JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第125号 2013年12月25日発行 ++ ◆日本政府、国連障害者権利条約の批准へ!◆  政府は年明けにも条約の批准書を閣議決定し、国連に提出するとのことです。2008年5月の条約発効から5年あまり、国内法令の整備を経て、ようやく日本の批准が実現されます。 出典:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/TKY201312030448.html    カレントアウェアネス・ポータル http://current.ndl.go.jp/node/25007 ++ 目次  + トピックス 1.2014年APDF会議に関する打合せ 【韓国・ソウル】 2.Leadership Conference of Persons with Disabilities on Community Based Inclusive Development(コミュニティにおけるインクルーシブ開発に関する障害者のリーダーシップ会議)報告 【パキスタン・イスラマバード】 + インフォメーション 1.世界盲ろう者連盟新役員のお知らせ 2.アジア保健研修所のホームページが新しくなりました! 3.国連障害者の権利条約批准国情報 ++ トピック 1 2014年APDF会議に関する打合せ 【韓国・ソウル】 松井 亮輔 APDF前事務局長 JANNET会長  アジア太平洋障害フォーラム(APDF)事務局では、この11月20日(水)、ソウルで、来年11月下旬にハノイで次回のAPDF会議を主催する、ベトナム障害者連盟(VFD)ダン・ヒュン・マイ会長など、3名のVFD関係者を招き、同会議や総会などの日程、会場および会議の主な内容等について、打ち合わせを行いました。わたしは、前事務局長ということで、この会合に招かれました。 打ち合わせで、来年のAPDF会議等について、つぎのようなことが決まりました。 1.日程 役員会: 2014年11月26日(水) 午前 総会:           同 午後 会議:       11月27日(木)〜28日(金) なお、11月29日(土)には、ハノイ市内および近郊のオプショナルツアーが計画されます。 2.会場−メリア・ハノイ・ホテル(ハノイ市街地のほぼ中央にある、ホアンキエム湖そばの5つ星ホテル。客室は、306室で、そのうち60室は、車いすで利用可能。) 3.会議のメインテーマおよび主な内容 メインテーマは、「障害者の権利実現への行動の促進」で、その主な内容は、(新アジア太平洋障害者の十年(2013年〜2022年)の政策ガイドラインである)インチョン戦略の目標1「貧困の削減および労働・雇用の見通しの向上」および目標2「政治過程と政策策定への参加の促進」とそれらの実現に向けての国際協力・連携を中心としたものです。 4.参加費−2014年6月30日(月)までは、200ドル(障害者は、150ドル)、7月1日(火)以降は、 250ドル(障害者は、200ドル)。 5.宿泊料−1室2名の場合、税およびサービス料を含め、1泊170ドル。 6.会議などの案内−同会議等への案内は、12月中にAPDF会員に送付されるということです。 7.参加者数−VFDとしては、参加者数は全体で500名程度を期待しています。そのうち300名は、日本、韓国、台湾、香港、マカオ、タイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリアおよびニュージーランドなど、海外からとしています。つまり、同会議期間中は、APDFが同ホテルをほぼ借り上げることになります。 ハノイでの同会議が成功するよう、JANNET会員も含め、できるだけ多くの日本関係者が、参加してくださるよう、お願いいたします。 + トピック 2 Leadership Conference of Persons with Disabilities on Community Based Inclusive Development(コミュニティにおけるインクルーシブ開発に関する障害者のリーダーシップ会議)報告 【パキスタン・イスラマバード】 上野 悦子  2013年11月20日から22日まで、パキスタンのイスラマバードで、CBIDパキスタンネットワークにより開催されました。この会議の協力団体は、ブリテッシュカウンシル、WHO,ユネスコ、アジア太平洋CBRセンター(APCD)、国際NGOであるCBM, サイトセーバー、CHEFインターナショナル等多彩でした。  会議のねらいは、CBIDパキスタンネットワークの3年間の戦略計画を立てることで、同ネットワークに関する会議は2年前から始まっていました。CBIDパキスタンネットワークの特徴は、100の団体が加盟していることで、自立生活運動を行う団体を含む、障害当事者団体だけではなく、支援側NGOや国際NGOも入っていることです。CBIDのために貢献しようという目的のために、活動の方法の違いを認め合い、受け入れ合うことを選択したのです。会議開催の中心にはJICA元研修員、ダスキン元研修生が活躍していました。会議の最終日には戦略計画が採択されました。これからもパキスタンの障害関係の動きには注目したいと思います。 フェイスブック: https://www.facebook.com/media/set/?set=a.610911568958750.1073741832.418858851497357&type=1 https://www.facebook.com/CBIDNetwork  ++ インフォメーション + 1.世界盲ろう者連盟新役員のお知らせ 世界盲ろう者連盟の総会が11月にフィリピンで開かれ、新規役員選挙が行われました。投票の結果、会長にはノルウェーのGeir Jensenさんが選ばれました。アジア代表には全国盲ろう者協会の福島 智さんが再選され、また世界連盟の事務局長には同協会の福田暁子さんが選ばれ、2人の日本人が活躍されることになりました。おめでとうございます! + 2.アジア保健研修所のホームページが新しくなりました! http://ahi-japan.sakura.ne.jp/xcl/ これまで文字化は難しいと言われていた参加型研修の内容が「見える化」されました。一度ご覧ください。見どころのひとつは「研修の流れ」です。 http://ahi-japan.sakura.ne.jp/xcl/modules/pico2/index.php?content_id=18 + 3.国連障害者の権利条約批准国情報 ( 関連サイト: http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html )   新たに標記批准国となった国と地域は以下の通りです。                       139. ツバル                計:139の国と地域  (2013年12月24日現在) 国連批准国リスト(英語): http://www.un.org/disabilities/countries.asp?navid=12&pid=166 ++ 編集後記    2013年の春、スピルバーグ監督の映画「リンカーン」を観ました。リンカーンは19世紀の人で、奴隷解放宣言などで歴史的評価を高めた第16代アメリカ合衆国大統領です。法の下の平等(ほうのもとのびょうどう、equality before the law)について改めて考えさせられました。  この一年は、障害者の権利に関心のある人たちにとって法の下の平等の保障に関して「実り」のあった年といえるのではないでしょうか?障害者差別解消法が参議院本会議で全会一致で可決、成立したのが6月19日。同法の成立は、日本が国家として国連「障害者の権利に関する条約」を批准するための環境整備の仕上げの位置づけにあると報道されていました。そして、今号のメルマガでもご紹介しました、同条約の承認案の参議院本会議での採決で、やはり全会一致で可決、承認されたのが12月4日でした。「政府は年明けにも条約の批准書を閣議決定し、国連に提出」との報道に接し、障害当事者団体の方々など関係された方々のご努力に心から敬意を表します。  皆さま、来年もよろしくお願いいたします。 公益社団法人 日本理学療法士協会 古西 勇(新潟医療福祉大学) ++ JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集 しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/