1 全日本聾教育研究会会長挨拶

 

全日本聾教育研究会会長

(静岡県立静岡聴覚特別支援学校)

玉木 健治

 

 

 

このたび,前会長の四日市章先生の後を受けて会長としての仕事をさせていただくことになりました。その職責の重さに身の引き締まる思いです。微力ではありますが本研究会の更なる発展のために全力を傾注する覚悟ですので,会員の皆様方の一層の御理解と御支援をお願い申し上げます。

さて,聴覚障害5月号に,全国研究大会について萩原浅五郎先生の書かれた文が掲載されていました。これの書かれた時代の聾教育や全国的研究組織がどのような状況に置かれていたのかについて,私自身十分に理解しているわけではありませんが,文面からは萩原先生の聾教育にかける熱い思いとともに,この教育に携わった多くの先輩諸氏の激しい議論や各地区の教育実践の蓄積を経て,今日の全国的な研究組織があることを想像することができました。

その時から40年余が経過した現在は,特別支援教育という括りの中で,聾教育を担当する学校の校名は現在16あるとの話も聞きますし,校名だけではなく他障害の特別支援学校との再編整備も進められています。

このような状況の下で,聾教育の専門性の維持・発展・継承のための研修推進ということを考える時,聾学校単独で,あるいは総合の特別支援学校として,この教育の専門性を高めるための研修を推進していくことが困難になる場合も考えられます。これまで研究活動を推進してきた各地区聾教育研究会と全日本聾教育研究会には,聾教育に携わる教職員の実践的な研究成果を共有し,共に専門性を高めるために,今後より一層その役割を果たして行くことが求められていると思います。

昨年度末に四日市前会長の手によって,本研究会がどのような役割を期待されているのか,また大会運営に当たってどのような課題を有しているのかを知るための一環として,全日聾研全国大会に関する調査が行われました。御多忙の時期にも関わらず多くの校長先生方から回答をいただくことができました。その結果として,全日聾研大会の意義について,「全国の聾学校の教育実践や,この教育上の課題やコミュニケーションの課題等について知ることができ,自校の教育活動を検証する機会となっている。」との御意見を多くいただきました。課題についても,発表内容の向上,教員派遣費用の負担,大会運営のスリム化,主管校・主管地区の負担軽減等々,多くの提言をいただくことができました。これらの課題については,各地区聾教育研究会と連携・協力し,本研究会に参加する皆様方の御意見をお聞きしながら改善に取り組んで行くつもりです。

本年度も全日聾研会員の皆様方にとって,授業改善やそのための研修に活かせる教育実践や研究活動を推進して行きたいと考えておりますので,どうかよろしくお願いします。


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