全体会 I

横浜市立聾学校

齊藤 佑城

 「全体会T」では,中国のツォウ氏による『中国における聴覚障害教育の発展および改革』,タイのマリワン氏による『タイにおける聴覚教育障害』,スリランカのシャメイン氏による『スリランカの聴覚障害教育』,韓国のビュンハ氏による『韓国における聴覚障害の現状と課題』,日本の林氏による『日本における聾教育の現状と展望』の講演でした。それらの講演は参考になるものが多く,例えばその国の聾学校の数や聾教育の現状などを知ることが出来ました。これらの話の中で共通しているのが,「特殊学校の中で聾学校の(聾者の為の学校)の数が少ない」ことです。また,手話法(視覚情報による教育(手話による教育))は増えてきているが,殆どが聴覚口話法の学校であることでした。
 この「全体会T」の中で大変参考になったのは,韓国の講演内容で,トータルコミュニケーションが導入されて以来,「口話法」だけでなく「手話法」を取り入れ,その2つを併用して教育を進めていること。近年の聾学校では,教師と生徒の間のコミュニケーション手段として,韓国手話を体系的に修得していること。そして自然手話と,ろう者の文化に基づくバイリンガル・バイカルチャーを進めていることです。これは日本の聾教育に必要なものではないかと思う。
 次に参考になったのはタイで,教育プログラムが「ろう」と「難聴」と2つに分かれていることでした。「ろう」のための学校では手話法,「難聴」または口話を求める親を持つ児童は口話法で教育を進めるほど,全く違う教育方法があるのだなと思いました。また,情報保障(手話通訳の制度など)が進んでいるため大学などの高等教育に進学できるようになったろう者が少しずつ増えてきていることである。また,大多数のろう者は2つの教育が用意され,1つは情報保障の支援サービスを通して大学が提供する専攻やキャリアにも参加が出来る大学,もう1つは特殊教育,手話教育,芸術,経営学などといった分野を専攻が出来る大学がある。そういった教育が進められていることに驚いた。
 私自身の感想では,そういった色々な国の情報が得られたことが一番の参考でした。日本に留まることなく,世界の情報を得ることが必要になってくるのではないかと思う。それぞれのニーズに応じた教育。それは日本だけではなく,世界にも関わるものではないかと思う。つまり日本が世界を参考するだけでなく,お互いに参考しながら支援し合うことが必要ではないかと思う。