こまくさ 第12号 (平成14年 8月)

秋の訪れを待ちながら ―思いのままに―
長谷川 重子
 酷暑の中、「こまくさ」のみなさまお変わりありませんか
「山で鍛えた心意気」で猛暑などものともせずに頑張っておいでのことでしょう。
「今年の夏は特別暑いね」と言うと、「お母さんは毎年そういってるよ」といっ
ていた息子達も、「うん、今年はとくべつじゃあ」と同意しました。なんだか年

暑くなっていくような気がします。
    木も草も そよりともせぬ 暑さかな
 避暑地として有名な軽井沢の近くに住んでいる友だちが「室内でも30度以上
あって、クーラーを買うことにした」というメールが届きました。
 7月の例会は残念ながら休んでしまいました。締切りにおわれている資料があ
って、寝不足が続いていたこと、去年の7月の宝珠山のあの暑さの中の行軍のこ
となどを思い出して、欠席してしまいました。1日中ワープロを打っていました
が、「いまごろ、こまくさのみんなはお弁当かなあ、そうめんを食べているのか
なあ」などと思いながら原稿を書いていました。あくる日、難波友子さんから、
「とても涼しかったよ、気持ちよかったんだから」と聞いた時には、「ああ、ワ
ープロなんかほおりだして森林公園にいけばよかった」と後悔しました。
     よく来たと 山頂の風 ほほを撫で
 この句は去年7月、宝珠山で、海を見ながら涼風にあたった時の 心地良さと
達成感を書いたものです。
 人生の中で私達は いろいろな場面で達成感や挫折感を味わいます。達成感を
味わいたさに、いろいろなことに挑戦してきました。でも、山頂に立った時の喜
びはなににもかえがたいものですね。この喜びを私達障害者に味わわせてくださ
るサポーターのみなさまがたに心から感謝しています。
 9月の和気美しい森にはぜひ、泊りがけで参加させていただこうと今から楽し
みにしています。
 編集の方からは、川柳を書いてくれるようにとのご依頼でしたが、近況報告に
なってしまいました。川柳は、またの機会にいたします。
 このこまくさ会報がみなさまのもとに届く頃は暑さも峠を越えて、空には秋を
思わせる雲が浮かんでいるかもしれません。
秋の訪れが待たれます。  
山とわたし
Kazu
毎月第3日曜日、わたしは「こまくさハイキングクラブ」のメンバーと山へ行
くのを楽しみにしています。(初回から今日の佐伯自然保護センターまでに12
回参加していると思います)おしゃべりしたり、草花にふれたり、お弁当を食べ
たり、とてもストレス解消になります。多くの方々の綿密な準備のおかげで成り
立っている事に感謝しています。隔月に頂く冊子“こまくさ”は、内容ぎっしり
でとても読むのが楽しみですし、ホームページも誰にでも紹介できる位 良くで
きていて素晴らしいと思います。写真も今までに随分増えました。そしてそれら
の事が、なんと言っても私の仕事先での話題提供にとてもありがたいです。(ホ
ームヘルパーをしています)
 皆さんと同じように私もすごく山が好きで、時間を作っては近くの山へ行って
います。例えば県北蒜山、大山その周辺、四国では剣山、石鎚山 etc
本当に誰でも良く知っている山ばかりです。私はその山で出会った植物にすごく
感動してしまいます。最近(6月9日)行った那岐山の登山道に“またたび”が
沢山ありました。近くで見るまたたびにすごく興奮してしまいました。高速道路
から見ると谷間のとても人の行けそうもないような所に良く見かけますが(葉が
今の時期、白くなりツルで上に登っているのでよく分かる)那岐山では登山道の
すぐ脇にありました。私はその時もすごく感動して枯れた枝を拾い愛猫のおみや
げに持ち帰りました。そして“チビクロ”に見せたら枝にスリスリ、ゴロゴロ、
猫にまたたびは本当でした。
 山って、しんどいけど楽しいですよね。頂上では思い思いにラーメンを作った
り、コーヒーを沸かしたり念入りにお料理したり。そんな光景を見ているのもお
もしろくて、下りたらまた次の山を考えている私なのです。
「自然保護センター」から帰って、思ったこと
メールでの交流    
その一『初参加の内田さんと川島とのメール』
内田様
今日岡山駅からご一緒させていただいた川島です。
無事に帰られましたか。岡山駅でお別れの挨拶ができなくてごめんなさい。今日
は特に、2ヶ所に分かれたので、晴眼者が岡山駅で少なくなりました。
参加するごとに いろんな新しい出来事があって、失敗しながら、助け合って
乗り切っていっています。その度に人間関係の大切さに気づかされます。
 長い目でお付き合いください。きっとジワッと味が出てくると思います。その
時,内田さんの感性と合えばいいなあと思います。どうぞよろしくお願いします。
 さて、お約束の久山さんのメールアドレスをお知らせします。(略)
ではまた来月お会いできるのを楽しみにしています。
6月16日 PM7:19   川島
川島様
 今日は楽しい1日となりました。久しぶりに自然の中で1日を過しリフレッシ
ュになり、多くの人たちのさりげない中の温かさを頂きありがとうございました。
 私の方こそお礼を申し上げられずに失礼をしました。その後順調に津山に着い
て、一度とりやめるつもりだった、同級生の集りについでに参加して、今10時
前に帰ってメールを見たところです。お疲れのところを、早速に御連絡を頂き恐
縮です。今日は本当にありがとうございました。
 名前はよく聞いていた「自然保護センター」に行くことができて、ていねいな
説明をお聞きしながらの散策は十分に周囲の自然を感じることができました。
特に私は湿原散策では、思いがけない体験ができました。県内に貴重な自然環境
があること、それより失われて行く自然を積極的によみがえらせる努力が、地道
に進められて結果を出しつつあることに感心し、今後この環境が永く維持されて
行くことを祈りたい気持です。
 サポーターの方にはさりげなく、しっかり支えて頂き、予分な負担感を持たず
に支援を受けられて、私は本当に楽しいハイキングでした。
 天気も、暑さはきつかったのですが、梅雨の時期としては恵まれた好天気で、
初めて参加させて頂いた私はうれしい好発進となりました。
 これからも、ぜひ参加させて頂きたいと思います。
 今日のお礼を改めて申し上げ、今後共どうぞよろしくお願いします。
  6月16日 PM10:30 内田
        
