JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第183号 11月号 2018年11月30日発行 ―目 次―  トピックス 1. -連載企画10ー 障害啓発とメディア活用 ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト(DPUB) JICA専門家 千葉寿夫 2. 国連が「世界点字デー」を制定 社会福祉法人日本盲人会連合/国際委員会事務局長 指田忠司 JANNET25周年記念企画   誰もとりのこさないフェスタ「とりフェス」                12月15日(土)開催について 難民を助ける会AARJapanイベント情報   カンボジア障がい者支援活動報告会 「心のバリアを取り除く」                12月4日(火)開催について インフォメーション 1. 第4回 アジア太平洋CBID会議2019開催決定 2. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 3. バリアフリー情報の投稿を競争するイベント Bmaps杯 ミライロ 4. アメリカの国際協力最前線−InterAction Forum 2018参加レポート JANIC NEWSより イベント情報 1. 世界の福祉・幼児教育セミナーのお知らせ 1月25日                             2. 障害インクルーシブな防災について考える     〜誰もとりのこされない防災への実践〜 12月20日 トピックス    -連載企画10- 1.障害啓発とメディア活用 ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト(DPUB) JICA専門家 千葉寿夫          11月に入りモンゴルもめっきり寒くなってきました。今週はついにマイナス20度を突破。ただ24時間暖房で屋内は暖かいです。皆さま、冬でもモンゴルには魅力がありますので、ぜひお越しください。    さてDPUBが開始されすでに2年6ヶ月が経過しました。この間、様々な活動を実施しましたが、今回ご紹介したいのは障害啓発とメディアの活用です。日本や先進諸国の障害関係者には、「障害者権利条約」や「障害の社会モデル」に馴染みがあると思いますが、途上国では、障害者団体に所属していても条約や社会モデルを知らない障害者が多数いらっしゃいます。  すると多くの障害者が障害を自分の責任と思い込み、社会に参加できないのは自分の障害のせいだと思ってしまいます。そこでDPUBでは、社会に障害があることをモンゴル国内のメディアを通して発信するよう心がけています。  これまで、TVニュースで13回以上、TV番組で3本、日刊新聞へのコラム投稿22回、新聞雑誌の取材が2回、フェイスブックには250投稿以上、そしてニュースレターも20号まで発行することができました。  おかげさまで、最近、DPUBの認知度がモンゴルでも上がっており、また障害が社会にあるという認識も徐々に広がっているように思います。  この認識が障害者だけでなく、社会に広く知られることで、障害者の社会参加が促進されていく信じています。モンゴルでは比較的すぐにTVが取材に来てくれますし、新聞への投稿も簡単に受け付けてくれるので本当に助かります。メディアの力を活用し、なんとかプロジェクトが終了する前に、障害の社会モデルを社会に広めたいと思っています。 DPUBフェイスブックページ(日モ)もぜひ御覧ください。 https://www.facebook.com/jicadpub/ 2. 国連が「世界点字デー」を制定 社会福祉法人日本盲人会連合 国際委員会事務局長 指田忠司    去る11月6日、国際連合総会第三委員会(社会・人道・文化関係)は、点字の考案者ルイ・ブライユの誕生日である1月4日を「世界点字デー(World Braille Day)」とすることを決め、来年から実施するよう、国連総会にその承認を求める提案を行った。日本政府は、昨年の国際手話デーの提案の際と同様、共同提案国となっている。  WBU(世界盲人連合)や、IAPB(国際失明予防協会)などでは、従来からこの日を「世界点字デー」と定めて、点字の有用性、その普及と識字率の向上を広く訴えてきたが、国連総会が決議することで、さらにその意義が高まることになるだろう。  ルイ・ブライユは、1809年に生まれ、幼少期に事故で失明した。フランスでは1784年にパリ盲唖院が開設され、盲教育が始まったばかりで、盲人が自力で読み書きできる文字がなかった時代である。ルイ少年は、シャルル・バリビエという軍人が夜間暗号用として考案した触読文字の存在を知り、これを改良して、6点の組み合わせからなる点字を考案した。彼がこれを成し遂げたのは1825年とされ、16歳の時だったという。  ルイ・ブライユは後に同盲唖院の教師になり、点字の楽譜記号などの開発も行ったが、病気のため1852年に亡くなる。その2年後の1854年、フランス政府が盲教育で点字を教えることを認めたことから、欧米でこの仕組みをそれぞれの言語に当てはめて翻案し、急速に普及するようになった。日本語への翻案は、1890年に石川倉次によってなされたが、それが決まった11月1日が「日本点字制定記念日」とされている。 JANNET25周年記念 誰もとりのこさないフェスタ「とりフェス」 を開催いたします!       みんなが参加して、みんなで考える。 