こだま第260号2000年1月
- ーもくじー
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- 視点・・・・・・・・・・・・・ 1
- 年頭にあたって・・・・・・・・ 3
- 生活実態アンケートの集計と
- 分析・・・・・・・・・・・ 5
- ガーデニングして見ませんか・・ 10
- 婦人部よりお知らせ・・・・・・ 13
- ありがとうコーナー・・・・・・ 14
- 事務局だより・・・・・・・・・ 15
- 日程情報・・・・・・・・・・・ 17
- 編集後記・・・・・・・・・・・ 19
視 点
ミレニアム合唱の中で、2000年は始まった。あなたにとって、この国にとって今年はどんな年になるのだろうか。
東海村の臨界事故は、原子力の恐ろしい一面を見せつけた。日本の国債残高は、遂に645兆円にもなろうとしている。
石原都政は、障害者・高齢者などの福祉切り捨ての道をしゃにむに突き進もうとしている。これらは自民党政治の結果であり、その行き詰まった姿ではないだろうか。そこには、実態や国民の批判を無視し、ひたすら自分たちの利益を守ろうとする姿が見え隠れしている。臨界事故は人の命を奪い、被爆者を増やし、借金財政は未来を狭め締め付け、福祉切り捨ては、私達の命と暮らしの支えを奪い取るものに他ならない。一日も早い根本的な変革が求められている。
では期待される変革とはどのようなものだろうか。私はこう考える。第1に原因を直視して改めることだと思う。安全神話に基づく原子力政策、32兆円もの国債頼みの見通しのない財政運営、臨海部開発などの途方もない無駄遣いを止めることである。第2に主権者である大多数の国民を中心に据えて政治を運営することである。日本経済を支える中小企業を支援し、大企業の無法なリストラに歯止めをかけ、消費税率を当面3%に引き下げて国民の暮らしの基礎体力をつけることである。
そして大切なことは、このような変革は、国民の大きな運動無くしては実現しないということである。
今年は、衆議院選挙の年。時代の変わり目に相応しい明るい希望の持てる変革が実現する勢力の勝利を望みたい。そして視覚障害者の社会参加と平等な暮らしを実現するためにも、石原都政の福祉切り捨てをくい止めなければならない。
最後に、これらのためにも元気でなければならない。そしてより豊かな社会のためにもゆとり・遊びのようなものを拡げて自分と仲間を大切にしながら今年も頑張りたいものである。
(編集委員会)
年頭にあたって
会長 鈴木 彰
会員の皆さん、こだま読者の皆さん新年おめでとうございます。今年が皆様にとって良い年でありますよう願ってやみません。
さて、昨年の東視協は、点字の納税通知書(固定資産税、個人事業税、自動車税、償却資産税)の発行を実現し、東京都障害者福祉会館の民間委託計画を当面一年間見送らせ、点字版山手線乗り換えガイドを発行するなど成果を挙げてきました。これらの運動は、朝日・毎日・読売・東京・日経新聞にも掲載され、反響を呼んでいます。そして今、石原都政の強引な福祉切り捨て計画を跳ね返す運動に取り組んでいます。
政府・自自公政権、石原都政は、財政難と不況のもとで福祉と国民の暮らしを削り取る政策を一層強めています。しかし、障害者の社会参加と平等な暮らしの実現は、今や世界と地域の大きな課題となっています。視覚障害者の安全な歩行・移動、読み書き・情報の自由な入手と発信、能力を生かした就労などの環境整備は、待ったなしの課題です。
東視協は、石原都政の強引な福祉切り捨てをはね除け、視覚障害者にも生きていて良かったと思える社会作り、仲間作りを目指して今年も頑張ります。
皆さん今年も力を合わせて頑張りましょう。
辰歳生まれ四人の抱負
☆ 今年は辰歳です。年男四人の方に抱負を編集委員の山城が伺いました。
- 1.内藤勉さん:仕事に一所懸命頑張りたい。
- 2.小日向光夫さん:国民を大切にしない自民党型政治を変えたいと心から思っています。今年必ずある衆院選挙で国民が残らず選挙権を行使して。未来に希望が持てない閉塞したこの社会を変えるために、選挙活動に力を入れたい。
- 3.前田実さん:私は、働いて税金を納めました。しかし中途で視覚障害者になった私に東京都は何をしてくれるのか。福祉手当位のものではないか。それさえ削減しようとしている。東視協などみんなが強くなることも大切だが、組織が強くなるためにも私自身が強くならなければと思う。
- 4.黒岩龍一さん:とにかく世の中を変えたい、良くしたい。
- ☆ 短いけれども東視協結成の前から運動している黒岩さんの一言には重みを感じました。
生活実態アンケートの 集計と分析
(知事案発表)