その二『岡崎起恵子さんと久山さんとのメール』
久山様
 体調の悪い中にも関わらず、例会に参加してくださってありがとうございまし

た。かぜが早く治るといいけど…。あまり無理をなさらないでくださいね。
 わたしは家に帰ってから、あの「ササユリ」のことを思い出して、またしても
自分に負けてしまっていたことに気づき、情けなくて情けなくてたまりませんで

した。なぜあの時 わたしも久山さんがそうしたように、あそこへ登っていって
あのササユリに会おうとしなかったのか!?
とてもきれいな紅色だったでしょう ?そうしてとても良い香りだったんでし
ょう?あのササユリはわたしに「おいで」と言ってくれていたはずなのに!そう
でしょう?あそこで散らずにわたしたちを待っていてくれたということは、やっ
ぱりとてもすてきな出会いだったんだと思います!でも、もしわたしが「あそこ
までいく」と言ったら、たぶんみんなが(もちろん久山さんも含めてだけど)、
「危
ないからだめ」と言ったでしょう。わたしはそれが恐かったんです!
でも、久山さんはあのササユリのそばまで行かれましたよね!?わたしだって、
行こうと思えばいけたと思います。絶対に無理なんていうことはなかったはずな
んです!目が見えなくたって、手探り足探りで確認しながら登れば、かなりの場
所でもそんなに危険なことはないんです。目の見える人たちが考えているほどで
はないんです。それなのにわたしは、よけいな行動をしてみんなに心配をかけて
はいけないと思ってしまっていたんです。そしてササユリのそばに登っていった
久山さんに、「dangerousよ!」なんて言ってふざけていたんです。
それって結局みんなのごきげんとりをしているのと同じですよね。そうやって
わたしは目の前のとても貴重な「チャンス」を逃してしまったのです!
 思い立った時、ひとりでどこへでも行けるわけでもなし、これから先、またど

