JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第193号 9月号 2019年9月30日発行 ―目 次―  トピックス 〜会員団体の活動紹介〜 1. 早期からの発達相談と親・家族支援に向けて 認定NPO法人 日本ポーテージ協会 常務理事 吉川真知子 インフォメーション 1. とりのこさないセミナー2019 2. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 3. WCPT 世界理学療法連盟学会・総会2023 誘致決定 イベント情報 1. ソーシャルワークとプログラム開発・評価の方法(その2) 2019年10月20日(日) 2. オランダ・ソーシャルファーム実態調査報告会 2019年11月4日(月・祝) 3. 国際リハビリテーション研究会 第3回学術大会 2019年11月9日(土) 4. 第3回CBR/CBID世界会議 2020年7月28日(火)-30日(木) トピックス 〜会員団体の活動紹介〜 今月号から順次、会員団体の活動を紹介していきます。 1. 早期からの発達相談と親・家族支援に向けて ―CBR活動のなかで、障害のある乳幼児やハイリスク児に対するポーテージプログラムの活用と普及― 認定NPO法人 日本ポーテージ協会 常務理事 吉川真知子 認定NPO法人日本ポーテージ協会(会長清水直治・JANNET会長)は、発達に遅れや偏りのある乳幼児の早期からの発達支援及び親・家族支援のために、「ポーテージプログラム」(アメリカ合衆国ウィスコンシン州ポーテージで1972年に最初に開発された「Portage Guide to Early Education:PGEE」をもとに翻案された各国版を、総称してこう言います)を用いたポーテージ相談活動を日本全国及びおもにアジア地域に普及させるために、1985年に設立されました(初代会長は、山口薫初代JANNET会長) PGEEは、アメリカ合衆国国内だけではなく、1980年代には英国が国の制度として採り入れたのをはじめ、1990年代には広くアジアやアフリカ、南アメリカの国や地域においても活用されるようになりました。日本においては、1983年に最初の日本版を完成し、2005年には改訂版『新版ポーテージ早期教育プログラム』を作成し、各地域への普及をめざしてセミナー活動や相談活動を行ってきました。 現在では、中期計画(2017〜2020)の「インクルージョン社会のなかで、0歳からの発達相談をとおして親のエンパワメントと家族支援を進める」というミッションのもとに、全国41支部を拠点に活動を展開しています。会員数は現在約1000名で、福祉や教育の専門家及び親・保護者から構成されています。ポーテージ相談は、「認定相談員」という資格を有する相談員が、教育や児童発達支援事業の現場、そして家庭訪問の形で担当しています。 国際協力に関しては1991年カラチ(パキスタン)、南京(中国)を皮切りに、2018年までに、北京・大連・成都(中国)、台北(台湾)、ダッカ(バングラデシュ)、ダバオ・マニラ・セブ(フィリッピン)、チャンディーガル・ニューデリー(インド)などで、CBR活動におけるポーテージプログラムの活用についてワークショップセミナーを実施してきました。さらにネパールでは、1999年カトマンズを最初に、ネパールポーテージ協会「5カ年計画(2014年-2018年)」(ネパールの77全郡にポーテージ活動を拡大)を支援するために、バネパやバグルング、カトマンズなどで毎年セミナーを行いました。現状で、60郡でCBR活動の中でポーテージ活動が実践されているといいます。2017年には、JICA事業の一部として、モンゴルでポーテージプログラムの紹介を始めました。    ************************************************************************************** インフォメーション 1.とりのこさないセミナー2019 SDGsに精神的支柱にもなっている「Leave no one behind(誰も取り残さない)」。国際協力の分野でも障がいインクルーシブな取り組みの重要性がますます高まってきています。そこでこの度、障がいを持つ人も持たない人も誰も取り残さない国際協力を持ち帰っていただけるようなセミナーを開催する運びとなりました。具体的な事例を学びながら参加型でのプログラムを予定しておりますので、障がい分野の国際協力が初めての方も熟練の方も、産官学民問わずご参加ください。※情報保障付き    日時:2019年11月16日(土) 14:00〜17:00 (懇親会17:30〜19:00) 場所:戸山サンライズ(東京都新宿区戸山1-22-1) 参加費:1,000円(懇親会:2,000円) プログラム:14:00 開会挨拶(JANNET会長 清水 直治氏) 14:10 基調講演「SDGs基本のキ」 人権・障害分野に関する国連の取り組み 障害分野でビジネスを創出する取り組み 改めて障害と開発を考える 15:45 パネル討論 トリのこさない国際活動紹介 17:00 閉会 17:30 懇親会(2,000円でご参加いただけます。) お申し込み:FAX、メール、TELにてお申し込みください。 