19.健 康 教 育


大阪府立生野高等聾学校

岩崎 久美子

生命の尊さを自覚し、円滑な人間関係を築き、自ら心身を鍛える態度を育てる指導につい手をテーマにし、帯広聾学校小学部における体力づくりの実践と北海道高等聾学校での健康教育−外傷傾向、新体力テスト・食生活からみる問題点と課題−の2本柱に筑波技術短期大、及川先生から健常児と難聴児(各4〜6歳)における体力の違いについての発表で展開された。現在、高等部、専攻科の生徒たちと保健体育、部活動を行う中で、幼少期における基礎体力作り経験や体験の大切さ、その年齢にしてお仮名蹴ればならない身体活動が将来の体力また危険回避における判断力の養成にもつながると思われる。これらを目指すために帯広聾小学部は平成11年から平成13年の3年間、体力作りに取り組まれた。子供達が興味を持ち、楽しく取り組めるように剣道やエアロビクス、ダンスなどで意欲を高めつつ、運動の苦手な子供、走るのが嫌いな子供にも「北海道一周マラソン」など目標を持たせ行われた。運動能力の中で特に劣っていた持久力も高まりつつあるという報告結果であった。また幼少期は発語指導や言語獲得に1日の大半の時間を費やし、この時期に行うべき「遊ぶ時間」が減少していることが大きな問題である。このことは外で活動する時間の減少、しいては自主的な活動や遊びの中で修得する社会の秩序やルール、友達とのコミュニケーション不足につながると考えられる。これは大きな課題で残された。

次に思春期の生徒達の学校生活における食生活の実体と体力、傷病関係をテーマに報告された北海道高等聾学校だが、体育科の授業等と提携しながら指導されている。体育や部活動が盛んなことと増幅し、通院を要する傷病等の発生数が増加、同生徒が繰り返し同じ部位を負傷するという結果や女生徒が思いもよらない場面で負傷する事、それに関連するように「朝食を摂らない」事への因果関係を示唆されていた。特に寄宿舎生に対して朝食の指導はされていないという点では、学校生活の一貫であるのにもかかわらず指導されていない事に疑問が残った。

最後に、座長である筑波技術短期大学の及川先生から、聴覚障害幼児と健聴幼児の運動能力を調査され、家庭環境や遊びについての側面からも話をしていただいた。やはりここでも「遊び」についてや保護者等の考え方が大変強く子供達の成長(育ち)に関わる事を指摘されておられた。

私も、高等部、専攻科の体育、部活動の指導の中で、負傷の多さ、精神面の弱さ、自分の体に対する考え方など、様々におこる彼への課題が今大会に参加させていただいた結果、今までぼやけていたような事柄が、よりくっきりと姿を表したように思われる。この大会、分科会に参加させて頂き本当にありがとうございました。