は左の手でカメラを持ってシャッターを切るのです。皆さんよりもたくさんの苦労をして撮影した作品の1枚です。

【寸評】
50年ほど昔、映画の撮影で長い間出島村に滞在,帆引船を写しました。風に膨らんだ白い帆は素敵です。不自由を乗り越えてビシット決められた努力に敬意を表します。
ほうずき
群馬県  新井 香奈江  21歳  肢体不自由

【作品PR】
道端で見つけたほうずきに魅かれ撮影しました。

【寸評】
いい景色を求めて名所に出かける風潮よりも、身近な生活の中に新しい発見をして写すのが一番大切なことです。「見慣れた物事を始めて見る様な感動をもって」 写真の原点です。
想い
神奈川県  千田 公一  55歳  聴覚障害

【作品PR】
日向ぼっこか、海を眺めているのか、何を考えているのか分からないノラ猫ですが、かわいいスナップの一枚です。

【寸評】
猫が座ってじっと海を見つめているのに出会ったのは幸運な偶然ですが、それをこんな絵に作り上げたのは貴方の豊かな感性、「詩心」ですね、敬意。
なにかいたよ!
新潟県  武藤 忠  68歳  肢体不自由

【作品PR】

【寸評】
菜の花のさかりの春の日、お婆ちゃん(多分)と二人で散歩、土から這い出した虫を見つけた孫との心温まる交流をやさしく包み込んだ絵はバックの描写を含めて秀逸です。
ワイキキ海岸の夕景
静岡県  寺田 幸男  70歳  肢体不自由

【作品PR】
ハワイ旅行の際、ワイキキ海岸で素晴らしい夕日に出会い、きれいな夕日の色合を表現するため露出に気をつかいました。

【寸評】
仰せのとおり、太陽の周りを飛ばさず、空や海の暗部も綺麗に描写するのは高度のテクニックです。と、ともに、椰子の群れを含めてその配置は28ミリレンズを使って見事です。
冬日和
愛知県  髙須 利弘  76歳  聴覚障害

【作品PR】

【寸評】
光の当たった所の露出をぴったり抑え、氷の粒の点々の輝き、晴れた青空が映ったシャドウの青も「冬日和」そのもので、露出の肌理の細やかさは流石ですね。
入山
長崎県  永田 信行  42歳  聴覚障害

【作品PR】
僕の仕事の得意先である寺に坊さんが上がっているのに気づき、寺とともに写真を撮りました。

【寸評】
修行の僧の位置まで含めて、知り尽くしたお寺を真正面から過不足無く、びしりと決めたのは、腕前とともにお寺とあなたの親しい間柄と思います。写真は対象との心の交流ですから。
独奏
仙台市  吉田 一穂  60歳

【作品PR】
障害者のチャリティーコンサートに特別出演したモンゴルの留学生が、モンゴルの歌を珍しい馬頭琴で演奏。スポットライトを浴びた民族衣装もひときわ目立ち、少し動きのある被写体を狙った。舞台が暗いため、三脚を立てフィルムの感度を二段くらい増感した。生きてる写真にしたかった。

【寸評】
馬頭琴奏者の演奏をきっちり捉えています。余計なものを入れず。必要なものはきっちり入れる。写真の基本ですよね。その気持ちを大切に。
いただきます
仙台市  佐々木 彰子  46歳  肢体不自由

【作品PR】

【寸評】
象の顔と差し出された竹竿だけの単純な構成が成功しています。絵のど真ん中の主役の鼻が面白いですね。
東京湾花火大会
さいたま市  武井 和秀  38歳  知的障害

【作品PR】
知人の13階(ビル)からの撮影。手前に「レインボーブリッジ」が写っています。

【寸評】
花火の色などは単純でどちらかと言えば地味ですが、レインボーブリッジを手前に入れて都会の花火を描いたのは素敵ですね。こんな花火の写真は滅多に無いと思います。
飛翔
千葉市  東 茂昭  74歳  内部障害

【作品PR】
秋の風景を撮りに行き、池にサギ、夕日の力を借りて撮りました。

【寸評】
200ミリの望遠で飛び立つ鷺を捕らえた腕の冴えは見事です。いささか気になる言葉「無修正」のことです。「後から斜めにトリミングしたのでは無い」という意味ですか。「写したまま、絶対手を加えない」という人も居ますが、写真はあくまでプリントが勝負ですから、主題を強調するための後からの諸作業は必要だと考えています。
オーロラ
川崎市  茅根 光男  69歳  肢体不自由

【作品PR】
アラスカ(フェバンクス)。成田~シャトル~フェバンクス。フェバンクスは北緯66度33分、以北は北極圏で、冬はオーロラ、夏は白夜、成田からフェバンクス約16時間、ホテルの駐車場で真夜中に撮影したものです。その時の気温は-20度でした。

【寸評】
寒い中の奮闘に敬意を表します。素敵なのに何故「銅」なのかと言えば、写しっ放しでプリントの処理を手抜きしたからです。地上の白く飛んだ部分は焼きこむべきです。そうすればオーロラがもっと引き立ちます。
秋彩
浜松市  岩本 優子  65歳

【作品PR】
小京都といわれる森町の大洞院のもみじ。青空をバックにしたこの赤いもみじにひかれてカットしてみました。いつものことですが、「ここがいい」と決めてシャッターを押すときの「カシャッ」というシャッター音が大好きです。胸がスーとします。

【寸評】
上に伸びる木の幹をポイントに絵づくりされたのはいいことですが、周りの煩いものが入り過ぎです。紅葉の赤だけに目を奪われずに、もっとシンプルに絞り込むべきだったと思います。
祭りの子
名古屋市  若林 由紀雄  67歳  肢体不自由

【作品PR】
「寒水の掛け踊り」の写真です。毎年9月8~9日に行われますが、今年は少子高齢化のために土曜、日曜に変更となったのを知らずに、2回も名古屋から(片道2時間かけて)車で行きました。胸に太鼓、背にシナイ(ご幣の一種)を負った3人を中心に華やかな踊りを繰り広げる。

【寸評】
祭りのために選ばれて晴れの舞台、化粧し、装いを整え、緊張の瞬間ですね。一見無表情のようですが、緊張と晴れがましさの混じったものと受け取れます。素敵です。
燦燦
名古屋市  安達 秀次  55歳  肢体不自由

【作品PR】
撮影地が高い場所にある公園でしたので、140段余りの階段を上っていくのがとてもつらかった。バルブ撮影で、いくつかの花火を一コマに写し込もうと思ったのですが、どんな花火が上がってくるのか予想がつかないので、色のバランス、花火の大きさのバランスがとても難しかった。

【寸評】
予測がつかない打ち上げ花火、苦労して、何枚も撮られたのでしょう。感度設定、絞りも的確でいい色が出ていますね。
春を告げるメジロ
京都市  中村 多克  61歳  

【作品PR】

【寸評】
梅に目白、定石と言えばそうですが、古くから日本人に愛されてきた春の一齣ですが、いざ写すとなると大変ですよね。美しく嬉しくなる写真です。
尾瀬ヶ原
広島市  内山 妙子  73歳  

【作品PR】
ひろーい湿原に咲いたニッコーキスゲが可憐でした。

【寸評】
「花の写真はマクロで背景をぼかして」という定石がありますが、ワイドのレンズを使って、尾瀬の山や湿原をきっちり入れたのが成功でした。花の質感もいいですね。