6.交 流 教 育


京都府立聾学校舞鶴分校

芦田 雅哉

「聴覚障害児にとって有意義な交流のあり方を見つめ直し、新しい時代の交流活動を考えよう」をテーマに、午前中に4校から研究発表をしていただき、午後からは参加者による研究協議を行いました。

筑波大学付属聾学校からは、総合的な時間における交流について報告がありました。例えば、お互いのコミュニケーションを深めるために「振り返りカード」を使って子ども達に自己評価をさせるなど、きめの細かい取組が大変参考になりました。

青森県立八戸聾学校からは、小学校だけでなく、併設の八戸盲学校や米軍基地ボランティアグループとの交流を通して、よりよい人間関係を培うための取組が報告されました。どうしても普通学級との交流が中心になりがちな中で、様々な相手や形での交流の大切さを改めて感じました。

山形聾学校からは、“開かれた学校づくり”をすすめるため、地域の方々も参加しての推進委員会の活動や地域との交流の様子がリアルに報告されました。

名古屋聾学校からは、長年取り組んでおられる交流の基本的な考え方やここ2年間の交流の内容等について報告されました。特に、ビデオで紹介された高等部機械科と愛知工業高校との授業交流の様子では、生徒同士の自然な関わりがとても印象的でした。

午後からは、「普通学校との交流活動を充実させるために大切なこと」「普通学校以外の交流から学ぶもの」「授業交流のための条件とは」の3つの柱で研究協議を行いました。研究協議全般を通じて、子ども達が楽しく、見通しと自信をもって取り組める内容を創造すること、ねらいや場面に応じた通訳の配置など、教師の適切な支援が必要であること、事前・事後の活動をさらに充実させること、特に授業交流をすすめる上では相手校との連携を十分にとることなど、交流をすすめていく上で大切にすることがお互いに確認できました。また、「障害の認識」のねらいを位置づけた交流や居住地校との交流、地域も巻き込んでの様々な取組の様子が交流できたことも、分科会の成果となりました。

杉山先生(指定討論者)のまとめにもあったように、子ども達の実態を踏まえ、将来の自立を見通して目的を明確にした上で、少し無理をしながらも、学校内や学校間、家庭との連携のもとに交流を積極的にすすめていくこと、聾学校が家庭や地域に交流の意義や成果、障害の理解について広げていくことの大切さを痛感した1日となりました。特別支援教育の柱とも言える交流教育や障害理解の取組を、今後も積極的にねばり強く取り組んでいきたいと思います。