通級に関する意見交換会

大阪府立堺聾学校

坂口 俊子

第7次公立義務教育諸学校定数改善5ヵ年計画の最終年度となり、特別支援教育への移行のなかで開催することができた通級に関する意見交換会は、全国規模の担当者の参集ということで期待に膨らむ参加者を迎えた。開会時には聾学校通級担当者だけでなく、小・中学校の難聴学級やきこえの教室及びことばの教室の担当者などの参加を含め41名の満席状態となった。

初めに大阪三校を代表して、府立堺聾学校の加藤氏より聾学校における地域支援及び通級指導の現状に関する調査報告があった。これは、全国聾学校を対象にした結果102校というほぼ全数の回答による報告で、各聾学校における担当者の熱意が伝わってくるようであった。「地域支援および通級が今後に果たす役割」を中心にした報告に続いて生野聾学校の綿谷氏より、話題提供として大阪の養護学校12校に対しての地域支援に関する組織のアンケート結果報告と今回の調査との比較などが話された。お二人の報告を受けて、意見交換が行なわれた。アンケートに対する質疑応答後、通級指導教室の運営と指導のあり方で長期休業中の夏休みなどの利用の仕方や取り組みについて、各校より報告され通級指導の充実のため情報をお互いに交換した。

次に支援体制の中での通級指導教室のあり方と課題今後の方針に移り、通級の対象児について、軽度言語障害、LDやADHDの子を支援など各県の実情とともに論議された。また山梨県立ろう学校と和歌山県立和歌山ろう学校より指導の状況などの資料提供もあった。まだまだ論議は終了の雰囲気ではなかったが時間の都合で助言者の先生方のまとめへ移った。助言者の大阪府教育センターの須田先生より大阪における難聴学級や言語の通級、そして他の学級に在籍しているきこえの課題を持っている子ども達の状況と聾学校の通級担当の専門性の提供への期待が話された。

続いて国立特殊教育総合研究所の藤本先生は、聾学校の管内に、聴覚障害児が何人いるか漏れなく探すこと、漏れた状態でLDやADHDの子を支援していくと、本来救わなければいけない子に手を差し伸べられないと地域の聴覚障害の子どもを確実に捕らえるところから始めることを強調された。最後に大阪教育大学の井坂先生は、地域支援の中で聾学校の役割が大きくなっていく中、既に実績として上っているこの通級指導の位置づけ、そして通級指導がセンター化への大きな柱として発展していけたらと結ばれた。助言の先生方は短時間に的確なお話しを聞かせていただいたので参考になった。

時間が短かったためにいろいろ論議をしたり全国の通級指導教室の実情を交流したいと思って意見交換会に来られた先生方には不完全燃焼になったかもしれない。今後、通級に関する分科会を設定して長い時間の論議ができるようにしていって頂きたいと思う。