3.早期教育−3歳児

新潟県立新潟聾学校 五十嵐 きよ子

 前日の風もおさまり、秋の穏やかな日差しを浴びながら分科会会場につきました。今年度は「乳幼児の内的な発達を踏まえた大人のかかわり方を再認識し、より豊かな成長を促すための親や指導者のあり方について考えよう。」という主題のもと5人の方から発表がありました。
 また、今回は座長制という形式で協議会が進められました。座長は聴覚障害者福祉協会事務局長の松木澄憲先生でした。先生は聾教育の歴史そのものであり現在の聾教育についても国内外の情報を所々で披露してくださり、ゆったりした雰囲気で討議がなされました。
 発表にあっては、それぞれの学校の様子や研究の実際がよく分かるOHPやVTRが準備されており理解が深められたと思います。両親支援についての発表が2本ありました。教育相談では定期相談に通い始める時期が特定できないので、保護者が必要としているときに必要としている知識を提供できることが一番よいとは思いますが限られた指導の時間ではなかなか難しい状態です。両親支援のプログラムなどチェックしながら支援していくことも必要なことだと思いました。
 次には保護者の幼児に対する接しかたの分析と幼児の伝達手段に関する研究発表がありました。幼児を見る目の大切さ、幼児に対する接し方の研修は教師にも基本的に大切なものであり、細かい分析は本当に参考になりました。
 最後は乳幼児から手話を取り入れての実践が発表されました。幼児と通じ合うためにいろいろな方法手段がありますが、どれを使っても子供と通じ合おうとする基本的な姿勢は大切なことだと改めて感じました。
テーマとは直接関係がないことですが、聾学校のセンター的な役割が言われる中で、教育相談の役割の1つとして定期乳幼児相談をするほかに、インテグレートした子供たちの指導やその他さまざまな相談に応じている学校の実情も話されました。また、関係機関とのかかわりの中で医療関係との連携の仕方も話題に上りました。いろいろ聞きながら教育相談の体制も様々でこれから変化していくのだろうと思いました。
 たくさんの情報や研究発表をお聞きし、頭も胸もいっぱいになりましたが、最後に分科会のまとめとして松木先生から「障害児を育てるのではなく人間を育てる」という原点にもどること「この現代の社会に対応できる子供を育てるためになすべきことを考えていかなければならない」と言われたことをこれからも大切にしていきたいと思いました。