第38回全日本聾教育研究大会
三重大会を終えて


第38回全日本聾教育研究大会三重大会
  実行委員会委員長
松 本 傳 夫
    (三重県立聾学校長)


 第38回全日本聾教育研究大会三重大会は、平成16年10月19日から21日までの3日間、津市と鳥羽市においてのべ680名の参加を得て、皆様方の熱気あふれる発表・討議で大会を盛り上げていただき、次のように全日程を終えることができました。 
 19日、本大会の伝統である公開授業と指定授業は、本校の幼稚部・小学部・中学部・高等部で実施し、午後、これを受け部別に研究会を行いました。平行して、寄宿舎の公開・研究協議を催しました。本大会のテーマ『自ら学び、自ら考える力を育てよう』に沿った教育実践・研究協議会でしたが、参加されました皆様方のご意見と御批評をお待ちしています。
 幸運にも幼稚部と小学部は、『手話導入と日本語の読み書き能力の獲得との関係』について長年研究されている松下叔皇學館大学教授と坂本幸宮城教育大学教授からご指導とご助言をいただきました。これからも研究と教育実践の場を共有し、子供たちのコミュニケーション能力の獲得、日本語の獲得と向上に繋げてほしいと願っています。
 20日、13の分科会ごとに主題設定し、各地区、各校で取り組まれている教育実践を募りました。結果、106本(126名)の応募を受け、各分科会場で活発な意見交換が行われていました。
 21日、上農正剛先生による記念講演『演題:ろう教育の今日的課題』は、これからのろう教育に求められる5つの柱(@聞こえないことを否定されない教育A不安のないコミュニケーション環境B自分の学力を順当に伸ばせる学習環境C仲間と出会うことのできる世界D異文化に対する理解力が深められる経験)が示され聴衆を引きつけ合点させる内容でした。「子どもの2度と帰ってこない一度きりの大切な人生の時間を無駄にしない教育」の言葉で講演は結ばれましたが、上農先生の一言一言が腹に落ちました。
 ろう教育に関わる者として、目前の課題解決を中途半端に終わらせない取り組みを約して、謝辞とします。
 以上、本代会の報告を皆様方にできますことに感謝し、深甚のお礼を申し上げます。


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