こだま第260号2000年1月    


視 点
 ミレニアム合唱の中で、2000年は始まった。あなたにとって、この国にとって今年はどんな年になるのだろうか。
 東海村の臨界事故は、原子力の恐ろしい一面を見せつけた。日本の国債残高は、遂に645兆円にもなろうとしている。 石原都政は、障害者・高齢者などの福祉切り捨ての道をしゃにむに突き進もうとしている。これらは自民党政治の結果であり、その行き詰まった姿ではないだろうか。そこには、実態や国民の批判を無視し、ひたすら自分たちの利益を守ろうとする姿が見え隠れしている。臨界事故は人の命を奪い、被爆者を増やし、借金財政は未来を狭め締め付け、福祉切り捨ては、私達の命と暮らしの支えを奪い取るものに他ならない。一日も早い根本的な変革が求められている。
 では期待される変革とはどのようなものだろうか。私はこう考える。第1に原因を直視して改めることだと思う。安全神話に基づく原子力政策、32兆円もの国債頼みの見通しのない財政運営、臨海部開発などの途方もない無駄遣いを止めることである。第2に主権者である大多数の国民を中心に据えて政治を運営することである。日本経済を支える中小企業を支援し、大企業の無法なリストラに歯止めをかけ、消費税率を当面3%に引き下げて国民の暮らしの基礎体力をつけることである。
 そして大切なことは、このような変革は、国民の大きな運動無くしては実現しないということである。
 今年は、衆議院選挙の年。時代の変わり目に相応しい明るい希望の持てる変革が実現する勢力の勝利を望みたい。そして視覚障害者の社会参加と平等な暮らしを実現するためにも、石原都政の福祉切り捨てをくい止めなければならない。
 最後に、これらのためにも元気でなければならない。そしてより豊かな社会のためにもゆとり・遊びのようなものを拡げて自分と仲間を大切にしながら今年も頑張りたいものである。
           (編集委員会)

  年頭にあたって
          会長 鈴木 彰
 会員の皆さん、こだま読者の皆さん新年おめでとうございます。今年が皆様にとって良い年でありますよう願ってやみません。
 さて、昨年の東視協は、点字の納税通知書(固定資産税、個人事業税、自動車税、償却資産税)の発行を実現し、東京都障害者福祉会館の民間委託計画を当面一年間見送らせ、点字版山手線乗り換えガイドを発行するなど成果を挙げてきました。これらの運動は、朝日・毎日・読売・東京・日経新聞にも掲載され、反響を呼んでいます。そして今、石原都政の強引な福祉切り捨て計画を跳ね返す運動に取り組んでいます。  政府・自自公政権、石原都政は、財政難と不況のもとで福祉と国民の暮らしを削り取る政策を一層強めています。しかし、障害者の社会参加と平等な暮らしの実現は、今や世界と地域の大きな課題となっています。視覚障害者の安全な歩行・移動、読み書き・情報の自由な入手と発信、能力を生かした就労などの環境整備は、待ったなしの課題です。
 東視協は、石原都政の強引な福祉切り捨てをはね除け、視覚障害者にも生きていて良かったと思える社会作り、仲間作りを目指して今年も頑張ります。
 皆さん今年も力を合わせて頑張りましょう。

 辰歳生まれ四人の抱負 
 ☆ 今年は辰歳です。年男四人の方に抱負を編集委員の山城が伺いました。

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