2.早期教育−3歳児未満


福岡県立直方聾学校

大塚 博美

「新しい時代にあった、望ましい親子関係を支援する早期教育のあり方を考えよう」というテーマで7校からの報告がありました。名簿にない方の参加もあり40名近くとなって、会場は熱気に溢れていました。

北海道札幌聾学校からは、昨年の大会で発表した実践の最終報告を再構成した、「聴覚障害への配慮を効果的に届けるための4つの方法」の再構成についての発表がありました。旭川聾学校からは、2歳児の遊びを中心とした活動に焦点を当て、活動や親子支援の配慮事項をまとめた研究を踏まえて、初回からの親子支援を効果的に行うための「1歳児の活動計画」についての発表がありました。北海道2校のパワーある実践の背景には、福祉・医療・教育・行政が連携して始められた「障害者教育福祉事業」による定数・予算措置を含む条件整備の充実があると感じました。

山形県立酒田聾学校からは「望ましい保護者援助を目指して」として、集団指導や保護者学習会、家庭訪問、お便りなどの取り組みと、発達段階に応じた活動を工夫し保護者の主体的な働きかけがなされるよう援助を行った実践の発表がありました。兵庫県立こばと聾学校からは「親子で絵本を楽しむために(その3)」として、読み聞かせから始まる絵本への興味・関心の変化を1〜10の時期に分け、各時期の特徴について考察した発表がありました。保護者の願い・思いに寄り添い、きめ細やかな支援を行うことの大切さ、日々の記録をもとにした取り組みから生まれる、積み重ねられた実践の強さを感じました。

筑波大学付属聾学校からは「乳幼児教育相談における個別の家族支援プログラム」として、障害が診断された初期の段階での主たる養育者の不安をフォローするための取り組みの発表、日本聾話学校からは「両親援助への取り組み」として、親子がともに育つための10項目の留意点の発表、京都府立聾学校からは「2歳児教育相談の指導−個に応じた保護者支援について」として、福祉センターとの連携及び個別指導での支援の実際についての発表がありました。教師が伴奏者として共に歩いていくためにはどうあるべきか考えさせられました。

研究協議では、新生児スクリーニング後の初回相談の重要性があげられ、産婦人科での対応が不安を呼んでいる、聾学校からの積極的な働きかけが必要ではないか等各県の現状、医療現場からの報告等もありました。

最新の情報とすばらしい実践を踏まえて、これからの早期教育の充実に取り組んでいきたいと思います。