JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第178号 6月号 2018年6月29日発行 ―目 次―  トピックス 1. -連載企画5ー モンゴルの物理アクセスビリティに対する取組 ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト(DPUB)JICA専門家 千葉寿夫 2. NGO-JICA協議会に参加して 野毛坂グローカル 奥井利幸 インフォメーション 1. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 2. アジア保健研修所(AHI) インターン募集のご案内 3. 障害を持つパレスチナ難民について ブログ国連広報センター 4. 【小中高生向け】夏休みのプログラムのご案内 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン 5. Panasonic NPO/NGOサポートファンド for SDGs イベント情報 1. よく分かるSDGs講座シリーズ          長崎大学大学院 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 2. 7月7日 アフリカ・日本交流セミナー@JICA東京(TIC) 3. JDサマーセミナー7.25ご案内 障害のある人のいのちと尊厳を学ぶ〜あなたの中にある優生思想〜 トピックス    -連載企画5- 1.モンゴルの物理アクセスビリティに対する取組 ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト(DPUB)JICA専門家 千葉寿夫          モンゴル政府は現在、バリアフリー法の制定に取組んでいます。建設省、運輸省の今年の活動計画に含まれており、両省とも準備を進めています。そこで我がプロジェクトでも、日本のバリアフリー法や建築基準などを紹介し、より良い法律ができるように支援しています。ただ何より重要なのは、法律の実施だと考えています。 モンゴルに来ると、急なスロープが多いことに気づきます。ほとんどの建築物にはスロープが付いていて、バリアフリーが進んでいるのかと思います。ただ残念なのが、急で危ないスロープが多いことです。最初、なぜこんなに急なスロープが多いのか不思議でした。  我がプロジェクトでは、物理アクセスビリティセミナーを2016年から開催し、また2017年3月には、日本から短期専門家を招聘し、参加型調査の方法を学び、ウランバートル市の行政機関のアクセス調査を行いました。そのおかげで、現在、多くの行政機関がアクセスビリティの重要性に気づき、また障害者が参加するアクセス調査が可能になりました。  ただ、急なスロープの疑問は残りました。そこで、なぜ急なスロープがあるのか原因を探ってみました。すると、建設の承認時にスロープの有無しか確認していないことが分かりました。そこで我々はいま、建築士、建築業者、建築関係の行政官などを対象に障害平等研修とアクセスビリティ研修を企画しています。この様に、様々な関係者に研修を実施し、アクセスビリティの意義を伝えることで、モンゴルの物理アクセスビリティの改善に取組んでいます。     写真:使いやすいスロープもある 写真:三人がかりで登る急なスロープ 写真:使いやすいスロープもある DPUBフェイスブックページ(日モ)もぜひ御覧ください。 https://www.facebook.com/jicadpub/ 2. NGO-JICA協議会に参加して 野毛坂グローカル 奥井利幸   6月13日に麹町のJICA本部にて2018年度第1回のNGO-JICA協議会が開催され、上野悦子JANNNET名誉会員と一緒にはじめて参加をさせていただきましたので簡単に報告させていただきます。参加団体のNGO側は下記の各団体、JICA側は理事をはじめ、企画部、広報室、国内事業部、青年海外協力隊事務所局の他、JICAセンターや在外からはフィリピン、インドネシア、ベトナム、モンゴルからビデオ会議での参加がありました。  同協議会では具体的なテーマを定め、各々のテーマごとに NGOおよびJICA両方がコーディネーターを選出してチームを組み、そのチームが検討を加えていくそうです。その検討結果を、年に3回開催される協議会で議論を深めていくプロセスです。今年度のテーマ案としては「草の根技術協力案件の質の向上」「JICAボランティアとNGOとの連携促進」「国内連携強化」の3つがあげられ、テーマ設定に関して質疑や意見があげられました。  また、JICA側からは、特に現在話題になっている予算のショートとそれに伴う草の根技術協力についての説明がありました。NGO側としては現在活動中、あるいは採択済であるが開始前のプロジェクトへの影響を各NGOへの聞き取り調査の結果をもとにして、影響を最小限におさえスムーズな事業執行への強い希望がなされました。  その他、各テーマに関して活発な情報交換・意見交換がなされ、上野JANNNET名誉会員からは、ボランティア事業の連携に関して青年海外協力隊員の派遣前訓練への協力が可能である旨を発言されました。  NGOとJICAの各々担当者がチームを組んでテーマごとに一緒に検討するプロセスを踏むことにより、対立ではなく協働への建設的な議論となっている印象をうけました。  また、国際協力への関心を持つ若者が減り、プロボノやソーシャルビジネスへの興味を持つものが増え、そのような若者へどうアプローチしていくのかの仮題認識、SDGsの取り込みが印象にのこりました。  この協議会はJICAとの対話の機会だけではなく、終了後の懇親会も含めてNGO同士の対話の機会でもあり、JANNETとしても今後積極的に出席する意味があると感じました。 