こかであのササユリに会うことができるのだろうかと考えると、本当に悔しくて

悔しくて泣いてしまうほどでした!たとえば誰かがササユリをつんでもってき
てくれても、それはもう大地に根を下ろして立っているササユリではないのです
ものね。
 私自身、規制の概念にあまりにもとらわれすぎているのだと思います。もっと
素直になって、心を解き放ってやりたいと反省することしきりの例会でした。
 PS:広辞苑で何気なくササユリを引いたら、「サユリ」とも書いてあったの

で「ビックリマシタ」!
6月17日 AM8:49 ☆さゆり☆ 呼と岡崎 起恵子
岡崎起恵子様
メールを頂いてからいろいろと考えました。こまくさに入ってから、先月以外
は必ず例会には参加していました。でもただ単に一緒に山に行ってるだけかなっ
と思ったり。 実際にこまくさに参加してからは毎月の例会が楽しみで楽しみで。

早く次ぎの例会がこないかなと思ってました。
でも他の人に、こまくさの話しをする時は視覚障害の方をサポートしながら
山に登るんだよって。
サポートって意味を調べたら、支持すること。支援すること。また、元気づけ
ること。
支持は、ささえること。持ちささえること。また、そのもの。 ささえつづけ
ること。 保持。 主義、主張、政策などに賛同して、そのあと押しをすること。
支援は、他人の活動を容易にするために力を貸し、助けること。
調べてみて気づいたが、サポート出来てないなと。
これからは遠慮せず言って下さい。 僕の出来る範囲でサポートします。
6月19日  PM8:38 久山

サポートについて、人間関係について、何か大切なものが見えそうな気がして‥
 私信ですが、無理を言って掲載させていただきました。
 色んな思いをぶつけながら、「こまくさ」の絆も少しずつ少しずつ深くなって
いくので
しょうか。     (編集係りのうちの1人、川島記)
小さな行為
久永 興紀
 人の何気ない言葉や行為には、意に反して 人を傷つけ、突き放すこともある
が、逆に短い言葉やさりげない行為の中に、人の心を動かし感動を呼びおこして
くれる事があります。
 昨年10月空木岳山行時に、まさにその体験をしました。空木岳登頂へは岩場
や鎖に命を託す急登が何ヶ所もあって、特に細腕の女性や体力的に恵まれない人
には、そこだけでかなりの労力と神経を使ったはずです。苦闘の末やっと頂上へ
たどり着き、いつものように標石を撫でようとしたその手を、女性のMさんが、
突然両手で力強く握り締め「ありがとう!」と絶句したまま標石に顔を伏してし
まったのです。とっさのことで、何を意味するのか、一瞬理解できなかったので
す・・・が。
時間が経つにつれ思い当る節が浮かんできました。頂上に着くまでに岩の上を
大股で歩く所があり、体力的に少し弱いMさんは、おそらく岩を小さくジャンプ
しなければ行けないし、危ないと判断して、私が一段低い岩へ降り、片手を私の
肩に添えて歩けるようにサポートしたり、急登ケ所で引張り上げたりはしました
が、それは仲間として当然の行為でした。
この小さな行為によって、感謝されることのありがたさと共に、こんなにも人
の心を打つことがあるのかと、目が醒める思いがしました。と同時に、生きとし
生ける者として、限り有るこれからの人生を、感性を高め「こまくさ」の皆さん
と、いろんな場面で感動を共有したいと思います。

  県立森林公園に参加して
感動と汗に感謝 
 ガイドヘルパー 手のひら 森本 和子
 蒸し暑くて曇り空の下、「わたしカッパ」「私はかさ持参よ」などの会話を乗
せてマイクロバスとマイカーは、一路県立森林公園を目指して走ります。竹本さ
んの介助で2度目の参加です。初回は難易度の高さなど知らないで和気アルプ
スに参加し、竹本さんは少しダウンしながらも頑張って縦走しました。今回は初
級コース、それに「こまくさ」の方々の細やかな心配り、、、そうそう、昼食の

