JANNET障害分野NGO連絡会  メールマガジン 第96号 2011年7月28日発行 + 3月11日の東日本大地震で被災された皆様、そのご家族様へ心よりお見舞い申し上げます。 JANNETの会員で、被災地にて支援活動を開始した団体の状況をお知らせしています。 URL:http://www.normanet.ne.jp/~jannet ++ ―目次― トピックス 1.ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業第12期生 成果発表会報告(6月19日) 2.OT学会 ワークショップ「障害と開発」(6月25日) ++ インフォメーション 1.国連障害者の権利条約批准国情報 ++ イベント情報 1.8月1日JANNET研究会のご案内 ++ トピック 1 ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業第12期生 成果発表会報告(6月19日) 横山 かおる 広げよう愛の輪運動基金                                                              6月19日(日)東京・戸山サンライズで開催された第12期生成果発表会に出席しました。  「ダスキン・太平洋障害者リーダー育成事業」は1999年にアジア太平洋地域の障害者福祉を向上させるために私ども (財)広げよう愛の輪運動基金が発足させ、第12期は、モンゴル、マレーシア、台湾、パキスタン、韓国、ベトナム、ミャンマーから日本へ研修に来て頂きました。 事業を主催している立場から成果発表会に出席をしていますが、今年は、特に感動しました。研修生の発表を聞きながら、その理由を考えていましたが、一人ひとりが心の底から感じたことを話しているからだと。わずか10カ月の日本滞在、語彙も多くない中で自分たちの思いにぴたりとあった言葉を探して15分の発表にまとめています。これは、研修生個人の能力・努力だけではなく、実施団体である(財)日本障害者リハビリテーション協会の適切な研修と助言、加えて研修生が全国でお世話になった研修先の皆さまのご指導の賜物であると思っております。 当日、会場には、鹿児島や大阪の研修先の人たちも手弁当で来て頂いており、この事業が皆さまから愛されることをあらためて感じました。心よりお礼申し上げます。 第12期研修生たちは、大きな希望を胸に、同時に不安も持ちながら7月5日・6日に母国へ帰って行きました。会場で研修生7名が発表した目標がいつの日かかなうように主催者として見守っていきたいと思います。そして、皆さま方の研修生に対する変わらぬ温かい励ましを心よりお願いいたします。   ++ トピック 2 ワークショップ「地域に根ざしたインクルーシブな開発(CBID)と途上国支援について考える」開催報告 河野 眞 杏林大学保健学部 日本作業療法士協会国際部 JOCVリハビリテーションネットワーク JOCVリハビリテーションネットワークでは、第45回日本作業療法学会大宮大会の開催期間を利用して、去る6月25日(土)、リハ専門職を主な対象とした標記ワークショップを開催しました。 本ワークショップは2つの部分から構成されていました。 第一部は「地域に根ざしたインクルーシブな開発(CBID)への招待」というテーマで、日本のリハ専門職にはまだ知られていない、CBIDの概念と実践を紹介しました。 具体的には、まず概論編として、上野悦子氏(日本障害者リハビリテーション協会)にCBIDの概念や世界的動向について紹介いただき、続いて実践編として、沼田千、子氏(日本発達障害福祉連盟)にカンボジアでのCBIDの実践について報告していただきました。そして最後に、議論編として、河野が現在関わっているタジキスタンでの障害者支援をCBIDの考え方で展開していくにはどのような配慮や工夫が必要かを、話題提供者3名で意見交換しました。 第二部は「作業療法士による青年海外協力隊・海外シニアボランティアの活動体験報告会」というテーマで、ネパールの協力隊員だった藤本 理氏(青和病院)と、チリのシニアボランティアだった久保葉子氏(デイサービス ウィズランド博多)から報告していただきました。 藤本氏は精神障害者社会復帰施設での活動、久保氏は身体障害者の地域リハセンターでの活動と、その活動内容に違いはありましたが、いずれも障害者と現地社会の関わりについて考える活動であった点や、現地医療関係者の能力強化・意識向上に関わる活動であった点が共通していました。 本ワークショップは参加者20名程度と小規模なものでしたが、その後の懇親会に10名以上が参加したことからも分かる通り、一体感のある集まりだったと感じています。今後もこのような活動を継続し、途上国の障害者支援からの知見をリハ専門職に浸透していきたいと考えています。 ++ インフォメーション 1.