中学部研究協議会(1)

千葉県立館山聾学校

長谷川 恵美子

指定授業「理科・堆積岩を調べよう」では,授業者から研究会のおりに「電子情報ボードを使って子ども達が発表する予定だったが途中で電源が切れてしまいアドリブで授業を進めた。」と説明があったがそれを感じさせない見事な展開でした。生徒が標本をみて意見を述べたり,道具を使って化石を割ったりするなど,本物に触れる中で素材に対する興味関心の広がりと高まりが見られた。研究会では,生の物(標本)に触れさせ体験させることが大切であること。その際には,ただ見せたり体験させたりするだけではなく,観察の視点をはっきりさせる・見える物だけを見るのではなく見る内容を拡げていく事が肝要であるなどの意見が出された。
「国語・枕草子,徒然草」は,電子情報ボードを使用しての展開。教材文のそれぞれの季節のイメージをつかみやすくするために写真がよいタイミングで提示された。写真や教材文を見て生徒からどんどん言葉が出てきた。研究会では授業者から電子情報ボードは提示のための道具,みんなで情報を共有するのによい,短時間で提示物の交換ができる。教材作成に時間がかかるのが難点。参観者から「子ども達の発言を聞くと難しい言葉をたくさん知っているがどこから仕入れたか。」とあった。それに対し・幼稚部,小学部からの言葉の育成・同世代の子どもに比べて本を多く読んでいる。テレビからの知識も多い。どの教科も言葉を増やしていくことが大切。どういう言葉を扱うか教科担と相談しながら行っている。という意見が出された。両教科とも熱心で深い意見の交換がなされた。
協議会では,筑波大附属聾中学部では「考える力をつけるために」どんな取り組みをしているか発表があった。(詳しくは研究集録の資料集を参照。) 参会した先生方共通の願いは,『子ども達にどうやったら言葉の力をつけ知識を知恵に変換していけるか。』につきた。「伝えたい。わかってもらいたい。という心が大切。」「その子の読みの発達段階に合った読書,雑学とかいろいろな物が絡んでいかないと新しい物が入っていかない。」「教師の自作の旅行記などを使って日々やっている。」「子どもが,ああなるほどと納得する時がある。そこに土台がある。それが積み重なって知識が知恵になる。」「生徒自身が問題を作る。」「生徒自身が興味をもった新聞の記事から穴埋め式の問題を作ったり,意味を聞いたり。」などどれも実践に裏打ちされた貴重な意見が出された。内容の濃い豊かな時間をもつことができた。