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難聴者の明日NO.135 (松本隆一投稿)

難聴者の明日NO.135
2007年3月23日発行より

悩むな工夫せよ

特定非営利活動法人
みやぎ・せんだい中途失聴難聴者協会
理事長 松本隆一
 
「小生を変えた言葉」
小生は5歳の時で難聴となり、大学を卒業するまで普通に就学、生活したせいか難聴という障害を受容できないままでいた。入社した頃、大学時代のサーファー風の長髪から、お堅い7・3分けの短髪に変わり補聴器が目立ったことが嫌で仕事中だけ使う。このために、職場だけでなく、職場以外でも人間関係が悪くなってしまい、さらに事務ミスばかり起こし仕事はダメで、その悩みから酒に溺れた。この繰り返しから人生のどん底を味わう。こんな小生を心配した当時の課長が「悩むな工夫せよ」という言葉をかけて頂いた。「立ち止まって悩んでも仕方がない。どうするか工夫して前向きになれ」と励まされてこれを機会に立ち直った。そして、難聴の仲間にも助けられ、難聴を受容。難聴であるためにできないことや、配慮して欲しいことを言い、その分だけ自分にできることは懸命にやるようになる。

「悩むな工夫せよ」
これは今でも小生の座右の銘に。この言葉が大きく役立ったのが、平成7年に宮城県・仙台市難聴者中途失聴者協会を設立するための事務局長をやっていた時のこと。若者が多い宮城県聴覚障害者青年の会、年配が中心の東北難聴者友の会、県の沿岸で活動した塩釜難聴者友の会で構成する設立準備委員会が発足。このメンバーで何のために設立するのか、目的をどうするかなど、メンバーの年齢の幅が大きかったため、思想や理念の違いでもめていた。さらにメンバーと委員会の中で喧嘩し、一時は協会設立をやめる時もあった。しかし、「悩むな工夫せよ」の言葉を思い出し、何の為の設立なのか基本に返り、一人一人から意見を聞いて、問題や課題を解決した。このメンバーの前向きな姿勢が協会設立へと結びついた。これが当協会の原点となった。あれから、昨年の春に設立十周年を迎え、さらに公益法人として特定非営利活動法人みやぎ・せんだい中途失聴難聴者協会と新たな協会を発足させることができた。

「冊子・ほちょうきとりて」
この法人化に間に合わせるかのように、当協会の多くの会員から中途失聴難聴者ならではの悩みや思いなどを寄せられた冊子「ほちょうきとりて」を発行した。6年ほど前に会員だったご遺族よりご寄附を頂いたことから、冊子を作ることに決まる。だが、肝心の内容が進まず、苦悩しながらも完成まで5年の歳月が流れた。この冊子は、中途失聴難聴のことを簡単に、読みやすく、判りやすく、一気に読めるように工夫してある。これにも「悩むな工夫せよ」があるような気がした。冊子の制作に尽力した一人は協会設立する時に喧嘩した仲間であり、制作に関わりった時には大変な苦労をされたと思う。やはり、中途失聴難聴者の福祉向上の目的は同じだと感じた。発行後は大変な好評を頂き、在庫が少なくなっているが、希望があれば当協会のホームページから申込ができます。個人的ながら、この冊子には「悩むな工夫せよ」のヒントがあると思っている。


                      


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