国連障害者の権利条約批准国情報 ( 関連サイト: http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html ) 1. アルジェリア 2. アルゼンチン 3. オーストラリア 4. オーストリア 5. アゼルバイジャン 6. バングラデシュ 7. ベルギー 8. ボリビア 9. ボスニア・ヘルツェゴビナ 10. ブラジル 11. ブルキナファソ 12. カナダ 13. チリ 14. 中国 15. クック諸島 16. コスタリカ 17. クロアチア 18. キューバ 19. チェコ共和国 20. デンマーク 21. ドミニカ 22. エクアドル 23. エジプト 24. エルサルバドル 25. フランス 26. ガボン 27. ドイツ 28. グアテマラ 29. ギニア 30. ハイチ 31. ホンジュラス 32. ハンガリー 33. インド 34. イラン 35. イタリア 36. ジャマイカ 37. ヨルダン 38. ケニア 39. ラオス 40. ラトビア 41. レソト 42. マラウイ 43. モルディブ 44. マリ 45. モーリシャス 46. メキシコ 47. モンゴル 48. モンテネグロ 49. モロッコ 50. ナミビア 51. ネパール 52. ニュージーランド 53. ニカラグア 54. ニジェール 55. オマーン 56. パナマ 57. パラグアイ 58. ペルー 59. フィリピン 60. ポルトガル 61. カタール 62. 大韓民国 63. ルワンダ 64. サンマリノ 65. サウジアラビア 66. セルビア 67. セイシェル 68. スロバキア 69. スロベニア 70. 南アフリカ 71. スペイン 72. スーダン 73. スウェーデン 74. シリア 75. タイ 76. チュニジア 77. トルクメニスタン 78. トルコ 79. ウガンダ 80. ウクライナ 81. イギリス 82. タンザニア連合共和国 83. ウルグアイ 84. バヌアツ 85. イエメン 86. ザンビア 87. アラブ首長国連邦  88 エチオピア 89. マレーシア 90. リトアニア 91. アルメニア 92. ナイジェリア 93. モルドバ共和国 94. シエラレオネ 95. セネガル 96. セントビンセント及びグレナディーン諸島 97. 欧州連合 EU 98. ルーマニア 99. トーゴ 100. コロンビア 101. ベリーズ 102. キプロス 103. パキスタン (2011年7月22日現在) 国連 批准国リスト(英語): http://www.un.org/disabilities/countries.asp?navid=12&pid=166 ++ イベント情報 1.2011年度JANNET研究会 −CBIDおよびCBRガイドラインの概要− のご案内 既に、会員の皆様他にはメーリングリスト等でお知らせしておりますが、本メールマガジン6月号において本プログラムをご案内いたしました日程(7月22日)を以下の通り変更させていただきました。どうぞご了解くださいますようお願いいたします。 現在も、お申込を受付けております。皆様のご参加をお待ちしております。 日 時:2011年8月1日(月)18:00〜20:00 場 所:戸山サンライズ 内 容:「CBID、CBRガイドラインの概要」 報告者:上野 悦子(日本障害者リハビリテーション協会) 参加費:会員 無料、非会員 500円 定 員:約30名 詳しいご案内と参加申込に付きましては以下のURLをご覧ください。 http://www.normanet.ne.jp/~jannet/kenkyukai/110801kenkyukai.html お問い合わせ:JANNET事務局 上野、佐々木 TEL:03-5292-7628  FAX:03-5292-7630 E-mail:sasaki.yuka@dinf.ne.jp ++ 編集後記  大震災から早4カ月過ぎ、あっという間に梅雨が去り、本格的な夏がやって来ました。 しかし、被災地の復興は遅々として進んでいません。支援したくても、資金や法律や制度の問題などがあるために、なかなか進まないという声をよく聞きます。 復興を支援するために何が必要なのか、どうすればいいのかをよく知っているのは現場の人たちです。その現場の人たちがスムーズに活動でき、復興を促進させるためには、政府、自治体による資金援助、迅速な法制度の整備及び柔軟な運用が必要なのではないかと思います。国際援助に関しても同じことが言えると思います。 さまざまな民間支援団体が資金の心配をせず、法制度に縛られずに、現地の人たちに本当に必要な支援をスムーズに行うことができるようにするのが政府、国会の役割ではないでしょうか。政府、国会の方々に、もう一度、自分たちの本当の役割は何かを考えて欲しい思うこのごろです。 全日本ろうあ連盟 河原雅浩 ++ JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集しております。 団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/