はがき通信ホームページへもどる No.71 2001.9.25.
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海水浴はお勧め


 さて、去る7月30日に長崎県川棚町の大崎海水浴場へ行ってきました。実に30年ぶり、頸髄損傷になってからは初めての経験でした。同じ頸髄損傷の瀬出井弘美さんの水泳の体験談などに触発されて、自分にもできるのではないかと、にわかに昨年から計画を立て始めました。あいにく昨年は台風に2度もじゃまされましたが、今年は念願がかないました。
 佐賀市のNPO「たすけあい佐賀」のノンステップ車に移送してもらい、嬉野町から1時間ほど、移送費用は10,000円ほどでした。山がつの私は年に1度は無性に海を見たくなるのです。昨年の5月に韓国の釜山まで高速フェリーで日帰りの旅をして以来でした。

 さて、川棚町のホームページにあらかじめ問い合わせておきましたので、海では運転手とアルバイトの兄ちゃんたちに3人がかりで抱えてもらいました。海の家から砂浜までには7、8段のコンクリートの段差があるのですが、その中央あたりに1箇所スロープがつけられているので、結局段差は最後の1段だけでした。そこから海まで10メートル足らず。道路からの入り口も坂で、車イスには思いのほかアクセスがいいところです。また内海の大村湾ですから波も穏やかでした。
 
海水浴の写真 水着などはわざわざ買わず、ジャージのズボンを膝までめくりそのまま浸かりました。以前嬉野町の国立病院に入院していたころ、温泉を利用したリハビリプールで浮き輪をつけて泳いでいたことがあったので、その調子でぷかぷか浮いているだけでした。しかし足と尻が海中で漂っているのを見るのは不思議な感じでした。褥瘡や陰部の赤みには良さそうでした。日ごろの重力から解放されてストレスが発散されました。お盆前だというのに早くもくらげの子が寄ってきましたが、さいわい刺されはしませんでした。

 砂浜に私の電動車イスがぽつんと主の帰りを待っているのが奇妙な眺めでした。300人ほどのお客さんたちも「何だ!?」と思ったことでしょう。1時間足らず浮いていましたが、腕が疲れてきたので、また抱えてもらい電動車イスに大きなビニールを敷いて座らせてもらいます。Tシャツを着て、もう一度抱えてもらっているあいだにズボンとビニールを引き抜いて拭いてもらい、さらにもう一度抱えてもらっているあいだに替えのズボンをはかせてもらいます(私は自然排尿のため下着ははいていません)。ケイソン出っ腹のためここが一番難しいところです。お兄ちゃんたちにはお世話になりました。
 そのあと海の家で定番の焼きそばと缶ビールで腹ごしらえをして帰りました。すっかり病みつきになりそうです。また来年も行こうと思います。その後の褥瘡の経過もいいようです。車イスの皆さんにはお勧めです。

 ★ 言葉遊び集第5弾 ★

寝盆、純風満帆、使用済み近藤さん、焦る場合じゃん共和国、名残の空箱自治州、
佐藤利男は食卓に欠かせない、てんきよほうへん、いいたい放談、猿又も軒から落ちる、待ちなせいアナ、茹でた孫と訛った孫、平均的な阿部礼二、男のロマンは女の不満、質店発展急転、誇りにまみれる、叩けば誇りの出る身体、ブラックジャイアンツは略すなよ、ビキニ面、反戦史、重い槍をもつな、槍杉なんだよ、ミルク直行冷凍、油ゼミナール、熊ゼミナール、みんみんゼミナール、にいにいゼミナール、妄想猛々しい孟宗竹、情けは人のためならず者国家、鉄の女から更迭の女へ、拾いズム、熱中ショウ、お子様ランチに五輪旗を立てる、まっちゃりとしたアイス、大きな駄目字、一語警句、いやしい系のはなタレント、はがくれんぼう、無礼句するー、日陰ぼっこ

