平成18年度総会を終えて
全日本聾教育研究会

会長 秋谷 義一

(東京都立立川ろう学校長)

 過日筑波大学附属聾学校において開催されました平成18年度定期代議員総会におきまして、昨年度に引き続き会長就任のご承認をいただき、3年目を迎えることになりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて本研究会は昭和42年第1回全国大会を開催して以来、今年度はちょうど40年目を迎え、第40回記念大会を第9回アジア太平洋地域聴覚問題会議(APCD2006)と併せて開催いたします。全ての会員の皆様方をはじめとして、関連団体等の絶大なるご協力とご支援をいただき、ぜひとも実り豊かな年度にしたいと願っております。
 今年度は、教職員にとって大きな節目の年度となるものと思います。これまでの「特殊教育」から新たに「特別支援教育」へと制度的に転換が図られていくという大きなうねりの中にあって、これからの聾学校の在り方、聴覚障害教育のあり方が厳しく問われています。全国的に聾学校に在籍する幼児・児童・生徒数の減少傾向や障害の重度・重複化ならびに多様化の傾向が強まっています。また各地区において聾学校再編の検討が進められる中で、進路指導・職業教育の充実も課題となっています。これまで聾学校の教育は、0歳乳幼児教育から20歳の専攻科教育までというように、たいへん幅広い発達段階の幼児・児童・生徒に対し、着実に指導の成果を挙げてきました。当然、各段階における教育指導には高い専門性と豊かな経験が教職員に求められています。こうした学校の基盤を支えてきたのが、全日本聾教育研究会であります。
 現在、国内のどの地域においても、障害のあるなしにかかわらず、ともに地域社会で心豊かに生活をおくるというノーマライゼーション理念は着実に浸透してきております。こういう状況の下にあって、聴覚に障害がある子どもたちの確かな発達と社会自立を目指した教育の実現を図るために、今後とも聾学校はその使命を厳しく自覚するとともに、しっかりと責任を果たしていかなければなりません。
 今年度の全国大会ならびにAPCD2006日本において「聴覚障害教育の専門性の継承・革新・共有」が大会テーマとして設定されております。私たちがおかれている現在の状況を的確に表現していると同時に、誠にふさわしい内容であると思います。全日聾研の伝統である「授業を重視し教育実践に力点をおいた取り組みを尊重する」ことを再確認しつつ、しっかりと受け継いでまいりましょう。
 終わりに、役員並びに事務局、そしてすべての会員の皆様方のご理解とご支援をいただき、本研究会の発展に尽力してまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。


会報のトップへ戻る