誰もとりのこさないためには? とりのこさない活動のヒントと、国内外の活動事例 日時:2018/12/15(土)13:00-16:30   (懇親会17:00-18:30) 場所:AP虎ノ門(東京都港区西新橋1-6-13 NS虎ノ門ビル)    11FB会議室 https://www.tc-forum.co.jp/kanto-area/ap-shinbashitoranomon/tr-base/ 参加費用:一般500円、会員無料     (懇親会会費1,000円 一般/会員共通) お申込みはこちらから↓↓↓ https://goo.gl/forms/bHece2XFGXNL7Egf2 または、 1.氏名 2.Email 3.懇親会参加の有・無 4.介助者の有・無 5.必要連絡事項(手話、点字、要約筆記、車いす利用など)を記載の上、FAXまたはメールkokusai@dinf.ne.jpへ送付ください。 【プログラム】 (12:30〜受付開始) 13:00 開会     主催者挨拶 清水直治 障害分野NGO連絡会JANNET会長     来賓挨拶  市川 斉  国際協力NGOセンターJANIC副理事長 13:20第1部「アクセシブル・ミーティングってなに?」    〜日本発 誰もとりのこさないミーティングの国際標準とは?〜      (JIS S 0042:2010年、ISO17069:2014年)     会議案内、会場アクセス、設営と進行、資料、情報保障etc.....     私たちの活動をインクルーシブにするヒント    講師:森川美和 共用品推進機構 総務部総務課課長    指定発言:障害当事者、企業など    コーディネータ 伊藤智典 JANNET研修・研究委員会 14:40 第2部「誰もとりのこさないための活動とは?」    〜障害者団体、国際NGOなどの活動事例から〜    小出真一郎 全日本ろうあ連盟理事(組織委員会委員長)    福田暁子 全日本盲ろう者協会 評議員、前世界盲ろう者連盟事務局長    難民を助ける会AARJapanより    国際協力機構JICAより    コーディネータ 田畑美智子 JANNET広報・啓発委員長 16:30 シンポジュウム 終了 17:00-18:30懇親会  障害分野に興味のある方、SDGsに興味があるけど、どのような活動がSDGsに繋がるのか、とりのこされている人たちって誰?これから開催されるオリパラのために障害についても学びたいと思っている方、どなたでも参加できます。シンポジュウム終了後は懇親会も開催いたします。是非、ご参加ください。   難民を助ける会AARJapan  カンボジア障がい者支援活動報告会 「心のバリアを取り除く」   12月4日(火)開催    カンボジアでAAR Japan[難民を助ける会]が実施している障がい者支援のひとつ、  「インクルーシブ教育」に関する報告会を開催いたします。  AAR Japanがこれまで支援した約400人の子どもたちは、どのように変わっていったのか。  周囲の理解を促すために、どのように地域行政や地域住民を巻き込んでいったのか。  5年間、現地に駐在した職員が、支援を受けた子どもたちや周囲の変化などをご報告いたします。    日時:2018年12月4日(火)午後2時―午後3時30分(午後1時30分受付開始)     終了後、お茶をご用意し、歓談の時間を設けております  会場:東京ウィメンズプラザ 視聴覚室 B・C(東京都渋谷区神宮前 5-53-67)  登壇者:AAR Japan カンボジア事業担当 園田 知子        AAR Japan プログラム・マネージャー 野際 紗綾子  参加費: 500円  申し込み:ウェブサイト、お電話(03-5423-4511)で受け付けております。  https://www.aarjapan.gr.jp/join/event/2018/1204_2648.html    主催:認定NPO法人 AAR Japan[難民を助ける会]   ************************************************************************************** インフォメーション 1. 第4回 アジア太平洋CBID会議2019開催決定 第4回アジア太平洋CBID会議の開催が決定いたしましたので、ご連絡いたします。 開催日:2019年7月2日〜3日 会場:シャングリラホテル(モンゴル・ウランバートル) 住所:19 Olympic Street, Sukhbaatar District-1, Ulaanbaatar 14200 Mongolia テーマ:CBIDを通じた持続可能な社会開発と経済成長 主催:モンゴル政府(労働社会保障省)    CBR APネットワーク 2015年に東京で第3回アジア太平洋CBR会議が開催されましたが、第4回は名称を「アジア太平洋CBID会議」と改めて開催いたします。 会議の詳細につきましては、決まり次第随時ご連絡いたします。ご期待ください。 2. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報     (関連サイト:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html)     署名国・地域数162/ 締約国・地域数 177 (2018年11月末現在) https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=IV-15&chapter=4&lang=en 3. バリアフリー情報の投稿を競争するイベント Bmaps杯 ミライロ Bmaps杯は、バリアフリー情報の投稿を競争するイベントです。 