7.早期教育

千葉県立聾学校
剱持 智子

「自他共に大切にする豊かな人間性を育むために、乳幼児期における子どもと保護者との関係をどのように支援していけば良いか考える。」のテーマにそって、関係機関との連携や保護者支援について5校からの発表がありました。54名の参加者のうち20名近くが学校以外の諸機関からの参加者であり、活発な質疑の中で情報交換もでき、早期教育での関係機関との連携の必要性を再確認した分科会でもありました。

埼玉県立坂戸ろう学校からは、精密検査機関との連携として小児医療センターでの「難聴ベビー外来」へ参加しての実践や療育現場連絡会、学校公開での保健師さんとの連携が報告されました。助言者の南村先生からは、新生児聴覚スクリーニング(以下、新スクと略す)の事例を挙げながら、リファーからの介入、病院や保健所との連携について助言をいただきました。

筑波大学附属聾学校からは、新スクに関わって、一側性難聴児や新スクをパスした幼児らの従来には見られなかった相談ケースについて報告がありました。又リファー段階からの支援のあり方として、聴覚障害早期教育公開研修会開催の報告やリーフレットの紹介がされました。南村先生から公開講座も千葉県を網羅する活動にし、地域でどのようにしているか是非話し合ったら良いとの助言をいただきました。

大阪府立生野聾学校からは、一人一人の子どもに合わせた支援の実際という事で、生活支援と福祉について身体障害者手帳の問題も含め、また重複障害児の指導についての具体的な事例報告がなされました。南村先生からは、子どもの背景まで視野に入れて支援することの大切さが話されました。

山形県立山形聾学校からは、より豊かな親子関係を築くための支援が、おやつ作りの活動を通して報告されました。生活に根ざした具体的な親子のかかわり方の構築の仕方が、事前・事後でのワークシートやビデオの活用等、実践例の中で報告されました。母親同士の仲間作りへの支援では、教師からの話題の提供や、あるいはフリートークのこと、また幼稚部のお母さんとの交流などが話されました。「一番、親御さんが必要としているのは、自分と同じ目線で子どもの成長を共感してくれる仲間」との南村先生の言葉が、胸に沁みました。

東京都立大塚ろう学校からは、重複障害児への支援のあり方として、重複障害児への家庭訪問支援の内容や意義が具体的な事例で報告されました。保護者の声がそのまま聞こえてくる発表でした。専門プログラムを終了されたボランティアの方との連携は、興味深くその組織力に驚きました。

最後に、南村先生から早期支援の重要性や基本方針が話された中で、保護者支援を中心にして、乳幼児に相応しい生活や遊びを基盤に心身の調和のとれた乳幼児発達支援の必要性をお聞きし、早期支援に携わる者として責任の重さと同時に幸せをかみしめた充実した一日でした。