2019年     保健便り     6月号



誤嚥性肺炎を予防

●誤嚥性肺炎とは

 唾液や飲食物、逆流した胃の内容物などが誤って気管に入ってしまうことを誤嚥といい、誤嚥した唾液や飲食物に含まれる細菌が気管に一緒に入るために起こる肺炎を誤嚥性肺炎といいます。

起きているときに誤嚥すればむせて気付きますが、眠っている間に気付かず唾液を少しずつ誤嚥している場合もあります。高齢者や嚥下障害を合併しやすい脳血管障害やパーキンソン病の方などは、わずかな誤嚥が命を脅かす重篤な肺炎につながることもあり注意が必要です。

 

●誤嚥性肺炎の予防には

1、口腔を清潔に保つ

 歯磨きなどの口腔ケアをしっかり行い、口の中の細菌を繁殖させないことや肺へ入れないことが大切です。口腔ケアが適切に行われると、仮に誤嚥しても肺炎を発症する可能性は少なくなります。歯磨きは磨きにくい奥歯の裏側から磨き始め、歯の裏側・かみ合わせ面・前側を上下に分けて順に磨くと磨き残しが少なくなります。毎食後の歯磨きに加え、食前に水やお茶で歯磨きをすることで口腔内の細菌が減るとともに、唾液の分泌も促し誤嚥を予防します。

年に23回は歯科を受診し、歯磨き指導や口腔内のチェックをしてもらいましょう。

 

2、食前に嚥下体操

 食前に嚥下体操を行うと唾液の分泌が良くなり、飲み込みやすくなるので誤嚥防止につながります。首を前後・左右に動かしたり、回したり、肩もぐるぐると回しましょう。口を大きく開けたり、つぼめたり、舌は前後・上下・左右に3回程度動かしましょう。パタカラ体操やつばを飲むこともお勧めです。

 

3、食事は正しい姿勢で

 椅子に座って食事をする際は、深く腰掛けて、かかとが床に着くなど正しい食事姿勢が保てるように椅子の高さを調節したり、クッションを利用しましょう。飲み込む際に顔が上向きでは飲み込みにくく誤嚥の危険性が高くなるため、顎を軽く引きましょう。

 

4、胃液の逆流を防ぐ

ゲップや胸やけがある場合は胃の内容物の逆流の可能性があります。逆流物を誤嚥することもあり、注意が必要です。食後2時間程は座って身体を起こすことで逆流を予防できます。また、誤嚥に備えて吸引器を常備するとともに、痰が多い場合は食事前に吸引しましょう。

 

5、食事内容の工夫

むせなどの嚥下障害を疑う症状がある場合は、専門医を受診し、嚥下機能を確認してもらい、安全に食べられる適切な食事内容を指導してもらいましょう。



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