には美味しいスイカをご馳走さまでした。
お腹も満腹でさあ出発!体力に合わせて自然景観散策コースを選択し、たたら
跡、六本杉、湿原をぬけ到着し、汗だく・達成感・喜び・笑顔に何も言えず、感
謝のみです。
カッコウの声に歓声
暑さを忘れる森林公園の風 
竹本 登代寿
 和気アルプスの時には最初からダウンしてしまい、皆様にご心配やご迷惑をお
かけして大変申し訳なく思っておりましたが、このたびは、とても楽しく気持ち
よく参加させていただくことができました。
 体力作りにも気をつけて、お稽古日には出かけられませんが、時々「玉島の森」
という所へ歩きに連れて行ってもらって、6200歩ぐらい、40分から45分
かかるのですが歩いておりました。ダイエットにも気をつけて、体重が軽くなり
ましたので、これなら大丈夫だろうと思い参加することに決めました。
行きのバスに乗りますと「お琴の先生」と運転席から声をかけてくださいまし
た。たった1回参加しただけなのに、覚えていてくださったことには感動いたし
ました。行きも帰りもバスの席が「さわやかクラブ」の部長さんと一緒でしたの
で色々お話もはずみ、それほど長く乗っているという思いはありませんでした。
森林公園についてから、管理棟での説明のビデオもボランティアさんが事細か
に教えてくださいましたので、美しい数々のお花の色や形を想像して、それだけ
でも来てよかったと思いました。
その後の散策では、私は楽々コースの方へ入りましたが、このたびは終始トッ
プを歩いておりました。いろんなキノコの生えているのをちょっと手で触って、
それぞれ違う形を知ることができましたし、苔にも触ってみました。ビロードの
ようなのとか、少し長いのとか、沢山の種類があるのを知りました。私は時には
盲導犬に触ることもあって、その犬の毛並みを思い出しました。盲導犬はみんな
よく手入れができていて、とてもきれいですが、硬い毛、長い毛、ビロードのよ
うな毛、柔らかい毛と、それぞれ犬によって違うのを指先で覚えておりました。
この日、最高に感動したのは、カッコウの声を聞いた時でした。いつも信号の
カッコウを聞きながら、本物のカッコウはどんな声かなあ、一度聞いてみたいも
のだと思っていましたが、そのカッコウが鳴きました時には、年にも似合わず思
わず歓声をあげました。生まれて初めて本物の声を聞きました。ウグイスの谷渡
りやヒグラシも鳴いていました。ホトトギスの声も聞きました。
色々な鳥の声を聞きながら、せせらぎの板橋を渡ったり、木の根っこのたくさ
ん出ている所を歩いたり、景色などの説明を聞きながら北展望台まで上がりまし
た。吹く風の爽やかさ!すごく気持のよい風!本当に、暑さも忘れ、ずっとそこ
へ居たいような心地よさでした。
下りがけにもキノコ類が生えていましたが「これを食べるとダイエットには一
番効果があるかもしれないよ」と冗談を言いながら下りて行きました。岡崎さん
の盲導犬がハーネスをはずしてもらって、喜んで前へ行ったり、ご主人を待った
りしながら、みんなで、にぎやかに、楽しく歩いて、管理棟へ帰りました。
盲学校の志水先生に、いつも「こまくさ会報」のテープを送っていただき、お
礼を申し上げたかったのですが、お見かけすることができなかったのが、ちょっ
と残念でしたが、本当に楽しゅうございました。

