はがき通信ホームページへもどる No.164 2017.4.25.
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 特集 あれから4年、その後のストーマ生活 


 ストーマの手術をして4年がたちました。その後もトラブルなく過ごしております。4年もたつと「慣れ」もあるのかストーマ生活が当たり前で昔の苦労は忘れてしまったのが本当です。
 手術後のトラブルではパウチ(便を入れる袋を皮膚に貼る)が合わず皮膚がかぶれたこと、それもいろいろなメーカーのパウチを使って試すことで、自分に合うのが見つかり半年ほどで気にならなくなりました。トラブル(?)と言えば「失禁」の心配がないので過食になり10kg体重が増え、血液検査でもドクターストップがかかり、本気のダイエット。10kg落としました。食生活を見直した結果(?)皮膚の状態も良くなった気がします。今も腹8分目、糖質制限は続けています。
 訪問介護でのパウチ交換(週3回)で十分管理でき、便を捨てるヘルパーさんに指示、介助しやすく、大失禁してウンチだらけのパンツ・ズボン交換なんてこともありません。
 年に3回ほど手術した病院のストーマ外来に通い、ストーマ管理の相談指示だけでなく全身のスキンケア、褥瘡、メンタルの部分も気軽に相談できる窓口になり、その病院に今年も1泊2日の定期検査入院の予定です。
 この4年で多くの頸髄損傷者からストーマ手術、管理、生活について相談を受けたり、アドバイスしてきました。説明はするものの、こればかりは「身体のことなので、私は良かったが絶対お勧めとは言えません」としか言えず、考えに考えて決心して手術する方、様子を見ている方もいるようです。
 いろいろな方にメリット・デメリットの意見を聞くこと、過去の「はがき通信」の記事を読み返すのも良いと思います。
 手術前を振り返ると頸髄損傷者からのアドバイスももちろん大変良かったですが、WOC(皮膚・排泄ケア認定看護師)との信頼関係を築くことができたのも大きかったと思います。

●No.143「私がストーマにした理由(わけ) 決断〜入院〜現在」

東京都:T.F.



 特集 人工ストーマにして8年経って 

C4.5レベル、受傷暦29年

 私は頸損になって29年です。大けがしてからの首のオペ(手術)、それから肺炎になりました。呼吸困難と抱えているストレスで腸に穴が開き、胃の3分の2と十二指腸切除のオペをしました。
 その後、癒着などで腸閉塞を繰り返すことになりました。腸閉塞は強烈な吐き気、脂汗など苦しくて辛いです。それから腸閉塞は多いときは年2回、入院期間は早くて2週間、長いと1カ月にもなります。鼻からイレウス解除用の管を3メートル近く、レントゲンを見ながら小腸まで挿入、その後機械で吸引。しばらくは絶食です。
 ストーマにしたきっかけは、8年半前に酷い腸閉塞で何も食べられず激やせしました。ガス腹だけは改善されず、ただ毎日苦しく肛門からガス管入れてガス抜きするなど、地獄の入院です。余りのきつさにストーマ造設も妻には相談なしで決めて事後報告です。妻はびっくりするやら呆れるやら、いろいろと勉強するのは妻なのに申し訳ない気持ちとただただ感謝しかありません。
 ストーマにして8年、いろいろと失敗して感じたことを書きます。最初はいい感じでした。ストーマ造設して1年後、私の場合、吊り上げ式なので徐々に陥没して小さくなり、便が出にくくなったりして、再オペで大きくしました。
 入院中はパウチを選んだり、肌のケアの仕方など教えてもらいました。これで直腸障害4級も増えました。パウチは給付費で今のところ、足りています。

 [良かったこと]
〈1〉ガス腹が軽減。
〈2〉肛門からの失禁便がほぼない。
〈3〉排便の管理が楽。
〈4〉腸閉塞になるのが減る。

 [悪かったこと]
〈1〉便臭が気になる。
〈2〉ストーマまわりの肌のトラブル。
〈3〉パウチ接着不備の漏れ。

 私個人としては8年経った今、腸閉塞の回数も減り、ストーマにして良かったと思います。一生、ついて回る排便コントロールと排尿コントロール。皆様もご自愛ください。

●No.118「人工肛門(ストマ)について」

匿名希望



 特集 人工肛門造設にあたって(保険が効かない?) 

35歳、C5、頸損歴19年

 人工肛門に関してF氏(すでにストーマ造設者)と話していたところ、「人工肛門の手術をするのに保険が効かない」という、相談を頸損者から受けたそうだ。
 私のときもそうだったが、ドクターにはガンなどの疾病がないのに、「なぜ人工肛門を造設しなければならないのか?」その理由がわからないのだ。
 “脊髄損傷“という言葉は知っていても、本当に医療従事者に知識や理解があるのかは、皆さんも経験済み(嫌と言うほど(?)だろう)。
 脊髄を損傷した場合、通常、『直腸膀胱障害』を伴う。それ故に、二次障害としてイレウスや巨大結腸にもなりやすい。
 「保険が効かない」と言われたのは、疾病などもないのに予防的意味で人工肛門にするのだから人間ドックと同様、保険は効かないということなのだろうと思う。
 私は、家庭事情なども含めてストーマ造設の理由をこんこんと説明(一応ちゃんと話を聞いてくれるドクターでした)をし、「脊髄損傷に伴う腸管マヒ」
「極度の排便困難(便秘症)」「慢性的な痔核」「巨大結腸」「腸捻転の疑い」などの理由付けのもとに、オペの承諾を得た。オペ前に、院長自ら念押し(?)の確認があった(笑)。
 今後、ストーマ造設をされる決断をしたとき、ドクターにちゃんと造設の理由を話せるように、皆さんも十分ご注意されたほうがよいと思います。
 なお、ストーマ用具の助成を受けるのには、障害者手帳の書き換えの申請が必要となります。
 

H.S.



 特集 カマで高マグネシウム血症に? 

C1・2不全、呼吸器なし

 下剤をマグミットから漢方薬ツムラ61桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)(2.5g)に変えました。朝昼夕に、毎2.5gだったのが、今では2日に1回(半分)をお昼に飲んで調子が良いです。飲むと腸が動いてガスも出ます。
 最近も周りの人で、マグミット(酸化マグネシウム)を朝、昼、夜2錠ずつ計6粒飲んでいる人に出会いました(「酸化マグネシウム」は、「マグミット」「カマ」「マグラックス」などの薬品名で使われています)。
 厚生労働省のホームページに、『平成17年4月から平成20年8月までに報告された酸化マグネシウムの服用と因果関係が否定できない高マグネシウム血症15例(うち死亡2例)について、専門家による検討を行った結果、統合失調症や認知症を合併している患者などに対して漫然と長期投与されていたと考えられる症例、及び高マグネシウム血症による症状と気づかないまま重篤な転帰に至った症例が認められたことから、関係企業に対し、添付文書の使用上の注意に「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項を新たに設け、添付文書の使用上の注意に「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項を新たに設け、「重大な副作用」の項に「高マグネシウム血症」及びその初期症状等を記載するとともに、「重要な基本的注意」の項に長期投与する場合には定期的に血清マグネシウム濃度を測定する旨を記載するよう指示を行った。』と、記載されています。自分に合うお薬を探すのは大変ですね。

●No.156「トイレの悩み」

静岡県:ロッツォ

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