12月21日に発表された福祉施策に関する知事案では、シルバーパスの自己負担額の減額や、乳幼児医療費助成制度の対象年齢の拡大など、若干ではあるが改善が見られた。心身障害者医療費助成については、所得制限の強化と自己負担の導入が行われるが、住民税非課税者に対しては入院時の食事費以外の無料が継続されることになった。区長会の反対が強かったことと、とりもなおさず7日間の座り込み行動や議会要請の成果であると言えよう。
(生活実態アンケートの分析)
医療費や福祉手当が削減された時、障害者の生活がどうなるか。これらの実態を把握するために会員を中心に「生活実態アンケート」を配布した。12月27日までに25名の回答が寄せられたので中間結果を分析して見たい。回答数が少ないので、他の会員の方協力を引き続きお願いしたい。
回答数は25名。うち都内在住者は、24名である。性別は男性15名、女性10名。平均年齢は47才。18才以下の子供を持つ人は3人。職業は開業者が5人、無職が9人と多く、その他会社員、病院勤務などばらつきがある。平均年収は、182万円(無回答を除く)となっている。
医療費と手当について見ると、心身障害者医療費の助成を受けている人は21人。一人親家庭医療費助成0人。障害者福祉手当21人。児童育成手当0人となっている。殆どの人が医療費助成と福祉手当を受けていることになる。
都営住宅について見ると入居者は4人で、4人全員が家賃減免を受けている。
自由回答・意見の欄では、医療費助成の削減により、医療が受けられなくなることが心配と答えた方が13人と多く、高額医療を受けている人もいる。本人と親共に年金のみが収入という人もいるため深刻である。その他、無料パスの有料化や、住宅家賃負担の増大の懸念、余暇の旅行などを切りつめなければという声も複数あった。仕事の面で収入が減っているという声もある。
(福祉切り捨ての影響)
§医療費については
@所得制限が課され、年収348万円(扶養0人)以上の人は医療費助成の対象から外され、2割乃至3割負担となる。
A住民税課税者には自己負担が導入され、老人医療と同じ外来の診療費と薬代、入院時の食事費などが有料となる。
B住民税非課税者についても入院時の食事費の負担がかかることになる。
アンケートの結果の範囲では、Aの自己負担の導入がなされる人が8人位はあると見られる。福祉手当についても医療費と同様の所得制限が課せられる。
都営住宅家賃減免については、全体の予算を削減するとの方針が出され、個々の世帯に与える影響が心配される。
(事務局 宮沢正哉)
ガーデニングして見ませんか 内田邦子
全盲の私が園芸を奨めるなんて一体どうしたことかと思われるかも知れない。どうも見えている時の記憶で、花があると聞くと嬉しくなってしまう。生け花やフラワーデザインなどやっていたこともあったが、ここ数年前から土に親しんでいる。周りのものは土だらけのベランダを見てうんざりしているようだ・・・・。
擒となってしまったのは春3月頃、ぎぼうしの葉の生き生きとした姿に触れ、日毎に葉が増え大きくなり、生命の新しい息吹を見て感動してしまった。肥料をやり水をやり、まるで恋人のような気さえしてくる。朝出掛ける時葉を撫でさよならをいう。帰ってくると様子を見る。その内細い1本の枝が真っ直ぐに突き出してくる。その先はだんだん蕾を持ち、何本も増え、大きくなるにつれ花となる。大嵐になぎ倒されているかと思うとより強く生き生きしている。そんな植物の営みに驚きでいっぱいになる。それが運のつきだった。昨年の春は、生協で30球1300円という球根のバーゲンに卑しくもつい誘われて買ってしまった。あちらこちらになんとか植えた。そこらじゅうにょきにょき芽が出てくる。後悔先に立たず。美しい花を咲かせるには間を置いて植えねばならない。結局グラジオラスが数本、オキザリスはうようよ。これからの道の険しさを感じた。
でも、土の中からちょっぴり芽を出すあの可愛らしさ、真っ直ぐ延びて行くすがすがしさ、なんて感動的だろうか。 植物から色々なことを教わる。あなたもやってみませんか。
☆皆さんも通信員になって見ませんか? 春を感じたこと、日常の一寸した出来事、子供が学校で100点を取ったことなど、ありふれた出来事を寄せて下さい。今月号は内田邦子さんより生き生きした通信を届けて頂きました。
(編集委員)
婦人部よりお知らせ
(ナショナル・ショールーム 見学会のお誘い)
婦人部です。今年も昨年同様宜しくお願い致します。
活動始めに「ナショナルのショールーム」見学に行きたいと思います。家電製品と、リビング設備(システムキッチン・バス・トイレ)の2カ所に分かれて見学に行きますので、自分で見学して見たい所を決めて参加して下さい。特に男性の方で、家事自立が苦手な方、そうでないプロの方も21世紀に向けて色々な物に直接触れて見ては如何ですか?
