14.進 路 指 導


静岡県立沼津聾学校

高橋 潤子

「生徒が自分の生き方を主体的に選択し、自己実現をはかることのできる能力と意欲を育てる進路指導のあり方について考える。」のテーマのもと2件の発表とそれに基づく討議が行われました。

北海道高等聾学校の小松先生の発表では、生徒一人ひとりに対してきめ細やかな本科3年間の指導の流れ、卒業後の生徒の動向、進路開拓、追指導など現在の高等部本科における進路指導の状況・課題など具体的に発表されました。また、配布された進路の手引きは大変素晴らしいものでした。就業体験の報告では、製造業だけでなく将来の進路選択を視野に入れた実習を全員が実施していること、社会の変化に迅速に対応できている柔軟さを感じました。質疑応答ではそれぞれの地域の状況にもよりますが同年代の生徒の進路、厳しい雇用状況を反映した内容でした。参加者が自校の状況と比較したり重ね合わせて考えたりしやすい内容で積極的な意見交換のある分科会の始まりとなりました。

室蘭聾学校の古田先生の発表では中学生の職場実習が発表されました。生徒実態や生活環境、課題が明確にされた上での実施が行われている様子が報告されました。その後、各学校の発表が行われました。

午後の分科会では@障害の理解認識、学力、基本的な生活の力について建設的な方法を探る。A社会が変化し、進学者が増加している。その指導方法を入試制度も含め検討していく。の2本に絞って討議が行われた。@では基礎学力の実態把握の必要性、本当の学力のとらえ方について討論があった。又、文章を書く力の重要性、自分の力で自分を表現できる・常識やマナー、問題を解決する力を身につけることの必要性が説かれた。そして、職場開拓の様子、筑波技短の就職のPR方法など日頃聞くことのない情報を聞くことも出来た。Aでは進学について生徒がやりたいこと興味を持っていることと、できることのギャップなど見極めを客観的に指導していくこと。自分の学力はどの位か考えさせて見つめさせていく。又、進学先でもこれはできる、これはできない、このように補助してもらうとできるなど自分で表現できる力が必要であること。又、センター試験の実態・要望など意見交換がされました。そして、大学側のサポート状況や入学に対しての心得など情報交換が出来ました。大学側では入学する際、生徒が目的意識・意欲を持っている事はもちろんのこと、自分の適正が文系理系を見極めて進路選択をすること。やはり文系は文系の育ち理系は理系の育ちがあること。根本先生より障害者教育は人間教育であり生徒の可能性を信じる教育であり進路指導も同様であると教えていただきました。基本的な部分での話し合いであったと思います。

多くの先生方の話を聞いて新鮮な視点で進路を考えること、狭い視野で見ていた事がほんの少し広く見えることができるきっかけになった様な気がします。今回学んだことを今後の進路指導に生かせるようにしていきたいと思います。そして、学校や個々の地域の中で伝えていきたいと思います。多くの先生方の貴重な意見を聞くことができ充実した1日でした。