JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第194号 10月号 2019年10月31日発行 ―目 次―  トピックス 〜会員団体の活動紹介〜 1. タイと日本の「ヒーリングファミリー財団」 NPO法人ヒーリングファミリー財団 中山晴夫 2. グローバルフェスタ2019 出展報告です。 JANNET事務局 村上博行           (公益社団法人 日本障害者リハビリテーション協会 ) インフォメーション 1. とりのこさないセミナー2019 2. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 3. Disability, CBR and Inclusive Development(DCID) イベント情報 1. オランダ・ソーシャルファーム実態調査報告会 2019年11月4日(月・祝) 2. 国際リハビリテーション研究会 第3回学術大会 2019年11月9日(土) 3. 第3回CBR/CBID世界会議 2020年7月28日(火)-30日(木) トピックス 〜会員団体の活動紹介〜 1.  タイと日本の「ヒーリングファミリー財団」 NPO法人ヒーリングファミリー財団          中山晴夫 タイ北部の古都チェンマイにあるヒーリングファミリー財団(HFF THAI)は、独立行政法人国際協力機構「JICA開発パートナ事業」(障がい者の就労機会開発ほか…2002年〜2005年)終了後、その事業を引き継ぎ現地に設立された団体です。 日本でも障がい者の施設をゼロから立ち上げるのには大変な苦労があると同様、タイでは一般の人々の障がい者に対する意識改革も含め、多くのハードルを乗り越えなければなりません。2009年に佐賀県多久市に設立したNPO法人ヒーリングファミリー財団(HFF JAPAN)は、2012年に「国際協力・障がい者支援センター」“愛のかけはし”(生活介護・就労継続支援B型事業所)を立ち上げました。活動の一部としてHFF THAIで製作された手織製品を日本の障がい者の仲間たちが加工し製品に仕上げる、日本とタイの障がい者による新しいスタイルの国際協力を始めています。また、毎年チェンマイへのスタディツアーを企画し、日本で使用されなくなった車椅子をタイに運ぶ「車椅子プロジェクト」も行っています。 同ツアーでは佐賀女子短期大学や地元の障がい者団体ほかの協力を得て、車椅子の収集、小学校等での車椅子磨きワークショップ、チェンマイへの搬送、帰国後の報告会などを行っています。帰国時にはHFF THAIで製作された作品を持ち帰り、イベント等で販売する活動も行っています。それらの売り上げの一部や寄付を集め、2015年にタイの障がい児のためのHFF JAPAN教育支援基金を立ち上げ、小規模ではありますがタイの障がい児への教育支援を開始しました。 素晴らしい“Healing Power”を持ったタイと日本の障がいと共に生きる仲間たちが、国際協力を通して立ち上がろうとしています。今後も「感動を共にすること」をテーマに協力活動を続けてゆきたく思います。        2.  グローバルフェスタ2019 出展報告です。 JANNET事務局 村上博行          (公益社団法人 日本障害者リハビリテーション協会 )   グローバルフェスタ2019が開催されました。9月28日(土),29日(日)お台場です。JANNETからもブースを出展しました。全体250超の団体が出展。 JANNETのブースは入口に近い、立地の良い場所が確保できました。 初日9時に集合。日本理学療法士協会からのボランティアさん(豊岡さん、遊佐さん、小島さん)、広報・研修委員長の田畑さん、村上にてブースをセット。JANNET加盟団体のパネル、報告書、各地で入手した民芸品等の展示・販売を行いました。 10時開場。手話講座、点字講座を行うためのチラシも配布開始。メインステージではオープニングセレモニーが開始。テツandトモが総合司会です。 ブースでは早速、バッチ、扇子を販売。各500円です。他小物を追加で購入の方には100円でOK!としました。 チラシも順調に配布。JANNET会員団体である南太平洋医療隊さんから歯磨き剤の差し入れがございました。同じく会員団体である難民を助ける会(AAR)さんがお越しになりJANNET11月研修セミナー(とりのこさないセミナー)のチラシ配布をお願いしました。野毛坂グローカルの奥井さんも来られ同様にチラシの配布をお願いしました。11時に清水会長が到着。スタッフを激励。松井前会長・リハ協の上野さんも到着。 その後、スタッフも交代で昼食・見学開始。ケバブサンド、ナンのフライを試食しました。おいしい! 13時。日差しが強烈。いよいよ点字講座の開始。講師の田畑さんスタンバイ。 呼び込みも兼ねて豊岡さん、小島さんが生徒役にチャレンジ。そうこうする内に2人組の姉妹が合流、それを見て夫妻も参加。更にお子さんも参加。点字で自分の名前を製作完了。 14時の手話の先生も到着。早速準備開始。挨拶から手話講座を開始。瞬く間に人だかりができてきました。手話の冊子も配布し無事に終了。 15時からも点字講座を開始、前回同様盛況でした。JANNET会員団体であるポーテージ協会の谷島さんもお手伝いでご参加し、17時初日終了。 2日目は、日本理学療法士協会からのボランティアさん(知脇さん、西山さん)、田畑さん、事務局の原田、村上、仁尾にて開始。知脇さんの娘さんもお手伝いいただきました。 午前、研修・研究委員長の伊藤さんファミリー、AARの五十嵐さんファミリーもブースを訪問されました。 村上はその後、サモアからの視覚障害のダスキン研修生を連れて各ブースを訪問しました。アフリカのブース、中東のブース等をはじめ国際協力団体さんを訪問しました。 12時過ぎからは学習院女子大学生9人が参加。原田さんからのレクチャー後、会場見学、チラシの配布、各講座を受けました。 雨の予報が見事に外れ2日目も日差しが強烈でした。 2日間を合わせた全体の来場者数は183,743人との報告でした。 JANNETブースにお手伝いを頂いた皆様、ご訪問頂いた皆様ありがとうございました。   ************************************************************************************** インフォメーション 1.とりのこさないセミナー2019 SDGsに精神的支柱にもなっている「Leave no one behind(誰も取り残さない)」。国際協力の分野でも障がいインクルーシブな取り組みの重要性がますます高まってきています。 そこでこの度、障がいを持つ人も持たない人も誰も取り残さない国際協力を持ち帰っていただけるようなセミナーを開催する運びとなりました。具体的な事例を学びながら参加型でのプログラムを予定しておりますので、障がい分野の国際協力が初めての方も熟練の方も、産官学民問わずご参加ください。※情報保障付き    日時:2019年11月16日(土) 14:00〜17:00 (懇親会17:30〜19:00) 場所:戸山サンライズ(東京都新宿区戸山1-22-1) 参加費:1,000円(懇親会:2,000円) プログラム:14:00 開会挨拶(JANNET会長 清水 直治氏)       14:10 基調講演「SDGs基本のキ」            人権・障害分野に関する国連の取り組み            障害分野でビジネスを創出する取り組み            改めて障害と開発を考える       15:45 パネル討論            トリのこさない国際活動紹介       17:00 閉会       17:30 懇親会(2,000円でご参加いただけます。) お申し込み:「こくちーず」でお申し込みいただけます。下記URLよりお申し込みください。 URL:https://kokucheese.com/event/index/582121/ ※FAX、メール、TELでもお申し込みいただけます。 お名前・ご所属・ご連絡先(TEL等)・情報保障など必要事項をご連絡ください。 お問い合わせ先:JANNET事務局 TEL03−5273−0601  FAX03−5273−1523 kokusai@dinf.ne.jp    2.国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 (関連サイト:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html) 署名国・地域数163/ 締約国・地域数 181 (2019年10月末現在) https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=IV-15&chapter=4&lang=en 3. Disability, CBR and Inclusive Development(DCID) Disability, CBR&インクルーシブ開発ジャーナルの最新号が発行されました。こちらからご覧ください。 URL:?http://dcidj.org/           イベント情報 1. オランダ・ソーシャルファーム実態調査報告会 2019年11月4日(月・祝) ソーシャルファームは、障害者など一般雇用が困難な者の雇用を目的とした社会的企業の1 つで あり、ヨーロッパを中心に発展してきました。その重要性は増してきていますが、制度の形態は国によって異なります。これまでイギリス、ドイツ、フィンランド、イタリア、韓国のソーシャルファームを実地調査してシンポジウムを開催し、それぞれの国の立場から日本型ソーシャルファームの推進に向けてのヒントとなる講演を聞く機会を設けました。 今回のセミナーでは、2015 年に施行された社会参加法による改革を行っているオランダのソーシャルファームを訪問・調査した結果を報告し、今後の日本におけるソーシャルファームのあり方について意見交換を行います。 日時:11月4日(月)13:30〜16:00 会場:戸山サンライズ(東京都新宿区戸山1-22-1) 主催:日本障害者リハビリテーション協会 後援:埼玉県民共済生活協同組合 参加費:無料 定員:100名(定員になり次第締切) 情報保障:要約筆記付き 申し込み先:https://ssl.kokucheese.com/event/entry/577850/ 2.国際リハビリテーション研究会 第3回学術大会 2019年11月9日(土) 日時:2019年11月9日(土)10時―17時 場所:聖心女子大 聖心グローバルプラザ テーマ:世界の多様性に貢献するリハビリテーション 演題の申し込み締め切り:10月6日 http://jsir-conference-2019.zohosites.com/?fbclid=IwAR0Jf_k4wVd24QEgSCsGrplsJd76l_8_-U4Di6-03IVh09pLsfphP1F83sc?? 3.第3回CBR/CBID世界会議 2020年7月28日(火)-30日(木) 日時:2020年7月28日(火)―7月30日(木) 場所:ウガンダ テーマ:「誰も取り残さないー障害者のコミュニティでの人権実現のため地方から世界までの 多分野連携」 発表要旨の申し込みは10月31日まで。? ※なお、第一回CBR世界会議は2009年にインドで開催、第2回CBR世界会議は2016年にマレーシアで開催されました。 https://cbrglobalnetwork.org/? 編集後記 JANNETメルマガ10月号をお読みいただき、ありがとうございます。 先月の台風15号に引き続き、19号と21号が来襲し、各地に深い傷跡を残しました。被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。 今回も多くの方々が避難所で時を過ごすことを余儀なくされましたが、障害があると避難所では人一倍不安や遠慮を感じるようです。 熊本地震で被災した視覚障害者について、避難所でトイレを我慢する、迷惑が掛からないようじっとしている、要望を周囲に伝えられない…、といった状況が報告されています。 災害が多発する現在、誰も取り残さない防災のあり方はどのようなものなのか、問われているように思います。 寒くなってきました。皆様、どうぞご自愛くださいませ。 (伊藤 丈人/JANNET広報啓発委員) JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/ 以上