1 全日本聾教育研究会会長挨拶

 

全日本聾教育研究会会長

(筑波大学附属聴覚特別支援学校長)

四日市 章

 

 

 

このたび平成21年度総会にて、昨年度に続き会長としての仕事をさせて頂くことになりました。今年度も昨年度に続き、微力ではありますが本研究会の発展のために努めさせて頂きたく、会員各位のご支援、ご協力を頂きたくどうかよろしくお願い申し上げます。

本研究会は、全国の聾学校および聴覚障害児の教育を行う93の学校から、約5,000名の教職員と大学や研究機関等の聴覚障害教育担当者から構成されており、この教育に対する我が国で最大規模の研究会であります。特別支援教育制度が進む中、聴覚に障害のある子どもたちの教育の機会や場が多様化し、さまざまな環境で教育を受けられることは喜ばしいことではありますが、一方では、重度の聴覚障害児を集団として教育する場である、これまでの聾学校としての教育の場の確保にも努力しなければなりません。少子化の傾向も併せて進む中で、聴覚障害児の集団としての学習の場を確保することは、ますます困難になってきているようです。しかしながら、このような教育の場を確保し、これまでの聾学校で培ってきた、聴覚障害教育の専門性を継承・発展させ、これを普及することによって、統合教育の場も、また活かされるものと考えます。

このような状況の中で、本研究会は、昭和42年に第1回研究大会を開催して以来、今年度で43年目を迎えました。他の障害に比べて、対象となる子どもの少ない教育であり、近年の学校の小規模化の中では、個々の聾学校が単独で従来の聾学校の機能を果たすことは容易ではなくなってきているようです。今後は、全国の聾学校が連携・協力することによって、その力を結集することが一層求められます。そのためには、これまで聾学校が育ててきました本研究会が大きな役割を果たしうるのではないでしょうか。本研究会が、多くの聾学校の協力・連携を深めるための場を提供し、多くの先生方が、教育や指導法等に関する実践的な研究成果を共有し、また、教育現場でのさまざまな課題について話し合い、解決に向けて力を合わせることが必要とされます。今年度も、本研究会の基盤である各校、各地区の研究活動をもとに、全国規模での研究推進を目指して、全国聾学校長会ならびに全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会との連携・協力をも緊密に保ちながら活動して行かなければならないと思っております。


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