12月1日(土)〜1月23日(水)の期間中、企業(団体)に所属の皆様がBmapsを用いて、バリアフリー情報の投稿数を競います。 ※投稿数の競争のほかにも、企業(団体)毎にBmapsユーザー数を競う部門や、優れたバリアフリー情報を投稿したユーザーを表彰する部門もあります。 詳しくはこちらをご覧ください。→http://www.bmaps-event.jp/ お問い合わせ先:Bmaps運営事務局 Email:info@bmaps.world 4. アメリカの国際協力最前線−InterAction Forum 2018参加レポート                          JANIC NEWSより アメリカの国際協力最前線 - InterAction Forum 2018の記事が配信されました。     (要約) 今年6月、アメリカ最大級の国際協力会議「InterAction Forum 2018」が開催され、世界各国からNGO、政府・国際機関関係者、企業関係者など、約700人が参加しました。 アメリカではNGOが主催する大規模な会議が複数あり、InterAction Forum は国際協力の現場に力点を置いたセッションを展開しています。 この会議に参加したエイズ孤児支援NGO・PLAS代表でJANIC理事でもある門田瑠衣子がアメリカの国際協力のトレンドからこれからの国際協力を考えます。(ライター|門田 瑠衣子) 詳しい記事の内容は、こちらをご覧ください。↓ https://www.janic.org/synergy/2018/08/interactionforum2018                           イベント情報 1. 世界の福祉・幼児教育セミナーのお知らせ(東京) 1月25日(金) 世界の福祉・幼児教育セミナーの一環として、デンマーク福祉の魅力について、ご紹介します。 日時:2019年1月25日(金)18時10分〜20時30分 会場:エッサム神田ホール1号館(JR神田駅北口徒歩1分) テーマ:北欧の福祉先進国から学ぶ、世界の福祉について 「デンマーク福祉の魅力、海外の福祉現場から学ぶこととは」  講師: 公益財団法人社会教育協会 日野社会教育センター理事 中能孝則 「福祉国家フィンランドの魅力」 「海外福祉研修、幼児教育研修の状況、傾向」  講師: 株式会社アサヒトラベルインターナショナル ACCIグローバル教育セミナー参加申込フォーム(https://www.acci-jp.org/) 主催:(社)アサヒ国際文化交流協会(ACCI) 共催:(株)アサヒトラベルインターナショナル (問い合わせ先) 〒101-0042 東京都千代田区神田東松下町13 神田プラザビル7階 TEL:03-3526-3583 FAX:03-3526-3582 担当:和泉・木村・梅木・上杉 2. 障害インクルーシブな防災について考える   〜誰もとりのこされない防災への実践〜   12月20日(木)    障害のある人を含めた誰もがとりのこされない、災害への備え、避難対応、復興とは? そこに障害当事者がどう参加し貢献できるのか?各地の実践を通じて話し合います。 お知らせは、こちら→http://www.normanet.ne.jp/box/#node-2104 日時:平成30年12月20日(木)13時〜16時30分 場所:戸山サンライズ 2階 大研修室(東京都新宿区戸山1-22-1) 参加費:無料 お申込みフォーム:https://goo.gl/forms/zKkpbuXLlUYefH5p1 主催(公財)日本障害者リハビリテーション協会 問合せ先:FAX03-5292-7630 電話03-5292-7628 Email kikaku@dinf.ne.jp 編集後記  アジア各国の障がいインクルーシブな活動が徐々に増えてきている印象があります。今年モンゴルへ行った際、若い理学療法士の方々と触れあう機会がありました。一般的に日本で5,6歳の自転車にのる練習をする年頃、モンゴルの子供たちは馬の練習をするが、障がいにより馬に乗れない場合は生活範囲が狭くなりがちだとのこと。一方で都市部は不動産の高騰により、ゲルでの生活をする方々は不自由を余儀なくされることもある、とお聞きしました。  異なる国でも同じ専門職の方ですから、人を健康にしたいという信念は近しくとも、文化や生活環境がことなりそれぞれに対応可能な個別のアプローチがあるのだなと思いました。日本政府が推進するアジア健康構想などもその一つ、障害をもつ人も、もたない人も健康的な生活をおくれるよう、日本のノウハウをどう活かし、融合していくのかが問われています。  本会はおかげさまで25周年、12月15日(土曜日)のとりのこさないフェスタと懇親会で、皆様にお会いできますことを心から楽しみにしております。 (JANNET広報啓発委員/伊藤智典) JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集 しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。         JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/