11.算 数 ・ 数 学

島根県立浜田ろう学校 山根 育子

 本分科会では、「児童生徒の実態に即し、学習意欲を高め、数理的な見方や考え方を進んで活用する態度を育てる指導内容・方法について考えよう」というテーマを基に6本の研究発表がありました。それぞれの発表から、指定討論者の四日市先生に討議の柱を整理していただきつつ、各校の実状を基にした意見交換が行われました。
 富山県立富山ろう学校からは、学ぶ意欲を育て、学習内容を生活に結びつけることを目指した実践研究が報告されました。日常生活に密着した様々な題材をとりあげ、ゲーム感覚で楽しみながら学習することや、学級・学年を超えたグループ編制をするなど、学習環境を工夫されたすばらしい実践でした。 福岡県立小倉聾学校からは文章題を理解する力を高める指導法の研究が報告されました。文章題を理解するまでの過程を説明してくださったあと、各過程におけるやり取りの工夫や、やり取りに活用する教材・教具の工夫を紹介してくださいました。文章題に関しては、研究協議の中で、1つの問題にじっくりと取り組み、考えることに重きを置く。覚え込みではなく、多様な考え方ができることが生きる力につながるといった意見から学ぶことができました。 滋賀県立聾話学校からは九九の習得について言葉のイメージを利用するという画期的な指導法を紹介していただきました。この発表をうけて、「きこえない子どもが九九をどう覚えているか」という調査の紹介や、本分科会に参加されたろうの先生からのお話をお聞きすることができました。 筑波技術短期大学聴覚部からは自作の動画教材を利用による数学的思考力育成について発表がありました。教材についての情報交換のなかで、プレゼンテーション形式の授業やインターネットからの無料ソフトの利用など、視覚的な援助を与える教材についてお聞きすることができました。 上越教育大学からは、類推能力の育成を図る教材として、塁型多角形の作図を通しての授業実践が報告されました。類推する、推論する力を育成できる教科として、数学の魅力を再確認することができました。 埼玉県立大宮聾学校からは、どこまで個に応じられるかという問題提起をしていただき、教育内容の厳選について意見交換されました。その中で、どの子にも厳選が必要であるということを学びました。
 最後に、重複学級の子どもについて実践上の問題点や、工夫している点、大切にしてい
る点などを出し合いました。おわりに、本分科会は人数こそ少なかったのですが、活発な意見交換や情報交換ができたと思います。先生方のお話1つひとつが興味深く、自分自身にとって大変学ぶことの多い充実した1日でした。今後の実践に生かしたいと思います。ありがとうございました。