芳一(ほういち)は感謝(かんしゃ)の意(い)を十分(じゅうぶん)に述(の)べると、女(おんな)に手(て)を取(と)られてこの家(いえ)の入口(いりぐち)まで来(き)、そこには前(まえ)に自分(じぶん)を案内(あんない)してくれた同(おな)じ家来(けらい)が待(ま)っていて、家(いえ)につれられて行(い)った。家来(けらい)は寺(てら)の裏(うら)の縁側(えんがわ)の処(ところ)まで芳一(ほういち)を連(つ)れて来(き)て、そこで別(わか)れを告(つ)げて行(い)った。