寄宿舎研究協議会

埼玉県立坂戸ろう学校

島田 博光

寄宿舎研究協議会において「寄宿舎の運営と舎生への支援について」をテーマとし,3つの討議の柱を設定する中で各校の取り組みや様子などを報告し議論を深めました。
 また,コーディネーターとして福島県立聾学校平分校教務主任の細田先生を中心に協議を進め,そして東京都立立川ろう学校寄宿舎指導員の鷲頭先生,茨城県立霞ヶ浦聾学校寄宿舎指導員の丸山先生,栃木県立聾学校寄宿指導員の高橋先生,筑波大学附属聾学校寄宿舎指導員の石井先生の4名をパネラーとして各校の現状について報告して頂きました。
 討議の柱
@学校・家庭との連携および情報共有の仕方について
 学校や家庭と円滑に連携するためにはどのような具体的な方法があるのかを報告していった。まず学校との連携という点では学部や学級担任と定期的な話し合いや情報交換を行っている学校が多く,円滑に連携できている様子が伺えた。一方,保護者との連携では保護者会(保護者懇談会)の出席率の低下,寄宿舎に来舎する保護者が減少などの状況が報告された。子どもの送迎の際に出向き,直接保護者と話す機会を設けたり,寄宿舎の保護者会を学校の保護者会と同じ日にすることで参加率を上げるなど工夫した取り組みをしているといった学校もあった。
A個別の教育支援計画について
 全体的に個別の教育支援計画を取り入れている寄宿舎よりも現在検討中である寄宿舎のほうが多いという印象を受けた。取り入れている寄宿舎では学級担任と保護者と子どもの課題を確認できたうえで作成できているところもあれば,まだまだ連携が不十分であり支援計画が機能しきれていないといったことも報告された。今後も個別の教育支援計画のあり方については各校で検討・工夫が必要となってくるであろうと思う。
B携帯電話の指導
 コミュニケーション手段の方法のひとつとして子どもたちの間で急速に普及してきたが,寄宿舎ではどういった指導や管理などが行われているのかを情報交換していった。各校とも指導や管理方法は様々であるが,例えば食事中は使用しない,友達のアドレスを勝手に教えてはいけないなど基本的なマナーについてはあるようである。管理方法についても自己管理や職員が預かる,また使用できるのは中学部からといった事例や携帯電話を使うことで言葉が増えた,親子のコミュニケーション手段となっているなどの良い事例についても報告された。ただ,使用の仕方(出会い系サイトの利用),利用金額の問題,保護者や学校との連携などたくさんの課題がそれぞれの寄宿舎にあると感じたテーマだった。
 限られた時間の中での協議会でしたが,3つの柱について全国の状況を出し合い,良い情報交換の機会となったことは大変有意義な時間だったと思います。参加された先生方が今日話し合ったことを持ち帰って全体に還元し,よりよい寄宿舎運営に活かして欲しいと思います。