★きょうのギャグ  男のロマンは女の不満 虎彦


佐賀県:中島虎彦 nakaji@po.saganet.ne.jp 障害者の文学・虎の巻ホームページ




ひどい痙性と発熱


 尿道にバルーンカテーテルを入れている人で、ひどい痙性や発熱の症状があった場合には尿道括約筋が細菌で侵されて固くなっているということが考えられます。この場合手術するしか方法はないそうです。
 ただ手術する方法はいろいろあるそうです。私が受けたのはTURといって経尿道的に尿道括約筋を切る方法です。これも私のように浅く切って膀胱に小便が溜まるようにする場合と、膀胱に小便をためないように深く切る場合と両方あるそうです。そして浅く切って膀胱の横に電気刺激を与えるようなものを埋め込んで、スイッチで小便が出るようにすることもできるそうです。
 これとは別にもちろん膀胱ろうも簡単な手術で作ることができます。
 詳しいことはわかりませんが、手術の難しさ、腎臓に与える影響、感染に対する危険性、生活のしやすさ、などを考慮に入れて決める必要があるそうです。
 私の場合は泌尿器科の先生が、整形外科の先生にこういうことを話してくれて、最終的には整形外科の先生に決めてもらいました。
 ただ全て正しいかどうかは、私ははっきりは分かりません。 

千葉県:HK kuromaru@fsinet.or.jp




萎え萎え→腐臭→腐朽 玉葱の愚行記


 夏場は、地球が太陽から遠く離れた黄道に在ると聞く。何故に地球が太陽に近付く冬場は寒いんじゃろう? 太陽光の入射角に原因があるとか。誰か知らんが地球を傾けた奴がいるらしい。
 今夏は異常な暑さだとぼやく玉葱おやじは、萎え萎えから腐臭段階を経て腐朽の極みまで来た。早く土に還りたいよとぼやく玉葱に、楽居の「苗床?」の声。一畳ベッドの上を再生の苗床と思い、発情じゃなく発奮の夏を過ごしています。苗床ならぬベッドの上で芽生えの時期を窺いつつ……。
 あだ花から出た、芽の受粉適わぬ玉葱おやじが提唱する「エコライフ」がヒートアイランドJAPANには必要ですね。玉葱のメールアドレス「ECO」は、エコロジーとエコノミーをイメージしてのネーミングです。
 障害を持つ者にこそ経済力を持ち、住みよい環境を得たいものだとの気持ちである。住みよい環境が先か、経済力を持つことが先かを模索していると「ワーキングQ」に思いが及ぶ。メールで仕事と収入の議論が出ていたが、収入にならない仕事は仕事ではないと断じる玉葱です。
 情報が飛び交い、知識もチャンスも簡単に入手できるWQのメンバーに、年金や補償に頼らぬ生活力を実現する人が出てほしいと願うが。玉葱おやじが始めた「エコライフワーク」も狙いはそこにあるのだが、無知ゆえの悲しさ未だ芽生えの仕事には至らず。愛妻楽居も愛想が尽きたか、「何もせんのんが一番良い方法じゃね」と嫌味なババァ発言。
 萎え萎え玉葱も発酵せず、腐臭も抜けて腐朽の域に在り、猛暑に負けて冷房を多用すれば楽居の「省エネがエコライフの基本じゃないの?」口の減らないア臭い(悪妻)に、夫婦の温度差を感じながら隙間風の冷ややかさに思いを馳せている。
 暑さは熱さじゃ熱気じゃ情熱じゃ……人生に飽きは来ぬものよ……朽ち玉葱の愚考でした。

広島県:玉葱おやじ ecosakohata@do2.enjoy.ne.jp




石川美智子さんの書、第18回読売書法展で特選となる


 石川清重夫人・美智子さんと文通されている方は皆さん同感だと思いますが、美智子さんから手書きのお便りをいただくのはとても楽しみです。美智子さんはお習字の先生ですから達筆は当然ですが、手書きのお手紙は字を拝見しているだけでとてもさわやかな気分になってきます。
 今回、石川美智子さんの書が第18回読売書法展で特選になりました。そのビッグニュースをお手紙の追伸でさりげなく知らせていただきました。
 「主人の怪我で書の方、約5年間のブランクがあり…、そのブランクがベストの状態の時でしたので、新たにはじめた時、悪戦苦闘でささやかに入賞、入選の繰り返しでしたが、今年やっと上の賞をいただけました。まだまだですが、今の私としてはうれしい賞です。ブランクの大きさを感じていただけに…」と。書に素人の私ですが、その文面から石川さんの興奮が伝わり、大変な賞らしいと推測できました。
 ホテルニューオータニで開催された表彰式に熊本から上京されながら、日帰りのため、ご自身の作品の展示会場まで出かける時間がないという石川さんの分までと、8月中旬、特選の書をサンシャインシティ文化会館で拝見させていただきました。特選コーナーに展示された石川さんの書は大作でした。全国膨大な応募者の中から選ばれたたいへん名誉な賞を得られたと会場の熱気から伝わってきました。
 石川さん、第18回読売書法展特選おめでとうございます。会場の作品に、藤村の詩や小説「路傍の石」の一節を書かれた書もありました。内容が分かると素人には親しみが持てます。いつか清重さんの詩を書にされた作品を拝見したいと思いつつ、たくさんの出品作を拝見させていただきました。

