4.自立活動−言語発音


香川県立聾学校

廣瀬 尚子

本分科会では、「主体的に生活できる力を育て、生きた言葉を身に付ける自立活動の在り方について考えよう。」というテーマで、9本の研究発表がありました。発表を、内容から3つのグループにまとめ、それぞれのグループ毎に「討議の柱」が設けられました。

1つめのグループは「言語指導にむけての実態把握と指導計画の作成について」「指導、実践に対する評価や把握について−その目的・観点・方法・必要性など−」について、2つめは、「わたり・難語句・助詞の指導等の言語指導について」「聴覚障害児への言語指導の方法について」について、最後に「発音指導について−実態把握、発音明瞭度の評価と明瞭度を評価する目的、実践への還元、指導法の開拓、工夫等−」についてでした。それぞれの柱に基づいた協議が行われたので、焦点がはっきりとしたものになりました。

協議や指定討論者の話の中で、心に残っていること、考えさせられたことは次の点です。

まず、教員が「ことばの発達を見る目」を持っておかなくてはならないということです。言語指導に向けての実態把握や、実際に毎日の生活の中でことばを豊かにし育てていくためには、やはり指導者の「言語感覚」が大切であることを再認識しました。また、単にことばの意味を教えるのではなく、その「ことばに隠された気持ち」にせまることの大切さと困難さも教えていただきました。

次に、今までと違った新たな視点を持つことも必要だと分かりました。言語指導に必要な指導技術を継承するために、ビデオを利用する取り組みが報告されました。ビデオを利用した授業分析はよく行われていますが、指導技術の継承という観点での利用は考えたことがありませんでした。最近は教員の異動が激しく、ベテランの先生の授業を見ながら聾学校としての専門的な指導技術を学ぶことが難しくなってきています。文章を読んだだけではよく分からないところも、ポイントを押さえた映像化により、分かりやすく学べると感じました。また、発音指導ではにおいては、発音明瞭度と運動能力との関連性を検討した報告がありました。発音指導の方法が広がり、伝統的な発音指導法と併せて、個に応じた有効な指導ができると感じました。

最後に、全国の先生方の取り組みの話や日々の取り組みの中から生まれた資料は、すぐに学校で生かせ、参考になるものでした。相談相手を見つけたり情報をやりとりする、ネットワークを作るという点でも、参加してよかったと思います。今後の実践に生かしていきたいと考えます。