瑞気集門
北海道  渡辺 ナカ  85歳  肢体不自由

平成22年10月2日

【作品PR】
(作品の意味)めでたい気配のこと

【寸評】
高齢とは思えない若くて艶めいた線が魅力です。長年の習練の積み重ねが余分な力の入らない自由な運筆につながり、作品に伸びやかさを与えています。
毛筆 芭蕉俳句
北海道  八木 文子  85歳

平成22年9月28日

【作品PR】
昔、NHKの通信教育で書道、かな文字と硬筆を習っていました。その頃を思い出して書いてみました。

【寸評】
直筆で穂先の弾力を十分に発揮させた作品で線の艶やかさと伸びやかさは、高齢者とは思えません。息の長い流れる線に魅力を感じます。
「ゲラゲーラ」
東京都  松坂 衣里子  38歳  肢体不自由

平成22年9月25日

【作品PR】
ゲラゲラ笑うの大好き! 落ち込みそうな時もこれを見ればみんなが明るく笑顔になれるように、心を込めて書きました。

【寸評】
大きく腕を振って闊歩する姿を想像させ字形の表現で明るい表情が楽しい作。日常的に楽しさを見つけて歩む姿が窺える楽しい作です。
仲のよい男女の恋
新潟県  高橋 千寿  20歳  肢体不自由

平成22年8月20日

【作品PR】
仲の良い夫婦をテーマに世の中の夫婦を思ってかきました。

【寸評】
寓意のある文章を料紙に何の衒いも無く表現し明るく楽しい作品。細かな用筆に拘らず自然な運筆が文意に添って情感を盛り上げています。
感動
香川県  阿部 千里  31歳  肢体不自由

平成22年9月25日

【作品PR】
私の人生のテーマ「いのち」と「感動」。これからもたくさんの感動を感じながら、人生を大切に生きていきたい。という想いを込めて。

【寸評】
中国北魏時代の楷書を思わせる力強い生命力を感じさせる作品です。力強く、緊張に満ちた線は大きな筆の働きによって生まれています。
さわやか
福岡県  坂田 孝子

平成22年10月5日

【作品PR】
何べんも練習しました。

【寸評】
余分な力の抜けた自由な筆の働きがさわやかで清々しい作品になりました。温かなすっきりとした線が大変魅力的です。
のんびりのんびり
宮崎県  川西 涼子  17歳  知的障害

平成22年9月30日

【作品PR】
穏やかであたたかい気持ちで書きました、自分の持ち味である筆使いが十分に出せた作品です。

【寸評】
自然に内面より表出した言葉には力があります。毛筆の特性を利かした表現は格別なものがあります文意と表現方法が良く合致しています。
一本道
鹿児島県  西元 美保  54歳  肢体不自由

平成22年9月27日

【作品PR】
ゆるぎない信念、自分で決めた一本の道を堂々と歩いていきたいという思いで丁寧に書いた。

【寸評】
力強い線です。強い意志が窺えます。道はまっすぐ平坦と思われます。人生の苦楽をともに歩んでいく姿を想像させる精神力が見事です。
林道
さいたま市  松嶋 英雄  86歳  視覚障害

平成22年9月28日

【作品PR】
「林道」という言葉(神聖で静かな場所)が好きで書きました。

【寸評】
障害がありながら波法などの章法に見事なものがあります。力強く書き上げた力量は特筆すべきです。深閑とした山峡が想像できる表現です。
ことの山
横浜市  入澤 琴乃  9歳

平成22年9月12日
山の字がとくいだから

【作品PR】
しっかりとした山で障害に負けない健康的な線で構成されています。起筆が力強いために作品に適度な緊張感があり、よくまとめています。

静岡市  望月 麻衣  8歳  内部障害

平成22年8月20日

【作品PR】

【寸評】
楽しい山です。象形文字を思わせる表現で富士山を中心とした連山を想像したのでしょう。線の厚みで山のイメージを膨らませています。
「すべては光る」
静岡市  矢嶋 祥夫  57歳

平成22年10月8日

【作品PR】
くじけそうになった時、僕のバイブル坂村真民さんの詩、全集より勇気づけられそして一番助けられた一編を実用的な行書で、用具はソフトタッチのペンを使用、構図としては散らしを取り入れ工夫しました。がしかし草書に近い行書が思うように走らず苦労しました。書体(字の出来不出来)よりも詩一編の方を強調したかったため、ご応募させていただきました。

【寸評】
行書のリズムが自然で柔らかなタッチで詩情を豊かに表現しています。詩と対峙する自分の心情を大切にしている事に共感を覚えました。
至誠


平成22年9月6日

浜松市  上島 孝之  36歳  肢体不自由

【作品PR】
四肢まひのため、筆がもてず自助具に筆をとりつけて書いたものです。

【寸評】
障害に負けずに表現された文字には雄大な宇宙を感じさせるものがあります。北魏の鄭道昭を想わせる表現で障害を感じさせない所が見事です。

大阪市  中田 新一  55歳  肢体不自由

【作品PR】
障害者作業センターの皆さんと書きました。社会が明るくなりますように蒙書で「明」です。

【寸評】
扇面に揮毫された文字の生々とした表情は清々しい風趣を感じさせます。何の衒いもなく表現する事の楽しさが作品に命を吹き込んでいます。
鄭義下碑 往紀
広島市  高塚 一真  15歳  聴覚障害

平成22年6月

【作品PR】

【寸評】
鄭道昭のゆったりとした動きを大きく宇宙を抱え込むような用筆による表現で気宇の雄大さを感じさせます。原帖の精神面をよく表している作です。