高等部研究協議会
(歯科技工科)

沖縄県立沖縄ろう学校

古堅 道雄

筑波大学附属聾学校の歯科技工科棟において,公開授業と指定授業が10時から行われた。公開授業では「歯冠部の彫刻実習」と「音のエチケット(社会自立)」,指定授業「舌側弧線装置の制作」を見学させてもらった。校舎,設備も新しく初めて見る歯科技工科の授業,少人数で一般の大学生が授業を受けている雰囲気であった,海外からの見学者も授業の様子,設備等,興味深く見学しカメラに納めていた。歯科技工科においては実習を通して技工の技術指導と社会的自立にむけての指導を重点に指導されていた。2年生「社会自立」の授業では,音のエチケットについて「環境音を自分の聴力と比較し理解する」「音への配慮の仕方と求め方」指導されていた,特にKJ法を用いた話し合い,全員が自分の考えを視覚化しながら話し合いに参加していた,生徒各自が自分の考えをまとめ,伝える力をつけるすばらしい授業を見せてもらった。
 午後から歯科技工科授業研究会・研究協議会では,16名の参加者(他県3名,海外2名)があり台湾の校長先生も参加しての国際的な研究会になった。最初に歯科技工科の概要説明がなされた,平成17年度で大阪府立堺聾学校の歯科技工科が閉科になり,全国で唯一の歯科技工科設置校である。研究協議会では6本の発表があった。
@歯形彫刻の指導(歯牙解剖学)
 歯形彫刻は,手先の器用さだけに頼るものではなく,各歯の解剖学的理論を教えることを大切にして,しっかりとイメージを作って彫刻させている。「もんたメソッド」の活用(一部を隠しながら行うプレゼンテーション)等いろいろな工夫がされていた。
A社会自立に向けての取り組み
 具体的重点指導内容として,(1)マナー,(2)社会資源の利用,(3)コミュニケーション,(4)段取り,臨機応変な対応力,(5)自己の障害の理解,(6)就業指導が行われている。コミュニケーションの指導においてKJ法を使った授業大変参考になった。
B歯科技工実習の指導
 ビデオ教材(市販のビデオ教材と思える程の出来だった)の制作,ビデオ教材作りには,カメラスタンドにL字型の金具を取り付けた独自で考案したビデオカメラ撮影装置であった。
C歯科技工専門用語の手話表現統一の取り組み
 手話表現収録数407を作成し,冊子及び動画を含むウェブ用としてデータベース化が行われた,今後,編集を行った上でウェブ上で公開を予定している。
D音声認識を利用した情報保障について
 音声認識ソフトウェアを用いた情報保障システム音声をマイクロフォンにより入力し,専用のソフトウェアで文字に変換する素晴らしいシステムである,早くソフトが出来ることを期待している。
Eアビリンピック歯科技工競技と本校の支援体制
 初めて聞く言葉であった,2007年11月静岡で第7回国際アビリンピック大会が開催される。
 最後に筑波大附属聾学校を見学して,大変勉強になった特にカリキュラムや授業の工夫技術に感心した。