参加団体: アイキャン、ICA事業協会、AMDA社会開発機構、JANIDA、DEAR,IV-JAPAN、参加型評価センター、シェア、シャプラニール、シャンティ、ジョイセフ、セーブ・ザ・チルドレン、チャイルドファンドジャパン、DPI日本会議、ピースウィンズジャパン、NGO福岡ネットワーク、プラン・インターナショナル・ジャパン、横浜NGOネットワーク、関西NGO協議会、名古屋NGOセンター、JANIC ************************************************************************************** インフォメーション 1. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報     (関連サイト:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html)     署名国・地域数161/ 締約国・地域数 177 (2018年6月末現在) https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=IV-15&chapter=4&lang=en 2. AHI インターン募集のご案内  AHIでは毎年秋に国際研修を実施します。 今年は8月26日〜10月8日まで、アジア各国から12名(予定)の研修生が 参加します。この研修をサポートしてくださるインターンを募集しています。 【仕事内容の例】 ・研修生受け入れにかかる事務作業の補助 ・資料準備 ・簡単な通訳 ・研修生の生活補助 ・基本的な日本語講座 ・研修セッション補助  ・写真撮影、整理 ・交流イベントの企画・運営補助・・・等々。 ※希望により研修の聴講も可能。 ★上記とは別に、以下を専門にやっていただける方も募集します。 @コーディネーター (インターンのまとめ役として、シフト表や上記の仕事を管理して下さる方。) A研修の記録係 (高い英語力とアジアの開発課題に関心がある方。宿泊可) 【条件】 報酬なし。交通費・食費は自己負担。3週間以上、 週4日程度の頻度。 *長期のインターンを希望される方は別途規定あり。 *遠方にお住まいの方は相談の上、AHIに宿泊していただくことも可能。 【募集しめきり】 7月6日(金) (なお応募多数の場合は、数名を選考することもあります。) 【問い合せ先】 公益財団法人アジア保健研修所(AHI) 担当:鳥飼・大熊 e-mail: info@ahi-japan.jp  URL: http://www.ahi-japan.jp tel: 0561-73-1950 3. 障害を持つパレスチナ難民について ブログ  国連広報センター 国連広報センターより2018年4月16日から2週間のパレスチナ視察についてブログで紹介されています。その中に障害を持つパレスチナ難民についても執筆されていますので、紹介いたします。 国連広報センター ブログ 【故郷を後にして70年。今も試練に直面し続けるパレスチナ難民と彼らを支援する国連機関UNRWA】 ・連載第1回  1948年のナクバ(大惨事)から70年たった今年、パレスチナ難民にさらなる試練が降りかかる http://blog.unic.or.jp/entry/2018/05/29/101059 ハフポス(huffington post オンライン日本版): https://www.huffingtonpost.jp/unic/palestine-refugees_a_23445552/ ・連載第2回  パレスチナ難民の子どもたちの未来を切り開く「教育」 http://blog.unic.or.jp/entry/2018/06/05/113553 ハフポス(huffington post オンライン日本版):https://www.huffingtonpost.jp/unic/palestine-refugee_a_23451881/ ・連載第3回 適切な医療サービスへのアクセスが確保されないガザ http://blog.unic.or.jp/entry/2018/06/13/104802 ハフポス(huffington post オンライン日本版):https://www.huffingtonpost.jp/unic/gaza-palestine_a_23457766/ ・連載第4回 障害を持つ難民を置き去りにしないために http://blog.unic.or.jp/entry/2018/06/20/131242 ハフポス(huffington post オンライン日本版)今月掲載のリクエスト中 4. 【小中高生向け】夏休みのプログラムのご案内 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン テイク・アクション・キャンプ・ジャパン (7月末締切) 小・中・高生のための問題解決力&思考力を育てるキャンプ テイク・アクション・キャンプ・ジャパン2018夏 ー2018年8月17日(金)〜21日(火)ー 社会問題を学び、考えとことん話し合い、アクティビティを通じて 世界を変えるアクションを起こすスキルを身に付ける、テイク・アクション・キャンプ。 世界をより良いものへと変えたいけど、何をすれば良いのか分からない… スタディツアーで現地に行ってみたいけど難しい… そんなもどかしい想いを持った方へおススメのキャンプです! ここでの体験は世界を変える行動を起こしていくきっかけとなることを約束します! ■テイク・アクション・キャンプ・ジャパン2018夏 【日程】2018年8月17日(金)〜21日(火) 【場所】静岡県 御殿場市 【参加費】46,000円(プログラム費、食事代、保険代込み) その他詳細はこちらから http://www.ftcj.com/get-involved/workshop/tacj.html 【問合せ先】フリー・ザ・チルドレン・ジャパン事務局 特定非営利活動法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン / Free The Children Japan URL http://www.ftcj.com/        5. Panasonic NPO/NGOサポートファンド for SDGs  「A Better Life, A Better World」の実現に向けて 「Panasonic NPO/NGOサポートファンド for SDGs」は、世界的な社会課題である「貧困の解消」に向けて取り組むNPO/NGOが持続発展的に社会変革に取り組めるよう、その組織基盤強化に助成します。   