広がれ 夢と希望のまちづくり
創立50周年「企画「健康まつりIN浦安のご案内
ー秋の1日をご一緒に楽しみましょうー
岡崎 茂明 
 6月例会(佐伯町の自然保護センター)の昼食時、「医療生協まつり」の案内、
メイン企画であるイルカ・コンサートの紹介をさせていただきました。早速、数
名の方がチケットを買ってくださいました。ありがとうございました。編集者の
ご好意に甘えさせていただき、この紙面をお借りして改めてご案内をさせていた
だきます。
 今年、私の勤務している岡山医療生協は結成50周年を迎え、11月10日、
浦安体育館で記念イベントを計画し、組合あげて準備を進めています。
 戦後、国土が荒廃し、労働者や低所得者は病気になっても薬も買えず、医者に
もかかれないという悲惨な状況が続いていました。そんな中で「安心してかかれ
る自分たちの診療所が欲しい」という願いを集め、空襲で焼けのこった岡山駅西
口の民家の1階に、岡山医大を卒業された緑川克夫医師を迎え「岡山大衆診療所」
が開設されました。それから50年、医療生協は、医療・暮らし・平和を守って
組合員さんを中心に多様な活動を行い、2病院4診療所、職員600名、岡山市
を中心に構成人員4万6千名の組合へと発展してきました。本年8月には、協立
病院のリニューアルも完成し、待望されていた歯科診療も始まりました。各院所
は、「@謝礼は受け取らないA付添いはいらないB部屋代はとらない」を3つの

心とし、働く人々の立場に立ち、親切で良い医療を行なうことを追求しています。
 私は、協立病院に74年4月、岡山盲学校の先生の紹介でマッサージ師として
就職しました。当初は、その理念・運動は「自分の立場とは違う、理屈ばかりこ
ねて……人間味がない」などと反発し「人権・権利・政治革新」などという言
葉に拒否反応を示していました。
しかし、人は変われば変わるもの!!ふとした事から、周囲に対して心をひら
くようになり、世の中の動きにも関心をもつようになり、労働組合や障害者運動
に関わりをもち、こうして「こまくさ」にも参加させていただいています。
一言で言えば、こうして社会に参加し、その一員として活動できるようになっ
たのは「協立病院に就職したこと」によってもたらされました。僕にとって協立
の仲間は救世主とも言える大切な存在なのです。そんな医療生協をみな様に知っ
ていただきたいと思います。
当日は10時開場。メイン企画は「なごり雪」のイルカ・コンサート、寄席(月
亭八方・他)。医療生協コーナー(保健講話「歯の健康について」、福祉・介護

談、展示、他)、健康チェック・体力測定、乗馬体験、模擬店・フリーマーケッ
トなどを計画し、組合員の交流、仲間づくりを進めるため、1万人規模の大イベ
ントとして成功させようと、準備が進められています。 ぜひ、11月10日の
日曜日10時。浦安体育館にいらっしゃってください。
参加入場券は、1000円(入場券+イルカコンサート)、500円(入場券、
小学生未満無料)です。
ご希望の方がありましたら、岡崎(086ー273ー3250)までご一報ください。 
来春2月5日の新春の集いは「桂文珍さん」を迎え、シンホニーホールで開かれ
る予定です。その節は、またご案内させていただきます。
 まとまらない文章になってしまいましたが、よろしくお願いします。