編集顧問・松井





デュシャーム博士の来日


 去る7月下旬、アメリカのボストン大学教授で、身障者のリハビリ専門の心理学者であるヘンリー・デュシャーム博士が来日され、東京と福岡県飯塚市で講演をされました。これは「日本せきずい基金」の主催で実現したものです。3億円の基金達成を目指して頑張っておられる「日本せきずい基金」のスタッフの方々、御苦労さんでした。私たちも全力でこの運動を応援しなければ、と思います。
 ところで、博士の講演は「身障者の性」についてでした。講演がなければ日頃は目をそらせがちな「性」の問題について、私たち頸髄損傷者はもっと勉強しなければ、と思わせられました。新幹線で小倉駅に降り立った博士を迎えて、その個人的な側面にも触れることができました。彼はスニーカーに古びたTシャツと短パンといういでたちで、どこぞのバックパッカーと間違えたかな、と思ったくらいです。翌日、博士を観光案内するかたわら、車中の時間もたっぷりあったので、いろいろ聞くことができました。「今のアメリカでは脊損になる原因が銃などの事件による人たちが半数を超えるようになった。困ったもんだ」と言うのには驚きました。交通事故やスポーツ事故が多い日本はまだ遅れている?!「私は54歳、でも日本に来たのは初めて。以前はよく家族旅行をして楽しかったなー。今は高校生の長男が大学受験前だし、だいいちいつも友達と一緒で、旅行に誘っても見向きもしない。教育費もかかるし、妻はパートに出てるよ」はて?、こんなぼやきを日本でも聞いたような。。。
 次の日の詳しい講演内容は「日本せきずい基金」がテープおこしをするのを楽しみにしています。「日本せきずい基金」の広瀬理事の司会と木元先生の通訳、それに岩坪先生の適切な解説で会は盛り上がりました。印象としては、博士がバイアグラをえらく推奨していたのが目立ちました。インポテンツ、おっとこれは差別用語で、正式にはED(勃起不全)にバイアグラはよく効くので、これによって頸髄損傷者は新生活を拓くことができます。この薬はもともと血管を拡張する作用が注目されたわけですから、弱りがちな頸損の心臓にもいい効果があります。高血圧や糖尿病の人にも著効があります。バイアグラを服用して心臓病でコロリと逝ったというのは、過度の運動量のせいです。何せ、性行為はスゴイ運動量になりますから。
 もっと忘れてはいけないこと、それはEDになったからといって卑屈にならないこと。男性にとって、性とはインサート(挿入)だけが全てではない。相手に実状をよく説明し、うち明けることによって、2人の間により強い絆と信頼関係が生まれ、挿入する以上に相手を満足させることができるやり方に気づいていくのが何よりも大切だ。真の人間関係は独善からは生まれない。よく話し合い、相手を思いやることに力を注ぐことだ。。。ここまで来ると博士が心理学者であることが強くうなずけます。
 講演の後の参加者による質問の際に、さらに衝撃的な発表がありました。71歳の頸損の方は、「私はこの年で車イスの生活ながら性生活を楽しんでいる。明るさと希望は身障者にとって大切だ。援助交際もしている。私は性については健常者には負けない。みなさんも頑張って!」
 それに、50歳くらいの頸損は「私の妻は27歳年下だ。精一杯やっているとき、ペニスを骨折した。こういう事故には気をつけてもらいたい」と言うので、岩坪先生の解説が入りました。これはタマにあることで、ペニスが性行為中に折れ曲がり、その後も真っ直ぐにならないので、自己導尿などの時に不便になる、ということです。
 その他、ペニスにゼラチンの棒を埋め込み、形を大きくしてコンドームが抜けないようにする方法の善し悪しなども解説がありました。
 この日、私は私の独身人生において欠落した部分があったことを素直に認めざるを得ませんでした。
 若い頸損のみなさん、人生の選択肢はいろいろあります。1人でがんばって自立生活をうち立てるのも良いでしょうが、こんな講演も参考にして、視野を広く持って下さい。

