各年代の必要な支援・親亡き後や親に代わる時
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○必要な支援 ○各年代の状況と求める支援 ○親亡き後や親に代わる時 障がいのある人の“きょうだい”が親御さんに望むこと (抜粋版) 〜“きょうだい”の 悩みと必要な支援〜 全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会 「きょうだいの願いは、きょうだいが 互いに心を通じ合いながら、 それぞれが その人なりの自立をしていくことである」 と私たちは考えています。 障害のある子供が生まれると、多くの場合母親がそのショックを直接受け止め、一人で障害のある子供を抱え込み、全てがその子供を中心にまわり始めます。それは母親にとっても辛いと共に、父親やきょうだいにとっても辛い事なのです。母親が一人で抱え込んでしまう結果、障害のある子供の人生を母親が支配してしまう事もあります。 きょうだいにとっては、この時期の心の状況が将来にわたって大きく影響します。障害のあるきょうだいの存在をプラスに捉えるかマイナスに捉えるか、自分や他人を信じることができて自分の人生を積極的に生きられるか心に傷を負ったまま生きなければならないか、などの大きな影響です。最も大切な時期と言えるでしょう。 ふつう、親は先に亡くなり、きょうだいがそのあとを引き継ぐことが多くあります。
*“きょうだい”の中には、障がいのあるきょうだいのことが「好きだ。いてくれて良かった」というきょうだいと「嫌いだ。いない方が良かった」 というきょうだいがいます。私たちの会としてはどちらも大切な仲間ですが、障がいのあるきょうだいがいることを「強み」にできるような気持ちになれると良いですね。 *「その人なりの自立」とは、「生活を全部“きょうだい”に頼らなくても、一人暮らし、友達との暮らし、結婚生活、 グループホーム、入所施設 等、どのような暮らし方でもその人らしく生きていける」 という意味です。 ◆きょうだいから 親御さんや関係者・関係機関に望むこと◆ ◇家族への支援 ・「きょうだい」の問題は、「家族」のあり方の問題です。(中略) きょうだいが小さい頃の家族のありようが、きょうだいの将来の人生に大きく影響すると思われます。きょうだいが親の愛情を十分に感じられる家庭であることが大切です。そのためには、特に初期段階での様々な家族への支援が必要です。 ◇きょうだいへの支援 ・親はきょうだいの気持ちを理解するように努力してください。 ・親の愛情を実感できる、例えば親を独占できるような支援をしてください。 ・親に「親の会」が必要であるように、きょうだいには「きょうだいの会」が必要です。 様々な課題に立ち向かうために、悩みを共有し経験を聞くことで勇気がわいてきます。正確な情報を得ることで課題を乗り越える方法を見つけることができます。 ・子どものきょうだいには、クラブ活動のような活動が、高校生以上のきょうだいには、「きょうだいの会」が必要です。まずは、「きょうだいの会」の存在を伝えてください。 ・まだきょうだいの会は早いと思われる小さいきょうだいにも、自然な集まりを作るなど自分と同じ立場の仲間がいることを何かの形で伝えてください。 ・各年齢で必要な情報は、その時に属している学校や施設、相談センターなどが親御さんへ伝えてください。親御さんはそれを求めてください。不明な事は調べてもらいましょう。先生や職員などを育てるのも親御さんの力です。 ◇障害のある人への支援 ・人は自立をしていくもので、自立にはその人その人のやり方(施設も含めて)があります。(中略)心の育ちを大切にしてその力を信じましょう。障害のある子供もその力を発揮できるように、親は様々な支援を得て努力して欲しいのです。場合によってはその費用を惜しまないでください。そしていつかスムーズに「きょうだい」に引き継いで下さい。 ●きょうだいの各年代での状況と求める支援 @出生から学齢前期: 家族関係の基本構造が、子供は心の基本構造が作られる時期です。 ・多くのことが後回しにされたり、かまってもらえなくて、我慢しなければならないことがたくさんあります。 ・(略) ・我慢し良い子でいることが多く、そのことにきょうだい自身も気がついていないことが普通です。 ・本来、きょうだいが気を使ってもらうべきことでも、障害のある子どもを優先して、きょうだいが納得できないこともあります。それでは親の愛情を疑ってしまいます。 (略) ・きょうだいが地域や学校等での「いじめ」に苦しむのもこの頃です。 ◇対策の例:この時期は、家族全体への支援が必要です。 ・言葉や行動で親の愛情を確実に伝えることがポイント:一時的にでも障害のあるきょうだいを安心できる所に託し、家族で穏やかな一時を過ごしたり、親の愛情を独占できる時間を持つことが重要です。 ・(略) A思春期(学齢後期): 交友関係などが深まるとともに、将来への期待と不安を感じる時期です。 ・(略)親が障害についてや将来の見通しのことを説明してくれる事は、ほとんどないのが現状です。 ・(略)交友に消極的になることもあります。そのような場合は孤独感を深めます。 ・親からの様々な不条理な期待に悩むことも少なくありません。(略) ◇対策の例:この時期から、きょうだいへの支援が必要になります。 ・親に、障害のことや将来のことについて説明してもらえることが必要です。親の皆さんは、福祉関係者や学校の先生にこのことについて助言を得てください。 ・きょうだいが「自分だけではない」と感じることができ、本来の自分を表現できたり、障害について学んだりできる、子どものきょうだいの集まりを持つことは大変有効です。各地でぜひ取り組んで欲しいことです。 ・きょうだいの会があること、そのホームページがあることをさりげなく教えてあげてください。「人知れず」きょうだいの会のホームページを見てほっとする事もできるでしょう。 *障害のある子どもの将来の自立について、考え始めてください。そして、そのための制度(ガイドヘルプ=障害者移動支援など)を活用し、ここに費用を惜しまないでください。 B青年前期(未婚の時): 自分の仕事と結婚とその後の事を考える時期です。小さい頃に受けた心の傷がこの時期の生き方に影響することがあります。 ・(略) ・「結婚」と「親亡き後の扶養」というのが2大問題です。この2つの問題は互いに関係があります。 @親亡き後の扶養について(略) A結婚について(略) ◇対策の例:きょうだいの仲間に出会うことで、将来への希望が見えてきます。 ・きょうだいの仲間と語り合うことが大きな力になります。きょうだいの会では上記の課題に立ち向かうノウハウを提供し仲間と勇気を共有することを目指しています。 C青年後期・中年期(結婚後): 親はまだ元気ですが、親に代って障害のあるきょうだいの世話をする事も出てくる時期です。障害のあるきょうだいの自立に向けた取り組みを本格的に始める時期でもあります。 ・(略) D熟年期:親はすでになく、きょうだい自身も歳をとり、「きょうだい亡き後」の事が心配になる時期です。障害のあるきょうだいは自立生活(施設も含めた広い意味で)をしていることが前提です。 ・(略) ・親に代わる「保護者」の機能を果たしてくれる制度が必要です。成年後見制度はその機能の一部しかできません。また成年後見制度はまだ使いにくいところが多く、制度の充実が待たれます。(略) ◆“きょうだい”についてのよくある質問 Q&A◆ (略) ◆きょうだい≠ノ必要な支援 一覧 (詳細略) ・相談支援(家族=主に親) ・家族付き合い(家族=親、きょうだい) ・親の会(親) ・制度 (略) ・子どもきょうだいのグループ活動 (子どもの”きょうだい”) ・きょうだいの会 (思春期以後の”きょうだい”) (以下略) ◆障害のある人と家族(親・”きょうだい”)のライフサイクル (略) 1、生活を支えるシステム A生活の現場を調整するシステム (略) B生活全体を支える基となるシステム: (略) @成年後見制度: (略) A成年後見制度利用支援事業: (略) B日常生活自立支援事業(旧 地域福祉権利擁護制度): (略) 4、課題・ 1)自分で選べない (略) 2)親に代わる「保護者」の機能を果たしてくれる制度がない。![]() ↑このページのトップへ |
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