知ってください「人工内耳」のこと

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     「人工内耳の手術についてよく頂く質問」

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「人工内耳の費用と個人負担」


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− 人工内耳についてよくいただく質問 −


 「人工内耳の手術についてよく頂く質問」 「痛みが伴うのでは?」「後遺症はありませんか?」「大がかりな手術になりそうで心配」……これまで失われていた聞こえを取り戻す人工内耳の手術について、こうした疑問や不安が出てくるのはとても自然なことと思います。でも、その方法や手順、注意点などについて十分に知っていただければ、それらの大部分は解消するはずです。まずはこのパンフレットに書いてある「質問と答え」をよくお読みください。そうすれば、人工内耳はいま一歩、あなたの身近なものになるはずです。

質問:手術はどのように行われるのですか? 

耳の後ろ(耳介部)を5〜6p切って内耳に埋め込まれる電極を含めた内部機器を設置する手術です。手術は全身麻酔をかけて行います。 

質問:手術の要する時間はどのくらいですか? 

手術そのものは2〜3時間程度です。全身麻酔をかけて行いますから、目が覚めたときは手術が終わって病室のベッドの上です。 質問:手術したあと、頭に傷など残りますか? 答え:傷部はほとんどわからなくなります。手術部位に小さなふくらみができますが、それは内部機器本体が皮下に置かれるためで、切開した部分が閉じ皮膚が元に戻ればほとんど目立たなくなります。 

質問:手術の痛みはともないますか? 

手術は全身麻酔をしたうえで行われますし、耳の後ろ側を切った傷もきちんと処置されますのでほとんど痛みを感じることはありません。

質問:手術後、体を動かせるようになりまでに何日くらいかかりますか?

まれにめまいがあることがありますので、この時は2〜3日間は安静が必要ですが、一般には翌日から普通に動けます。原則として、手術当日の夕食は取れませんが、翌朝からは食事が取れるようになり、自分でトイレに行くこともできるようになります。

質問:退院までにどのくらいの日数がかかりますか?

病院の状況や手術を受けた方の状態にもよりますが、通常の入院期間は2〜4週間くらいです。

質問:退院後、どのくらいの期間で普通の生活に戻れるでしょうか?

個人差もありますが、退院後まもなく普通の生活に戻れます。

質問:後遺症はないでしょうか?

ほとんどありません。まれに顔面神経のマヒやふらつき、味覚障害が出ることがありますが、大半の方は3〜4か月で治ります。こうした後遺症はまれなことといえますが、心配なことがあれば手術前に先生にきちんと説明をしてもらい、その内容を納得してから手術を受けることが大切です。

質問:私は片耳が健聴であり、片耳はまったく聞こえませんが、人工内耳の手術は必要でしょうか?

日本耳鼻咽喉科学会では、人工内耳の適応基準として、「原則として、純音聴力が小児については両側とも100dB以上、成人については90dB以上の高度難聴者であり、かつ補聴器の装用効果の少ないもの」と定めています。片耳はよく聞こえるということはこの適応基準の範囲外ということになりますから、手術の必要はないといってよいでしょう。

質問:リハビリにはどのくらいの期間がかかりますか?

手術後10日くらいで「音入れ」(初めて人工内耳の機器で音を聞く)し、その後1〜2か月くらいは、週に1回、1時間程度リハビリを行います。リハビリは聞き取りの訓練や機器の使用方法等を覚える期間であると同時に、人工内耳の機器に慣れる期間でもありますので、病院まかせではなく「積極的に参加する」という本人の気構えが大切です。それ以後は個人個人でかなり違ってきますが、週に1回が2週に1回になり、そして月に1回といった具合にだんだん間隔を空けて半年から1年程度続きます。その後も半年か1年に1回くらいの定期的な「聞こえのチェック」を行うことが望ましいといえます。

【監修: 東京医科大学耳鼻咽喉科助教授 河野 淳先生】


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− 人工内耳の費用と個人負担 −
(注:医療制度については更改されています。詳細は病院等でお尋ね下さい)

 人工内耳を装用して自分自身の、あるいは自分の家族の聞こえをもう一度取り戻したいと願っていても、費用のことが気になってなかなか決断できないという方もけっして少なくないはずです。でも、幸いにも健康保険制度の恩恵により、装用者自身の経済的負担はそれほど多額ではない範囲に抑えられています。 もしあなたや、あなたのご家族が費用の負担が理由で迷っていらっしゃるのであれば、以下をお読みいただき、費用負担の仕組みをきちんとご理解ください。そうすれば、人工内耳はいま一歩、あなたの身近なものになるはずです。


人工内耳の費用と個人負担額
 

 人工内耳の埋め込み手術は平成6 年4月より健康保険の適用となっています。 健康保険適用の大きな意義は高額療養費制度、心身障害者(児)医療費助成などの申請ができるところにあります。

費用の実例* (この項、赤字部分は2007年4月改訂)

・Aちゃんの例:3歳で手術。自立支援医療制度の適用で最終的な自己負担額は55,055円。

・Bさんの例:64歳で手術。自立支援医療制度の適用で最終的な自己負担額は104,801円。

・Cちゃんの例:1歳8ヶ月で手術。乳幼児医療費制度の適用で自己負担額は申請用の文書作成費と食事療養費の11,540円。

※上記費用には食事療養費は含みますが、個室等の差額室料は含みません。

(人工内耳友の会[ACITA]調べ

上記の費用実例はほんの一例です。

医療費助成制度には、国の制度と地方自治体の単独事業としての助成制度があります。
地方自治体の医療費助成制度は、それぞれの地域によって対象や助成の方法、所得制限の有無など様々です。

詳しくは、各自治体の担当窓口、または病院の医療福祉相談室にご確認ください。

人工内耳の埋め込み手術を受けても、障害者手帳の等級は変わりません。


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