れてから、住職じゅうしょく納所のうしょとはった、芳一ほういちいつけられたとう縁側えんがわめた。自分じぶんはたいたしきうえ琵琶びわき、入禅にゅうぜん姿勢しせいをとり、じっとしずかにしていた――注意ちゅういしてせきもせかず、きこえるようにはいきもせずに。いく時間じかんもこうしてっていた。

 すると道路どうろほうからあしおとのやってるのがきこえた。あしおともんとおぎ、にわよこり、縁側えんがわ近寄ちかよってとまった――すぐ芳一ほういち正面しょうめんに。

芳一ほういち!』と底力そこぢからのあるこえんだ。盲人もうじんいきらして、うごかずにすわっていた。

芳一ほういち!』とふたたおそろしいこえばわった。ついでさん――兇猛きょうもうこえで――

芳一ほういち