小学部研究協議会
(低学年)

横浜市立聾学校

塚本 みつえ

コメンテーターに久米武郎先生を迎えて,活発な協議がなされた。 
 まずはじめに,授業者から授業について感想が述べられた。1年国語:物語文「サラダでげんき」の授業者山本晃先生からは,展開の順番を変えたことで児童が混乱したり,挿絵が教科書と合わなかったので変えたことや,言葉の扱い方に工夫が必要だったことが述べられた。また,2年音楽「音と音を合わせると」の授業者山本カヨ子先生からは,子どもたちが ボールをつきながら歌うことに夢中になって時間配分がうまくいかなかったことや,「にわとりポルカ」がすぐ歌えるようになった動機について述べられた。さらに3年国語:説明文「道具を使う動物たち」の授業者江口朋子先生からは,動作化させながら事実を読みとらせたことや,言葉を大事にしたかったが押さえきれなかったことなどが述べられた。
 協議では,「言葉」をどのように理解させるかが大きな議論になった。例えば,「あしもと」「こつ」「なげつける」など,子どもたちが分かりにくい言葉をどのように押さえたらいいか議論が交わされた。挿絵を利用したり,動作化させたり,日頃から生活の中で使っていくことや,児童の理解度を教材研究することが大切であることなどの意見がが出された。
 また,説明文を理解させるために体験させることでイメージを捉えさせることがあるが,読みそのものまで触れないようにすることや,読んで分からないことを確かめるために体験させるなどの意見が出された。
 さらに音楽では,「耳を使うこと」を大切にしていきたいこと,聞こえないことを大切にしていること,聞いて歌えるようにしていること,間奏を工夫して全員が耳に届くように音を出していることなどが話された。
 協議の中で,聾教育の専門性の継承についての質問があり,日頃から職員室で話題にしていくことや,授業研究をしていくことが大切であるとの話があった。 
 最後に,久米先生から貴重なアドバイスをいただいた。「授業の腕を磨いて欲しい」。そのためには,授業者だけでなく,授業を見る先生も授業を見る目を育ていくことである。また,しっかり教材研究をすること。子どもをよく知っていること。「日本語の読み書き」は聾学校でしかできないこと。読む時には,何回も声に出して読んで欲しいこと。文を暗唱したり,視写したりすること。また,「言葉」の中でも『難語句』をどのように教えるかなどについて話していただいた。時間がオーバーするほどの実りある協議会であった。