幼稚部研究協議会
(幼稚部)

神奈川県立平塚ろう学校

倉本 芳子

10月11日(水)筑波大学附属聾学校において,授業研究会及び研究協議会が行われました。まず,午前中に公開授業「朝の活動」と指定授業「話し合い」が,3歳児,4歳児,5歳児の各学級で行われました。
「朝の活動」では,遊びや話し合い,絵本読みなど,それぞれの年齢に合わせた活動が6つの教室で展開されました。指定授業「話し合い」では,朝の活動で毎日行われている「話し合い」がとりあげられ,子どものコミュニケーション意欲向上を目指した取り組みが紹介されました。教師や友だちからの働きかけや話に関心を持ってわかろうとすることや,感じたこと考えたことを積極的に話すこと等をねらいにした活動でした。前日の出来事やけがのこと,服装のことなど子どもの興味のある話題での「話し合い」が行われ,話した内容が伝わったか確かめたり,わからないときは尋ねるように促がしたりといった丁寧な配慮がされていました。
午後は授業研究会と学部研究協議会が行われました。指定授業に対する質疑では,「発音サイン」や「席の配置」,「子供同士のやりとり」について質問が出されました。幼稚部全体で確認して使っているのは「音韻サイン」で,音韻意識を高めるために使われ,使い方は学級の担任に任されている旨の答えがありました。きちんとした日本語を育てるため,わかりにくいところや要所にだけ使っているということです。「席の配置」の仕方については,3歳児の2学期ごろから子どもに任せている,席の配置よりも子どもにどうわからせていくかに重きをおいている,という説明がありました。
「子供同士のやりとり」へのサポートについては,3歳児ではまず子ども対教師のやりとりの成立が重要であること,伝えたいという気持ちを満たしてあげること,4歳児では友だちにどう伝えたらよいのか遊びの場面で橋渡しを行っていること,5歳児では子供同士活発に話し合っているので,それぞれの子どもが興味を持てるようにサポートしていることが報告されました。
研究協議会では,附属聾学校の3本の研究発表が行われました。「乳幼児段階の支援の内容について」では,保護者が書いている「週の記録」の記述内容を分析し,年齢に応じて必要な支援について考察がありました。「3歳児学級の一斉指導場面における配慮事項についての事例的検討」では,3歳児7月の朝の活動場面をVTRに録画し,教師が指導上配慮した内容を「配慮事項」とし,それを「言葉」「人間関係」「聴覚活用」「発音」の4領域に分類し,細かく分析し検討した内容の報告がありました。「話し合い活動の構造化の試み」では,適した話題の選択,指導の意図に基づいた展開,子どもの気持ちに添った適切な言葉への置き換えなど,話し合い活動を進める上で考えなければならないことについて,大変参考になる内容でした。学んだことを日々の実践に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。