編集顧問:向坊弘道ポスト グリーンライフ研究所ホームページ


息抜きに、馬鹿話を…(西方見聞録)−後編−


【フィリピン編】

 「見上〜げてご覧〜、夜の〜ほ〜しを〜♪」。秋の夜空を仰いでみても、地上の光源で、数える程しか、星が見当たりません。フィリピンにいた時、クリスマスイヴの夜、突然停電で真っ暗になり空き地で焚き火を囲んで、(この国は、クリスマスから正月にかけてチョット肌寒いのです)見上げた天空には、☆☆☆……空いっぱい星だらけ、こんなに星があったのか…それも手が届きそうに近く見える降るような満天の星です。あんなの始めてでした。古い歌だとお思いでしょうが、「星のフラメンコ〜ォォォォ〜チャチャチャ♪」
〈もう一つ…。〉皆さんは、バナナの種を見たことありますか?フィリピンで越冬中、ヘルパーとして雇っていた娘さんが、自宅の周りに植えている半野生のバナナを持って来ました、おいしくはないけど食べていたら「ガリッ」と小石を噛みました、マサカ?と取り出してみると真っ黒いまーるい種だったのです。日本では、お目に掛かれませんね。

【ネパール編】

 今回はネパールです。ネパールには3回行きましたが、そのうちの1回はボランティアの真似事で4ヶ月間、単身赴任(?)し、毎日、電動車イスでウロウロ、わが家の庭みたいになり、オマケに近所に女子大生の娘まで作りました(と言っても、既製品の娘で、私はこの子のメーカーではありませんよ)。

 彼女の父は10年前に他界、娘の家族は17人、近所に嫁いだ姉たちの家族まで加えると天文学的な数字になります。写真娘の話ですが、4歳の甥が「バナナが食べたい」と言うので「あとで買って来てあげる」と言うと、「今、食べたい」とチビ、娘は「そんなら、あんたのを食べなさい」と、するとチビは「皮のあるバナナがいい」と、チビのバナナにも皮があるのにねー。ネパールでは、鶏は「ククリンカーン」と鳴くそうです。目の前で「コケコッコー」と鳴いているのに、「いや、あれはククリンカーンです、そんなことを言ったら笑われます」と娘は、どうしても譲りませんでした。
 ネパールの女性は結婚したら毎朝、旦那さんの足を拝まなくてはいけないとか。男尊女卑そのもの。今度生まれ変わる時は、ネパールの中産階級くらいにねー。
 7000〜8000メートルの真っ白い神々の座、ヒマラヤは人生観を変えます。20人乗りの小さな、タイヤの空気も抜けかけた飛行機でマウンテンフライト1時間、エベレストのすぐそばまで行ったり、ヘリで山肌が手に触れそうな近くを飛んだりもしました。

 現王宮も見学、正面玄関は、見上げるほどの石段、車イスは駄目とのことで2人の肩にぶらさがって室内へ、吹き抜けの天井から超特大のシャンデリア、虎の毛皮や剥製が数点、これは、インドとの国境のジャングルで乱獲されたものでしょう、今は、国立公園です。国王は大富豪ですが、国は世界のビリから4〜5番目の貧困国、超超貧しい人たちがいっぱい。王宮の番兵さん曰く「ここから秋篠宮が入った」と。関係ナイネ。テレビによく出る目玉寺やクマリの館も訪れました。

 ネパールの正月は4月、年から年中お祭りだらけ、いつ働くのやら、金曜日は半ドン、土曜日が休み、日曜日は仕事です。この国独特の変な暦があり、西暦と見比べながらの生活です。物価が驚くほど安く、散髪代は30円、ホテルはベッドを2つも置いた広い部屋で値切りたおして、1ヶ月の部屋代が12,000円でした。
 皆さん、最終回まで、お付き合い、ありがとうございました。全部読んでいただいた方には「ヒョウショウジョウ」を差し上げたい気持ちです。サヨナラ〜。

福岡県:MH hirakawa@ruby.ocn.ne.jp


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