7.英   語


福島県立聾学校

馬場 智江子

本分科会では、「基礎・基本の確実な定着と実践的な力をはぐくむ英語活動の在り方」をメインテーマに9つの研究発表とそれに基づく討議、情報交換が行われ、愛知県立旭野高等学校の伊藤好実先生から指導助言をいただいた。

基礎・基本の定着をめざした取り組みでは、(1)主体的な学習のための学習サイクル (2)英単語習得の効率化を図るフォニックス (3)発展学習につなげる語彙力アップ指導 (4)日本語力に基づいた英語学習、等に焦点を当てた実践が紹介された。

(1)では、山形校からノート作成を中心にした予習・授業・復習の具体的な学習サイクルについて、大宮校高等部からは、ガイダンス授業で意欲の喚起や学習の習慣化を図る取り組みが報告された。生徒個々に学習の見通しと学習の仕方をしっかり持たせることが変容への重要な鍵である。(2)では、ローマ字との発音の違いやスペリングと発音の関係の不理解が英語学習への苦手意識の一つとなっているが、それらへのアプローチとしてのフォニックスの有効性について報告された。大宮校中学部では、パターンを精選し、入門期から指導している。他校からも音韻指導を大切にしていることが出された。(3)では、大宮校岡崎校より、難易度選択可の単語テストにより語彙力アップ指導を行い、コミュニケーション活動や英検等での生徒の取り組みの変容が報告された。

(4)では、福岡高等校が読書力、日本語能力、英語力のテスト結果分析から、日本語力をもとに指導目標や計画を立てる試みを行っている。

実践的なコミュニケーション力をはぐくむ活動としては、酒田校横須賀校名古屋校から(1)ALTや外国人ボランティアの活用 (2)英語を用いた発表の場の設定 (3)アメリカ手話の導入 (4)外国人との文通 (5)電子メールの導入等が紹介された。ネイティブとの授業は生徒が満足感を味わうことができるが、地域によってはそのような指導が望めない所があることや楽しさが即、英語力に結びつくわけではない。アメリカ手話については、生徒の興味・関心を引き出すことにおいては有効であるが、扱いの難しさがある。電子メールについては、教師の介入の仕方やフィードバックの仕方、等が話題となった。

また、筑波技短からは、フィリピンの聾教育事情の紹介と英語学習における手話による情報保障についての問題提起があった。

最後に、伊藤先生からの助言を紹介したい。ノート指導を通して学習したことが形(財産)として残るような指導を。予習・授業・復習で何をやるのかを指導者がしっかり持つ。フォニックスを避けて通るべきではない、さらに発音記号についても、板書等で扱っていけば定着する。日本語の問題については、学校で何をやるべきかを明らかにすることが重要。準ずる教育は、小・中・高の研究会に出て行くことが必要。海外の教育事情も見ていくことが大切である。