No.184 2020/12/10
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◆「はがき通信」からのお知らせ


 1.ホームページ(ネット版)編集担当者の募集について
 
   

ホームページ編集担当者を募集いたします!

かねてより次期担当者就任に向けて、お話を進めていた方がご多忙のため辞退されたためです。
役割としましては、年6回・2ヶ月ごとに最新号をホームページ版原稿編集担当者が編集した原稿・写真を2~3週間で編集し、アップ(偶数月の25日目安)及びサイトの管理になります。一応、編集しますのに健康面の支障がなく、身元を明かせる方が条件になります。決定につきましては、編集スタッフの多数決で行うこととさせていただきます。自薦・他薦を問いませんので、募集いたします。「はがき通信」スタッフまで、お気軽にご連絡ください。  
また新担当者が就任するまで、無償公開をしている「はがき通信」ホームページの更新が滞るおそれがありますことを、予めご容赦ください。

E-mail:judewhite3824@gmail.com

2.バックナンバーの有効活用について
「はがき通信」の有効活用として四肢マヒ者とつながりのあるところ(病院の待合室や病棟のデイルーム・談話室、看護・医療・福祉系の専門学校・大学の図書資料室、障害者センターなど)に、2穴B5ファイルに綴(と)じたバックナンバーを、了承を得て置かせていただいています。
 どなたかそういう四肢マヒ者とつながりがある施設をご存じでしたら、無償にて送付させていただきますので、施設側と交渉していただいて置かせてもらえますように、皆さんの力をお貸しください。また、福祉関連だけではなく、何かのイベントなどで配布、ご活用いただいてもかまいません。
 
●ファイル送付見本 
※実物と多少異なる部分・場合があります 
 
その後、最新号を(スタッフで話し合い)無償で定期的に送らせていただくことも可能です。 ご希望やご都合に合わせて、バックナンバーを送らせていただきますので、お気軽に藤田忠まで
お問い合わせ・お申し込みください。新規購読者を増やすために、どうぞご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
post_card_comm_14520@yahoo.co.jp

3.「はがき通信」広報活動へのご協力のお願い
「はがき通信」の読者を1人でも多く広めるために、ひとつの施策を新たに始めることになりました。
  皆様が積極的にご協力いただけますよう期待いたします!
皆様の日常生活でお世話になっているヘルパーさんや訪問看護師さんなどで、四肢マヒの利用者さん、お知り合いをご存じそうな方に「はがき通信」誌面版をお渡しして四肢マヒの方へ取り次いでもらうよう依頼していただく、というのが施策の内容です。
お引き受けいただける方は、広報担当の土田へ電子メールなどでお渡しいただける部数をお知らせください。
1号につき5部まで購読者ご本人分と併せて送付いたします。(それ以上の部数の場合はご相談させていただきます)
ご連絡いただいた直後に発行する号を送付いたしますが、別の時期を希望される場合は、部数と併せてご希望時期をお知らせください。(ただし発送は、第3種郵便で送れる年6回の本誌発送と同時とさせていただきます)
また、3回まで継続して送付することもできます。
取り次ぎを依頼していただいた結果、お知り合いなどに四肢マヒの方がいなかった場合は、返却していただく必要はありませんので、お気軽にお申し付けください。
誌面版をお渡しいただくのが難しい方は、“口コミ”でネット版の閲覧を勧めてもらう依頼を是非ともお願いいたします。
「インターネットで“はがき通信”を検索してください」とお伝えください。
 以上、どうかご協力をお願いいたします。

4.ご投稿後の返信メールの不着について
ほとんどのご投稿は電子メールにて届いておりまして、届きましたら100%必ず編集担当者からお礼のメールを返信しております。
もし、ご投稿メールを送信いただいてから1週間経っても返信メールがないときは、何らかの不具合で編集担当者がご投稿メールを確認できていないおそれがあります。そのときはお手数ですが、 編集担当の2名(瀬出井弘美・藤田忠)あてに再送信をよろしくお願いいたします。
E-mail: judewhite3824@gmail.com