頭は雲の中
志水 克典
7月24日から25日に職場の同僚など4人で富士山に行って来ました。
朝7時過ぎの新幹線で岡山を出発、三島からバスに乗り換えて2時半頃に5合
目(2300メートル)に到着しました。2時間ほど高度になれるために、食事
をとるなどゆっくりし、4時30分いよいよ登山開始です。
初めのうちはいい天気で、登山道も広く、順調に登っていきました。7合目の
岩場にさしかかったあたりからガスが出てきて、視界がなくなったり、衣服がぬ
れてきたりと悪天候となってきました。気温も下がり、コップについだコーヒー
もすぐに冷めてしまいます。「右足を左前に、左足を右足の前に、左側の岩を触
りながらこの岩を巻くようにして進んで・・・」と、サポートをしてくださった
M氏の指示に従って、時にははいつくばりながら岩場を上りました。このM氏は、
視覚障害者と登山をすることは初めての方でしたが、的確なサポートをしてくだ
さいました。
途中、山小屋ごとに休み、しんどくなったらその場で立って休憩し、9時30
分頃に何とか3000メートルにある、目指す山小屋にたどり着きました。服は
びしょびしょ、ズボンは泥だらけでした。
10時から朝の2時まで仮眠。眠ろうとして横になったものの、空気が薄く、
胸が苦しくなるし、周りはざわざわしているし、ほとんど眠れませんでした。山
小屋は、常に出入りがあり、特に12時頃になると、頂上で日の出を見ようとす
る登山者たちが次々と出発していきました。また、外国人の多いのにも驚きまし
た。私の左隣にも、何人か離れた右側にも外国人の方がおられました。
2時に起きて、軽く食事をし、カッパやスパッツをつけて出発したのは 2時
40分頃でした。
風とガスと少しの雨でコンディションは悪い状態でした。途中ツアーの登山者
が次々と降りてきました。頂上までは行けなかったとのことです。私たちが頂上
につく頃には明るくなっているはずだから大丈夫だろうと登り続けました。
5時前に3400メートルの山小屋、富士山ホテルに到着。山小屋の人に天気
の状態などを尋ねましたが、台風の影響で頂上は風邪もガスも強いだろう、今日
はこれからだんだんと悪くなるばかりだとのことでした。実際に頂上に向かう道
に出てみると吹き飛ばされそうな風です。せっかくここまで登ってきたのにと残
念でしたが、頂上まで登ることは断念し、山小屋でゆっくりさせてもらいました。
山小屋におられた富士山で建築関係の仕事をされている方が「富士山がユネスコ
の世界遺産に登録されなかったことで環境の問題などが注目され、いろいろと整
備された。でも、富士山じゃなくなってしまったようなところもありますね。」
と言っておられました。登山が環境の問題を考える機会になることは大切なこと
だと思います。
6時過ぎに雲が一瞬切れて、視界が広がりました。私も、太陽が足下から照っ
ていることを感じることができ、太陽の暖かさと風の冷たさ、空気の希薄さで、
3400メートルを実感することができました。
7時から下山。下山道はずうっと続く坂道です。休み休みゆっくりと下り11
時半頃に5号目に到着しました。
私も含め4人のパーティーでしたが、しんどい山は、数人で登るのがいいなあ
と思いました。だれかがしんどいといえば休めるし、自分たちのペースで登れる
し、何10人ものパーティーでは人にあわせるだけで疲れてしまいそうです。
頂上には立てなかったものの、3400メートルまで登れたことは大変うれし
かったです。3000メートルの山も何とか登れるんだという自信も持てました。
山小屋でほとんど眠れなかったのに、帰りのバスの中でウトウトするまで元気で
おれたことも我ながらすごいなと思いました。
河口湖温泉でお風呂に入り、名物のほうとうを食べて帰途につきました。
「頭を雲の上に出し・・・」と小学生の時に歌った富士山でしたが、私の登っ
た富士山は「頭は雲の中にあり」でした。頂上に立つのは次回の楽しみにとって
おきましょう。
ひとこと掲示板

総会のお知らせ
 早いもので第2年度も残り2ヶ月になりました。この1年間「こまくさ」の活動
が皆様に
とってどのようなものだったでしょうか?1年間の締めくくりと次年度の活動計
画を話す
総会を10月27日(日)に予定しています。(詳細は次号で)
 13年度の会費を納入していない方は早めに納入してください。10月には14
年度
の会費納入時期になります。宜しくお願いいたします。

運営会議報告     6月 8日(土)
出席者 木本 難波誠 玉坂 香山 久山 岡崎起恵子 福原隆明 
    中島 桐竹 川島 三宅  11名(内視覚障害者3名)
※ 山行申し込みについて事務局へ参加申込みをした時点で、
  参加受付けとする。断る場合のみ返事をする。
                 
