7.芸術・表現教育


神奈川県立平塚ろう学校

徳田 宗千

美術が2件、音楽が1件、参加者14名というこじんまりとした分科会であった。石川座長の明快且つ穏やかな司会と参加者全員が発言の機会を与えられるという和やかな雰囲気で進められた。

豊橋聾学校林先生の発表は美術科学外展示による作品交流への取り組みだった。

注目したのは制作表を活用した実践だった。個々の生徒が制作を始めるに当たって、課題を理解し、自分のテーマを考え、制作方法を知る、アイデアを出すという目的で記入する表である。これが生徒同士や生徒と教師のコミュニケーションの場になったり、相談やアイデア交換の場になったりするというものだった。

群馬聾山口先生の発表は盲・聾・養護学校文化祭作品展から国民文化祭ハートフルアート展への7年間にわたる実践のまとめであった。

群馬県内の盲・聾・養護学校児童・生徒の作品に著名な文化人の童話や詩やエッセイが合わさるという「いのちのえほん」は見応えのあるものであった。

とりわけ、重複障害児の美術指導では、ただただ寄り添うという姿勢を一貫して通しているという山口氏の言葉には色々考えさせられることが多かった。

川崎聾半谷先生の発表は、氏の教育実践を集大成したものであるように拙者は受け止めた。聾教育を引き継ぐ後輩には実に示唆に富んだ内容の濃い発表であったと思う。

時間の感覚とリズム感に関する氏の発表には拙者も同感するものである。

メトロノームやアイトーン、スピーチトレーナー、ミュウジコム、ピアノプレーヤーといった機器を充分に活用された実践の中で、子ども達が豊かな歌唱表現へと変容していく様子が発表された。

さて、来年は神奈川大会であるが、音楽や美術の分科会が設置されることはなかなか少ない。ましてや一校に1〜2名という教員配置である音楽や美術は、こういった全国組織や地区組織の研究会で是非共分科会が設置されることが望まれる。一方で様々な実践発表と大勢の参加も望まれるものである。 色々勉強になりました。感謝。