日時:2月20日(日)
見学場所
(1)パナプラザ東京(家電製品の見学、電話5460−5200)JR品川駅・東口改札外10時集合
(2)リビングプラザ東京(リビングの見学、電話3436−6165)地下鉄都営三田線御成門駅A4出口側・10時集合
☆見学場所により集合場所が異なりますのでご注意下さい。
参加申し込み:見学希望者は2月10日までに吉川美千代にご連絡をお願い致します。
★クッキー1000円で販売中!
ありがとうコーナー
省略
事務局だより
1.固定資産税、自動車税、個人事業税、償却資産税の点字通知の希望者受付が始まりました。東視協会員の方はまとめて事務局で登録します。お申し出下さい。個人で申請される方は、電話03−5388ー2924主税局広報課まで申し出て下さい。
2.都知事・都議会各会派への要請葉書は出して頂けたでしょうか。まだの方はお早めに。
3.生活実態アンケートの集まりが今一つです。福祉切り捨てを跳ねのける強い力になります。ぜひ提出して下さい。
4.2月12,13日の一泊旅行の参加を受け付けています。西部ブロックの小林行雄さん電話03−3337−2283までお早めに。
5.「全視協30周年誌」
30周年誌堂々の完成となりました。会員内外に向けて販売致します。点字版は価格差補償の利用が可能です。申し込みは点字版・墨字版とも事務局までお願い致します。
普通字 500円
点字 3000円(価格差補償可)
- 日程情報
- 1/12(水):障館相談
- 1/15(土):歌声サークル例会
- 同:東視協アンサンブル練習
- 同:かーなづーちレッスン
- 同:こだま1月号活字版発行
- 同:事務局会議・作業
- 1/16(日):歌声喫茶実行委員会
- 同:東視協役員会
- 1/17(月):街づくり委員会、手すりの点字表示点検(新大久保・高田馬場・目白駅)、18時半高田馬場駅ホーム・目白寄り待ち合わせ
- 1/19(水):障館相談
- 1/21(金):2000年度東京都予算原案(知事査定)発表
- 1/22(土):青年学生部例会
- 同:事務局会議・作業
- 1/23(日):教養講座「医学的に正しい入浴」、13時半障館
- 1/25(火):障館運営懇談会(民間委託問題)
- 1/26(水):障館相談
- 1/27(木):街づくり委員会、手すりの点字表示点検(大塚・巣鴨・駒込)、18時半巣鴨駅ホーム・駒込寄り待ち合わせ
- 1/29(土):事務局会議・作業
- 1/31(月):障館民間委託問題、運営懇談会委員と利用者との話し合い
- 2/4(金):雇用を進める会、大塚社協
- 2/5(土):歌声サークル例会
- 2/9(水):障館相談
- 2/10(木):こだま編集委員会
- 2/11(金):障都連都民集会
- 同:こだま点字版発行
- 2/12,13(土日):東視協一泊旅行(熱川)
- 2/17(木):南部ブロック会
- 2/19(土):こだま2月号活字版発行
- 同:歌声サークル例会
- 2/27(日):教養講座
- ※毎週土曜事務局会議・作業
編集後記
新編集委員に古川ゆりさんが加わりました。編集委員の様子も一変。どのように変わったか。それは今後の「こだま」をお楽しみに・・・。
新コーナー 川柳募集
ビジネスマンの皆さん。家事従事者の皆さん。川柳の募集をします。電話でもOK。2月号に向けて応募しよう。
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