フリーダムのCDを販売しています
ご希望の方は事務局まで連絡して下さい。 2500円です。
 電話&Fax 0869−66−6789
 
山行予定 平成14年9月〜11月
9月例会   和気美しい森 
9月15日(日)・16日(月=振替休日)    
岡山集合  岡山駅中央出入口
時間 9時  9時15分発 和気駅下車 現地までマイカー乗り合わせ
参加費 日帰り 1200円 宿泊  4000円
現地集合和気駅9時45分 土手下の駐車場へ入れてください
参加費 日帰り 600円 宿泊  3000円
持参品 弁当 雨具 飲料 他    1泊コースの方は 米1合
前回好評で再度の要望に答えて実施いたします。参加費はバンガロウ使用料が
500円値上がりの為500円アップとなっています。散策コースも設定しており
ますので何方でもお越し下さい。
参加多数でバンガロウ満員の時は一部テント泊となりますが、その方は1500円
値引きいたします。

10月例会    上蒜山 1202m 中型バスハイク  必ず申し込みが必要で

日時10月20日(日)    
集 合 岡山駅中央出入口
時間 8時30分
参加費 3500円
※バスの定員があります 必ず事前の申し込みが必要です

持参品 弁当 雨具 飲料 他     
コース 一般コース …上蒜山登山。 
ソフトコース…上蒜山山麓散策コース。

紅葉の始まった蒜山で楽しい秋の一日を過ごします。上蒜山は中,下蒜山よりも
登りやすい。2時間足らずで8合目の槍ガ峰に着く。ここからの展望は素晴らし
い。西は大山や烏ガ山,南には私たちが5月に登った三平山、朝鍋から星山へと
中国山地が連なり,眼下は200平方キロの蒜山盆地が広がる,なんとも筆舌に
尽くせぬ素晴らしい所であります。

11月例会   鹿久居島・みかん狩りとまほろばウォーク
日時  11月17日(日)    
岡山駅集合 岡山駅中央出入口
時間 9時 9時15分発赤穂線
参加費 3600円
現地集合日生駅10時20分
参加費 2500円
持参品  弁当 雨具 飲料 他    

岡山県最東部である日生諸島の鹿久居島はその名通り,昔から鹿の生息する
自然豊かな島である。島の北側は急峻な山が海に迫るが,南側は入り組んだ
浜と奇岩が連なっている。山にはミツマタが自生し,アオサギなどの小鳥が
囀る。潮の香りを嗅ぎ,瀬戸のきらめく陽光を眺めながら晩秋のミカン狩り,
ゆったりハイキングはいかがでしょうか。
竹内さだゑさんの希望推薦ハイキングです。

みかん園では、お腹いっぱい食べ放題です。おみやげを持って帰りたい人は
それぞれ買ってください。(お安く買えます)

歩み〜足跡と次の一歩〜
2002年(平成14年)
【6月】8日(土) 会報11号印刷・発送準備、運営会議 ひまわり福祉会館18:3
0〜11人
    
    16日(日) 第21回例会 佐伯自然保護センター 36人(内視障者14人)
【7月】21日(日) 第22回例会 県立森林公園 40人(内視障者16人)
【8月】10日(土) 会報12号印刷・発送準備、運営会議 ひまわり福祉会館18:
30〜 
    18日(日) 第23回例会  羅漢渓谷と感状山
【9月】15(日)〜16(月) 第24回例会  和気美しい森
【10月】12日(土) 会報13号印刷・発送準備、運営会議 ひまわり福祉会館18:
30〜 
   20日(日) 第24回例会 上蒜山
     27日(日) 第3年度総会
【11月】17日(日) 第25回例会 鹿久居島まほろばウォークとみかん狩り
  
入会のご案内
☆入会金  1000円
☆年会費  4000円(家族会員は2人で年6000円)
☆ 緊急対策費(年)500円
   初回ご入金額は 1 人 年 5500円(次年度から 4500円) 
              家族2人で 9000円(次年度から 7000
円) 
 会に賛同し精神的・資金的に応援していただける方  
*賛助会員(年)2000円
      例会山行にも、体験同行していただけます。
上記の金額を郵便振替口座に振り込み、加入申込みをしてください
                 





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