 ◆ 4月号特集について 


 4月号の【 特集! 介護保険が組み込まれての生活】に「介護保険導入後の生活」という原稿を書いた者です。介護保険導入後の生活についてはなにも心配することはない、なぜなら「重度訪問介護制度」に「介護保険」が重なるだけだから、生活はなにも変わらないとノーテンキなことを言ったのですが、ある読者から「重訪のあるのは東京都だけ」というご指摘をいただきました。浅慮を恥じるとともに、訂正しお詫びします。

 では地方のかたは介護保険がはじまる前は、どういう制度で暮らしてきたのでしょう。「四国在住の介護保険2年生」というかたは障害者総合支援法で暮らしてきたそうです。みなさんもそうでしょうか。

東京都:F川


編集担当E-mail: judewhite3824@gmail.com



 ◆足るを知ることの強さ 

 (50代、男性、受傷後18年、C5/6)
 アンデルセン童話『かたわもの』は、貧しい家庭で突然の足萎えのため歩けなくなった少年が、親切な夫婦にもらった本の中の物語を両親に話すことで生活苦の家族に光を与えていたが、ある日かわいい小鳥を猫から守ろうとして立ち上がることができ、その後は親切な夫婦の支援を受け製本屋になる道に進むことができたというお話です。少年が両親に話した物語のひとつが『苦労と不足のない男』です。“誰もが不平や不満を語るその物語の最後で、シャツも持っていない豚飼いの男が自分を一番幸福な人間だと言っているといったくだりで両親は心から声をあげて笑った”そうです。私は、その豚飼いの男に「足るを知る」の心を見ました。この感想が正しいのかどうかはわかりませんが。

 少年時代の私は、家庭の経済状態について「上を見れば切りが無い、下を見ても切りが無い」と諭す母に向かって、「下を見たら切りがある」と言い返すような悪童でした。進学もクラブ活動もさせてもらい、自分よりも明らかに質素に暮らす両親の姿を見ながらも、周りの同世代と同じ経験をしたがりました。両親が努力しても私に与えられないものを求めるという意味で、私は「無い物ねだり」をしていたのです。そんな私の成長と成功が両親の願いであり心の支えであったことは間違いありません。
 首の骨を折った私が搬送された救急病院で、母は「命があるだけでも良い」と言ってくれました。「上を見れば切りが無い」ということです。「足るを知る」ということです。しかし、そんな母の落胆と無念が私には痛いほどにわかりました。自分が五体満足に産んで立派に育て上げ、それなりの成功を見届けた息子が、40歳そこそこで四肢マヒの身になったのですから無理もありません。
 「足るを知る」ことは「より良いものを目指す」ことを否定するものではありません。今でも母が私の幸福と回復を望んでいることは間違いありません。私は笑顔を母に見せることができます。私の笑顔を見た母が幸福感を覚え、それが母を笑顔にし、母の笑顔が私を幸福にする。この良い循環を大事にしています。しかし、回復となると話は別です。四肢マヒ者の回復は、基本的に「無い物ねだり」です。それでも母も私も諦め切れていないようです。受傷後10年のころ、80歳の母が寝ている私の足に手を置いたまま祈っている姿がありました。私は眠っているふりを続けましたが、後悔と申し訳なさで胸がつぶれそうでした。残された時間は長くないが、母が喜ぶものを与えてあげたい。そう思いました。

 私は神による奇跡は信じませんが、善い行いには善い報いがあると信じます。貧しい足萎えの少年が立ち上がれたのは小鳥を猫から守ろうとしたことへの報いであり、製本屋になる道に進めたのは本の助けを借りて生活苦の家族に光を与えたことへの報いであると考えます。少年に本を与え支援してくれた親切な夫婦は裕福で善良な貴族でした。「上を見たら切りがある」とは羨ましい境遇ですが、彼らは貧しく恵まれない者を支援することで、より良いものを目指しました。少年の成長と成功を喜べることが彼らにとっての報いだったのでしょう。こういう心持ちでいられる人間を、私は心から尊いと感じます。

茨城県:DRY



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