お名前・ご所属・ご連絡先(TEL等)・情報保障など必要事項をご連絡ください。 お問い合わせ先:JANNET事務局 TEL03−5273−0601  FAX03−5273−1523 kokusai@dinf.ne.jp    2.国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 (関連サイト:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html) 署名国・地域数163/ 締約国・地域数 180 (2019年9月末現在) https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=IV-15&chapter=4&lang=en 3. WCPT 世界理学療法連盟学会・総会2023 誘致決定 日本理学療法士協会は、理学療法士で構成される専門職の全国組織です。公益法人として、専門職の質や学術、教育の向上に努めている一方で、途上国での専門職の人材育成など、国際的な活動もおこなっています。 このたび、理学療法士の世界組織である、WCPT(世界理学療法連盟)の学会・総会を2023年に開催することになりました。 1999年に横浜で開催して以来、2度目の誘致となります。 本会がJANNETの創立に関与してから25年が過ぎますが、これからも日本国内の病院や介護施設のみならず、アジアを中心とした海外の人々の健康や、障がいをもっている人も、もっていない人も、その人が生まれた場所で、その人らしく、幸せにいきていける社会づくりに 貢献しています。 イベント情報 1.ソーシャルワークとプログラム開発・評価の方法(その2) 2019年10月20日(日) 日時:2019年10月20日(日)10:00-17:00 場所:明治大学駿河台キャンパス テーマ:《制度の狭間問題》に対峙する『打ち手』の創出 :有効な『ロジックモデル』をワークショップでどうつくるか 共催:明治大学評価研究所、日本社会事業大学実践家参画型プログラム評価研究所他豪華な講師陣。 参加費:無料 https://kokucheese.com/event/index/576967/?? 2. オランダ・ソーシャルファーム実態調査報告会 2019年11月4日(月・祝) ソーシャルファームは、障害者など一般雇用が困難な者の雇用を目的とした社会的企業の1 つで あり、ヨーロッパを中心に発展してきました。その重要性は増してきていますが、制度の形態は国によって異なります。これまでイギリス、ドイツ、フィンランド、イタリア、韓国のソーシャルファームを実地調査してシンポジウムを開催し、それぞれの国の立場から日本型ソーシャルファームの推進に向けてのヒントとなる講演を聞く機会を設けました。 今回のセミナーでは、2015 年に施行された社会参加法による改革を行っているオランダのソーシャルファームを訪問・調査した結果を報告し、今後の日本におけるソーシャルファームのあり方について意見交換を行います。 日時:11月4日(月)13:30〜16:00 会場:戸山サンライズ(東京都新宿区戸山1-22-1) 主催:日本障害者リハビリテーション協会 後援:埼玉県民共済生活協同組合 参加費:無料 定員:100名(定員になり次第締切) 情報保障:要約筆記付き 申し込み先:https://ssl.kokucheese.com/event/entry/577850/ 3.国際リハビリテーション研究会 第3回学術大会 2019年11月9日(土) 日時:2019年11月9日(土)10時―17時 場所:聖心女子大 聖心グローバルプラザ テーマ:世界の多様性に貢献するリハビリテーション 演題の申し込み締め切り:10月6日 http://jsir-conference-2019.zohosites.com/?fbclid=IwAR0Jf_k4wVd24QEgSCsGrplsJd76l_8_-U4Di6-03IVh09pLsfphP1F83sc?? 4.第3回CBR/CBID世界会議 2020年7月28日(火)-30日(木) 日時:2020年7月28日(火)―7月30日(木) 場所:ウガンダ テーマ:「誰も取り残さないー障害者のコミュニティでの人権実現のため地方から世界までの 多分野連携」 発表要旨の申し込みは10月31日まで。? ※なお、第一回CBR世界会議は2009年にインドで開催、第2回CBR世界会議は2016年にマレーシアで開催されました。 https://cbrglobalnetwork.org/? ? 編集後記 先日、JDFメンバーを中心とする約30名の大団体で国連ジュネーブへ行きました。障害者権利条約のブリーフィング(事前質問)が行われました。全日本ろうあ連盟としては手話言語法制定の必要性を訴えました。これまで日本に於ける課題を約2年かけてまとめた118ページにおよぶもので、権利委員の方々より大変よく纏めているとお褒めの言葉をいただきました。日本政府に対する質問項目はこのメルマガが発刊される頃には判明すると思います。また勧告は来年の夏頃の予定です。 (嶋本 恭規/JANNET広報啓発委員) JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/ 以上