平成19年度総会を終えて

全日本聾教育研究会
会長 秋谷 義一
(東京都立立川ろう学校長)

過日開催されました平成19年度定期代議員総会におきまして、会長就任のご承認をいただき、平成16年度以来4年目を迎えることになりました。微力ではありますが、会の代表を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

昨年度は第40回を迎えた研究大会の歴史にとりまして、たいへん意義深い年度となりました。第9回アジア太平洋地域聴覚障害問題会議と併せた大会を開催し、多くの成果を収めることができました。会員の皆様方のご理解とご協力に深く感謝申し上げます。また、大会を主管されました関東地区聾教育研究会、主管校の筑波大学附属聴覚特別支援学校、筑波技術大学の皆様方のご尽力に対しまして敬意を表します。本当にご苦労様でした。

今年度は、「特別支援教育元年」と呼ばれております。学校教育法の改定により、特殊教育から新たに特別支援教育へと転換されることに伴い、すべての幼稚園、小学校、中学校、高等学校、盲・聾・養護学校において「特別支援教育」が推進されることとなりました。この制度の発足により、法制度上、これまでの「盲・聾・養護学校」の名称が消えることとなりました。わが国では130年を越える歴史と伝統のある盲・聾学校教育でありますが、名称についての法的根拠がなくなったことになります。

今後、わが国のすべての「聾学校」におきまして、校名変更が予想されるところであります。例え学校名が変わっても、そして制度が変わったとしても、聴覚に障害のある幼児児童生徒にとっての教育課題は、これまでと同様で、にわかに指導方法や指導内容までが変わるというものではありません。しかし学校教育制度全体の中で、新たに特別支援学校に求められている機能が明確に示されております。特にセンター的機能として示された点につきましては、これまでも多くの聾学校において既に実施されてきたところのものであると言えますが、特別支援学校としての教育機能の発揮が強く期待されている点を自覚していくことが必要です。

これまで聾学校が長い歴史の中で積み上げてきた教育成果を新しい学校制度の中においても着実に引き継ぎ、発展させていくことが最重要課題であります。まさしく「聾教育」における「不易流行」を再度見つめなおす絶好の機会であります。こうした点からも、今後、本研究会が果たす役割はたいへん大きく重要であります。私たち教職員に課せられた使命を厳しく自覚し、日々着実な実践を積み重ね、聴覚障害教育の充実と発展を目指していく決意を新たにし、本研究会の運営に取り組んでまいりたいと思っております。今年度も会員の皆様方のご理解とご協力いただき、本研究会の発展に尽力してまいる覚悟です。どうぞよろしくお願い致します。


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