「障害者総合支援法」に関する意見書(案)  平成24年6月20日、これまでの障害者自立支援法に代わる新たな障害福祉法制として、 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(「障害者総合支援法」)が成立した。  障害者総合支援法では、「共生社会の実現」「社会的障壁の除去」を基本理念として明記するとともに、 障害福祉サービスの対象に難病患者を加えることや重度訪問介護サービスの対象を拡大するなど、 一定の前進は見られたところである。  障害者に係る制度改正にあたっては、国において「障害者制度改革推進会議」が平成22年1月に設置され、 この推進会議の下に意見集約を図る「障害者制度改革推進会議総合福祉部会」が同4月に設けられた。 総合福祉部会においては、国連の障害者権利条約及び障害者自立支援法訴訟団との基本合意文書を前提として議論が行われ、 平成23年8月に「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言(骨格提言)」がまとめられた。  骨格提言では、障害のない市民との平等と公平、谷間や空白の解消、格差の是正など6つの目標を新制度に求め、 支援の対象となる障害者の範囲や利用者負担の考え方、地域間格差是正のための国の責務などが提言項目として示されている。  しかしながら、今回成立した障害者総合支援法においては、一部の提言項目が反映されつつも、検討規定として、 法の施行後3年を目途として検討するものとされた事項がある。  よって、国におかれては、全ての障害者が基本的人権を等しく享受する個人として尊重される共生社会を実現するため、 総合福祉部会による骨格提言の趣旨を最大限尊重しながら、今後の障害者総合支援法の見直しに取り組まれるよう強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成24年6月29日 和歌山県議会議長 山下 直也