第37回全日本聾教育研究大会
神奈川大会を終えて


第37回全日本聾教育研究大会
神奈川大会
実行委員会委員長 田村 順一
(神奈川県立平塚ろう学校長)

 平成15年10月7日から9日までの三日間にわたって平塚、横浜を会場に行われました、第37回全日本聾教育研究会神奈川大会は、延べ800名にわたる参加者の皆さんの熱心な討論により、盛況のうちに幕を閉じることができました。会場が分散いたしましたことや、天候の関係などでご不便をおかけしたこともあるかとは存じますが、大過なく本大会を終えることができましたのも、参加された皆様お一人お一人のご協力と、ご支援いただいた関係各機関、各位の心遣いによるものと、深く感謝いたしております。
 さて本大会の主題は「新しい時代の中で主体的に学び自分らしく生きる力を育てよう」といたしました。これは特別支援教育といった障害児をめぐる理念の大きな変化や、社会の急激な変化の中で、聴覚に障害のある子どもたちがよりよく自分らしく生きていくための基礎基本を、聾教育はどのようにして形成していくか、その新たな方向性を探る研究の旅だちでもあることを示唆しているものです。初日7日は平塚ろう学校において学校公開と指定授業等をご覧いただきました。引き続き平塚市民センターに移動願いまして開会式とアトラクション、聴導犬という新しい支援方策についてご覧いただくとともに、筑波技術短大のご協力によりまして、リアルタイム字幕挿入による情報保償の充実も図ることができました。その後、再度会場を移しまして助言者の先生方を交えた学部等別の分科会に移りましたが、各分科会とも熱心な討議が繰り広げられ、参加者の皆様の聾教育に寄せる思いの熱さに、設定された時間が瞬時に過ぎていくように思えました。翌8日は横浜に会場を移して各部門別の分科会協議となりましたが、会場が一つの場所では収まらず分散したために、複数の分科会をご覧になりたかった参加者にはご不便をおかけしたことを反省しております。各分科会では指定討論者制を取り入れ、指導講評ばかりではなく、討論の過程そのものにも関わっていただきました。措定討論者、司会の皆様もさぞ大変であったろうと思いますが、おかげをもちまして各部会とも非常に活発な意見交換ができたと聞いております。最終日は再び平塚に戻りまして、記念講演を開催いたしました。琵琶湖病院精神科医師としてご活躍の、藤田保先生より、聴覚障害者が安心して相談できる精神科外来の必要性、メンタルヘルスの大切さについて教えていただきました。ここに御講演いただいた藤田先生ならびに助言者、指定討論者をお引き受け下さいました皆様にあらためてお礼を申し上げます。
 本神奈川大会は、神奈川県内の4校が連携して準備を進めて参りました。設置者も異なる4校ですが、聴覚に障害のある子どもたちの教育における新しい旅立ちに当たる今回の研究大会に参画できましたことは、何よりの喜びでもあり、明日からの教育に必ずや還元できるであろう大きな収穫を得ることができました。ここにもう一度参加下さいました皆様に4校を代表して深く感謝し、大会の報告とお礼のことばとさせていただきます。


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