活動風景
2002年 新潟市 視覚障害者 生活訓練パソコン講座(初心者編)

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日程2002年8月24日,25日,31日
場所新潟市総合福祉会館

はじめに
1日目 8月24日 (9時30分〜15時30分) パソコンを触る/キーボードの練習
2日目 8月25日 (9時30分〜15時30分) インターネット
3日目 8月31日 (9時30分〜12時) フロッピィとCD/よみとも
感想

はじめに

今年の夏は、本当に暑かったですね。そんな中、総合福祉会館で、視覚障害者向けのパソコン講座が開かれ、私達セミコロンのメンバーも、お手伝いで参加しました。この講習会は、前半の初心者編と、後半の上級者編に分かれていて、まずは、前半の初心者編の日程が、終了しました。

会場の後ろから撮った写真。

今回の講習会の会場は、写真のような大きな部屋でした。

受講者は、6〜7名で、そのつきそいのかたがいて、そして、私達サポーターも常時5名ほどいましたが、部屋が大きいので、前の半分にしか人がいませんね。

例年の講習会では、なぜかパソコンのトラブルも多く、受講者に対してサポーターが少ないと、あちこち飛びまわって、けっこう大変なのですが、今回は人数もちょうど良かったと思います。

さて、パソコンの講習会と言えば、市が行なっているIT講習会などもありますよね。視覚障害者向けの講習会では、何が違うのかというと、一番大きな違いは、パソコンがしゃべるので、とても賑やか、ということです。

キーボードや画面を見て、操作するわけにいかないので、何というキーを押したか、今どこにいるのか、パソコンがしゃべって教えてくれます。

複数台のパソコンが、いっせいにしゃべり出すと、もう大変。講師の先生は、大きな声を張り上げないといけません。でも、側で聞いていれば、画面をのぞきこまなくても、様子が分かるので、なかなな便利です。


1日目:パソコンを触る/キーボードの練習

講習会では、1人が1台のノートパソコンを使います。

初心者編は、まず、パソコンのふたの開け方から始まりました。ノートパソコンなので、ふたがあるんですね。
ふたを開けるなんて、そんなの簡単でしょ。と思いませんか?でも、初めてだと、これが意外と難しいんです。

今回使ったノートパソコンの前面の写真。

左の写真は、講習会で使ったIBMのノートパソコンです。ふたを開けるには、両端のスライドバーを、外側にスライドさせておいて、えいっと持ち上げます。そのスライドバーの場所を探すのに、ちょっと手間取るんですよね。慣れてしまえば、なんてことはないのですが。

ふたを開けたら、次は、キーボードを触って、良く使うキーの場所を覚えます。

エスケープキーは、一番左上、一番上の列には、ファンクションキーが1から12まで並んでいる。といった具合です。
全ての操作の始まりである、Windowsキーも大事ですね。これは、一番下の段の左から3番目。

大変そうだな。覚えられないよ。と心配になる人もいると思いますが、これがびっくり。ほとんどのかたが、最初の1日で、ある程度、アルファベットを入力できるようになるんです。
実際、この日の終わり頃には、皆さん、メモ帳で、漢字まじりの文章を書いていました。

良く使うキーを覚えたら、電源オンです。95Readerというソフトが入っているので、Windowsが起動すると、しゃべり出します。
メモ帳を使って、アルファベットの練習をしました。小指や薬指は、なかなか思うように動いてくれないものです。背伸びをしたり、指をほぐしたりしながら、1個1個、キーを増やしていきます。
ゲーム感覚で、先生の言うキーを押していくと、自然に覚えて行くんですね。すごい。すごい。


2日目:インターネット

この日は、いよいよインターネットです。

IBMのホームページリーダーというソフトを使いました。このソフトは、名前の通り、ホームページの内容を読み上げてくれます。

操作は、ほとんどがテンキーで済むようになっています。今回は、ノートパソコンのため、テンキーが使いにくいので、右の写真のように、外付けのテンキーをくっつけました。

ホームページリーダーは、テンキーを使わない操作方法もあるので、ノートパソコンの場合、無理にテンキーを使わなくても良いのですが、今回は、初心者向けということで、操作が簡単なテンキーを使いました。

外付けテンキーを付けたパソコンの写真

基本的なテンキーの使い方を練習し、ホームページの検索の方法を教えてもらったら、自分で好きなページを探すことができます。皆さん、さっそく自分で興味のあるページを検索していました。
花のベコニアの育て方を探したり、好きな芸能人のページを探したり。

でも、ここで、ちょっと困ったことが出てきました。
最近のホームページは、フレームを使って、凝った作りになっていたり、画像がいっぱいだったり、各ページの上の方に沢山のメニューが並んでいて、なかなか本文が登場しなかったりで、はっきり言うと、とても操作しにくく、聞きにくいのです。

是非、音で聞くことも考えて作ってほしいものですね。ホームページを作っている皆さん、お願いします。

そんな中で、朝日新聞の今日の朝刊というページが、わりと操作しやすいようです。
あとは、i-mode用のページも、ほとんどが文字なので便利です。

この日は、昨日練習した文字の入力を思い出しながら、メールの送信も行ないました。
お隣の人宛に、皆さん初めてのメールです。何と書こうか考えながら、文字入力に四苦八苦しつつ、無事に、メールの送受信ができました。


3日目:フロッピィとCD/よみとも

最終日です。この日は、フロッピィディスクやCDも登場しました。

今回使ったパソコンは、左の写真のように、フロッピィを入れる場所とCDを入れる場所が重なっています。
ノートパソコンなので、しかたないのですが、CDを入れる場所が、ちょっと奥に引っ込んでいて、指で探すのに、ちょっと苦労するかたもいました。

フロッピィやCDを入れる時は、裏表や、向きも注意しないといけませんね。

CDとフロッピィを入れる場所をパソコンの真上から撮った写真。
パソコンとスキャナの写真。

最後は、スキャナと、「よみとも」というソフトを使って、本を読ませるデモが行なわれました。

よみともは、いわゆるOCRソフトで、スキャナから撮りこんだ画像を、文字に変換してくれます。これを使えば、一応、何でも読むことができます。ただ、100%正確にはいかないし、レイアウトが複雑なものは、うまく読めなかったりします。

とは言え、便利なものだと思います。ちょっとお値段が高いのが玉に傷。

左の写真は、よみともで、本を読ませようと、スキャナの上に本を載せたところです。

 

感想

今回の講習会で驚いたことは、みなさん、キーボードを覚えるのが早いということです。ちゃんとホームポジションから始めて、セオリー通り練習すれば、あっという間に覚えられるものなんですね。もちろん、ご本人のやる気も必要ですが。びっくりしました。

そういう私は、全くでたらめだったので、かれこれ14年くらい毎日パソコンを触り続けて、最近ようやく指が自然に動くようになりました。ちょっと恥ずかしいな。

2002年9月8日 (さ)


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