応募期間:2018年7月17日(火)〜2018年8月3日(金) 必着 応募方法:https://www.panasonic.com/jp/corporate/sustainability/citizenship/pnsf/npo_summary/2018_recruit.html       お問い合わせ先:総合事務局【パナソニック株式会社 ブランドコミュニケーション本部 CSR・社会文化部】〒105-8301 東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビルTEL:03-3574-5665 / 担当:東郷        イベント情報 1. よく分かるSDGs講座シリーズ/長崎大学大学院 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 アジア・アフリカの保健医療の現場を中心に、SDGsの全体像を習得し、企業・教育現場・市民社会などでSDGsを推進するためのヒントを探すための講座シリーズです。 テーマ:企業と投資  7月13日(金)18:30 - 20:30 【場所】国立国際医療研究センターNCGM研修棟3F 【申し込みフォーム】http://www.tmgh.nagasaki-u.ac.jp/sdgs_kouza/y20180713.html 【問い合わせ先】〒162-8655 東京都新宿区戸山1丁目21番1号         国立国際医療研究センター NCGM研修センター棟4F会議室         TEL:03-6278-9970          2. 7月7日 アフリカ・日本交流セミナー@JICA東京(TIC) 7月2日から19日までアフリカ7カ国(エジプト、レソト、モザンビーク、南アフリカ、スーダン、タンザニア、ジンバブエ)の障害者リーダーがJICA研修で来日し、世界・日本の障害者運動や日本での障害者自身の活動による障害者の地域生活支援などについて学んでいきます。 この来日の機会を活かして、7/7(土)にJICA東京国際センター(TIC)で「アフリカ・日本交流セミナー」を開催いたします。アフリカ地域の障害者の状況について、障害者自身の生の声を聞ける大変に貴重な機会ですので、皆さまお誘い合わせの上、ぜひご参加ください。 申し込みサイト: https://goo.gl/forms/9snfPSZTN0JsJNem2 電話・メール申し込み先 DPI日本会議(担当:浜島) 電話番号:03-5282-3730 / メールアドレス:office_en@dpi-japan.org @氏名(ふりがな)、A所属団体、B電話番号、Cメールアドレス、D情報保障の有無(手話、点字資料、拡大資料、磁気ループ等)、E希望する分科会番号、F介助者の同行、G車椅子利用の有無、タイトルに「アフリカ自立生活」と明記の上お申込みください。 【日 時】 7月7日(土) 13:30〜16:30 (受付開始13:00) 【場 所】 JICA東京国際センター(JICA東京)       東京都渋谷区西原2-49-5 / Tel:03-3485-7051       京王新線 幡ヶ谷駅下車(南口出口)徒歩8分       地下鉄千代田線 代々木上原下車(西口出口)徒歩12分       *駐車スペースはございませんので、公共交通機関をご利用ください。 【言 語】 英語(日本語通訳あり) *分科会1は英語のみです。   【情報保障】 手話通訳、文字通訳、点字資料、拡大資料(A3印刷)、磁気ループ等 【問合せ】 DPI日本会議(担当:浜島)       Tel:03-5282-3730 / Email:office_en@dpi-japan.org 4. JDサマーセミナー7.25ご案内 障害のある人のいのちと尊厳を学ぶ〜あなたの中にある優生思想〜 JDでは7月25日、以下のとおり、サマーセミナーを行います。 是非、みなさまにご参加いただきたく、ご案内させていただきます。 《 JDサマーセミナー2018 》  障害のある人のいのちと尊厳を学ぶ〜あなたの中にある優生思想〜 ◆日時:2018年7月25日(水)午後1時〜4時半 ◆場所:衆議院第一議員会館 大会議室(地下1階) ◆参加費:無料 ◆定員:300名  ◎定員になり次第、締め切ります。事前申し込みをお願いします。 *要約筆記、手話通訳、点字資料(要約版)を用意します。 (必要な方は7月18日までにお知らせください。) ★ウェブはこちらです↓申込書もダウンロードできます。 http://www.jdnet.gr.jp/event/2018/180725.html 編集後記 2015年9月に、CBRアジア太平洋ネットワーク、JANNETらの主催により、「第三回アジア太平洋CBR会議」が東京で開催されましたが、次回(第四回)は2019年にモンゴルのウランバートルで開催される予定となっています。  この第四回会議の準備会合が、同ネットワークのグーラム会長や、事務局であるAPCD、そしてモンゴル政府・NGO関係者らにより、モンゴルで開催されており、会議テーマなど開催概要の検討が進められています。詳しい情報が決まりましたら、またこのメルマガでもお知らせをさせていただきます。  なお、このネットワークの名称が、このたび「CBIDアジア太平洋ネットワーク」に変更されることとなりました。正式な名称変更は、次回役員会・総会で承認されることとなると思いますが、併せて最新の動きとしてお知らせいたします。  2015年の会議は、内外の関係団体が集い、議論を深めるとともに、相互の交流や連携を進める良い機会となりました。モンゴルでの会議も、実り多いものとなるよう、ネットワークの一員として期待したいと思います。 (原田 潔/JANNET広報・啓発委員) JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集 しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/